2012年1月31日火曜日

セレニティー、エピファン・グロス塗布 #4

1月29日(日)、エピファンのウッドフィニッシ・グロスの4コート目(ファイナル・コート)を塗布した。ファイナル・コートは100%エピファンで、シンナーはブラシが少し固めになって来た時洗うためだけに使用。

所要時間は夫婦で2コート目、3コート目と同じく正味3時間、マン・アワーで6時間だった。次の週末まで1週間乾燥させた後、どういう風合いになるか確認する。

しかしこの上につや消し用マットフィニッシの2コートは塗らないことにした。少なくとも今年は塗らない。





(今日の写真、反射光の他に所々白いスポットがあるのはキャメラのレンズの汚れ。悪しからず。)

インテリアのティークの造作物はこれから1~2週間かけて自宅作業。







コンパニオンウェイの梯子、そのベース(ビルジ・アクセス口のカバー)、エンジン・アクセス口のカバー、アイスボックスの蓋、テーブルの脚、および鏡の縁、計6点だが、既にサンディングは終わっている。アルコール清拭してやはりエピファンのウッドフィニッシ・グロスを4コート塗布するのみ。

***

マリーナでの作業は2月からイクステリア主体となる。イクステリア・ティークは6年前にベア・ウッドにまでサンディングし、その後コッパー・ウールで仕上げのサンディング、洗浄、乾燥を経て、その年から3年連続でティーク・ガードを塗布。

4年目にティークガードを軽くサンディングして下地を整えた後セトール2~3コートを塗布。5年目6年目はセトールを1コート塗り重ねて来たが、昨年で使い切った。そこで今年はエピファン・ウッドフィニッシ・グロスの2缶目の残り(残量は本日時点で90%以上、上記造作物の塗布完了後も約80%は残る見込み)を使う。

基本的には今塗ってあるセトールのコートをアルコールで清拭後エピファンを重ね塗りする。セトールがはげている部分はサンディング、アルコール清拭、エピファン塗布。はげた部分の補修を除き1コート塗りしかしない。つまり例年のトップ・コートの更新だ。結果が良かったら来年以降もエピファンを使いたい。

それが終わると船体のメンテ。洗浄後、ファイバーグラスに例年通りニューグラス2を塗って輝きを復活させる。

インテリアのキャビン・ソール(床)は以上と平行し、4週末かけエピファン・グロス4コート塗りを行う。

2月末までに今オフ・シーズンのメンテを完了、3月からはセイリングを楽しみたい。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)

2012年1月30日月曜日

閑話休題 アラミダのドリーム・キャッチャー

1月28日(土)朝、エピファンを買うべくマリーナ近くのウエスト・マリーン店に寄ったがウッドフィニッシ・グロスが在庫切れ。調べてもらったら対岸のアラミダの店にはあるという。

対岸まで車で往復しても結構時間はかかるし、程々疲労も溜まっているので、この日は買い物だけで作業は休むことにした。ただし、ベイ・ブリッジを渡ってアラミダに行く前にマリーナでセレニティーのエンジンを30分間稼動。バッテリーの維持も兼ねて毎週一回は稼動させることにしている。

エンジンを回している間に他の店も調べ、同じアラミダにあるスヴェンスンズで1ℓ缶をWMより8ドル以上安く売っていることが判明(それでも送料込みのネット通販で購入した1本目より約4ドル高いが明日使うので是非も無い)。実はスヴェンスンズは12月末~1月にかけて紹介した数々のフリッカが係留してあるマリーナと同じ敷地内にある。エピファン購入後、マリーナのピクニック・テーブルでボートを眺めながら持参したお昼でランチ。ついでに前回スキップしたドリーム・キャッチャーの写真も撮って来た。

フォアデッキ両舷のライフラインに張ったセイフティー・ネット。








陸電用コンセントは右舷側コーミングにある。ヴェントはホールディング・タンク用のみ。






ジェノア用シート・トラックにはシート用ブロックが2個。係留時はオーニングの固定にも利用。

シート・トラックの後ろにはティーク板を下敷きにしたシーヴがもう1個付けられている。






140%ドリフター(0.75オンスのナイロン生地製)のシートはこれに通すのかも知れない。

こちらはメイン・シート・トラヴェラーのコントロール・ライン。

ダブル・カムとコントロール・リングを通過したラインの余剰部はライン・バッグに収納。










メイン・シート・トラヴェラー別アングル。

二つ折りの乗艇用フォールディング・ラダーは全6段。海面下に深く伸びるので海中からの昇降も楽だろう。

左舷側のポールは着脱自在のようだが何のためのポールか不明。







(写真はPSC製434艇中261番 Dream Catcher です。)
フリッカ・ホームページにある同艇の紹介

2012年1月29日日曜日

セレニティー、エピファン・グロス塗布 #3

2コート目の翌々日3コート目を塗布。この日の朝家で春の様に暖かいと思っていたらマリーナは夏の様な朝霧が出ていた。

写真では分かり難いかも知れないが肉眼では肌に当たる微細な霧の動きが良く分かる。






塗布中のエピファンは湿気を嫌うのでハッチやポートは開けられない。霧がバーンアウトする(晴れる)まで約45分ドックで待機した。背景の霧に陽が射して淡い虹が出ているのが見えるだろうか。

インテリアが終わったらハルやデッキのメンテが待っている。全て2月末までに仕上げる予定なので今のところオン・スケジュール。


さて3コート目はエピファン対シンナーの割合が95:5。殆ど100%エピファンだが塗り難いということはない。途中でブラシが部分部分固まり気味になり、作業し難くなったらシンナーで洗って毛を軽く一様にしごき、再びエピファンを付けて広げて行く。2コート目同様、下地があるのでブラシの滑りが良く、エピファンは固めでも広げ易い。この日も夫婦二人で正味3時間、マン・アワーで6時間の作業。

3コート目完了時。

2コート目と同様、前のコートで見過ごして塗り落とした小さなエリアもカバーする。



コートを重ねる毎にムラが無くなって行く。

コンプレッション・ポストはティークではなく、ダグラス・ファーらしく色が白い。












1コート目、2コート目と比較のためにこのアングルも一枚。








(太陽光など撮影条件が同一ではないので参考にならないかも知れない。肉眼では全体的に落ち着きが増しているのが分かる。)

同上。













個室ヘッド内部。

ティークがきれいになったのでブロンズの緑青の付いたポートライトももう少し磨いてバランスを取った方が良いようだ。











このスペースに体を置いて例えばヘッド(WC)と壁の間にブラシを持った手を入れて塗る作業はかなり柔軟性を要する。




1コート目に書いた様に、塗る面や部分の順序を良く考えて作業しないと塗り終えたところに体やブラシの柄が触れてしまう。

以前のコンパスの裏カバーの位置が [かなりずれていた] のでその部分少し色合いが違う。目くじらを立てる程のことは無い。


尚、3コート目を塗り終わったところでエピファン1ℓ缶の残量は約7~8%。明日はマリーナに行く途中ウエスト・マリーンに寄って新しく一缶仕入れる。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ブローシュア(14頁版)

2012年1月28日土曜日

セレニティー、エピファン・グロス塗布 #2

1コート目の翌日2コート目を塗布。エピファン対シンナーの割合は70:30。

ブラシは本来塗る場所に適切な大きさのものを使うべき。









しかし作業途中でブラシを取り替えると、それまで使っていたものをシンナーに浸けておく、又はシンナーで洗って置いておく、など手間がかかる。セレ二ティーではできれば最初から最後まで1本で済ませたいと、2コート目からは塗る場所を問わず1.5インチ幅のものを使用。

1インチ幅のブラシは小さいもの、細いもの、またブラシの入り難い狭い箇所には最適だが、広いところを塗るのに向いていない。2インチ幅は逆に狭いところで不自由。1.5インチ幅だと一応どんなところでもこなせるので重宝だ。

2コート目を塗り終わったところ。

昨日の写真と比べてちがいが分かるだろうか。





2コート目では1コート目塗布時に気付かなかった小さな塗り落とし部分もカバー。(全面くまなく塗った積もりでも日時が変われば光の違いで気付いたりする。)

塗り重ねにより紫外線等、周りのエレメントから木を保護する効果が大きくなり、色に深みも出て来る。





しかし透明感は失われない。無論塗った時の輝きが直に消えてしまうオイルと違い、何年も光沢を保つ。




この他オイル仕上げに無い特徴として、埃や汚れの吸着で年々黒ずんで行くことがない、(完全に乾いてしまうと)手で触ってもベタつかない、臭いもない、耐水性が有り水が走った跡が残らない、等の利点が挙げられる。まだ塗っている最中だが、ニス(エピファン)塗りにして良かったと思う。

ドアの内側、黄色く見えるのは太陽の光の当たっている部分。








エピファン塗布時はライフラインに布を掛ける等して直射日光を遮蔽すべきところだがズルしている。

2コート目は慣れもあり、夫婦で正味3時間、マン・アワーにして6時間で終了。






次の3コート目は48時間置いて塗布予定。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2012年1月27日金曜日

セレニティー、エピファン・グロス塗布 #1

1月第2週末全ての下準備を完了、やっと塗れる所まで来たと意気込み、次の週末を含む連続4日間(休み2日+週末)の塗布スケジュールを立てたが、下準備の終わりを待っていたかのように翌日から冬の雨が降り始めた。(サンフランシスコの冬は雨季、これまで雨が降らなかったのは奇跡に近い。)

春が来るまで待つしかないかと半分あきらめていたところ、1月24日(火)は晴れ、今週末までずっと好天気との予報が出た。またいつ崩れるか分からない。晴天が4~5日続くこの機を逃すまじ、と言う訳で24日にベターハーフと二人で1コート目を塗った。

キャビン・ソール(床)は作業上、他所が終わるまで塗れないので後日別スケジュールで行う。





左舷側アフト。

色合いとしてはシンク隣の収納ボックス・カバー(ニス塗り)と殆ど同じに見える。



カボードのドア、アイスボックスの蓋、エンジン・アクセス・カバー、コンパニオンウェイの梯子、その基盤(ビルジ・アクセス・カバー)、テーブルの脚等は全て外し、自宅に置いている。それらは来週1週間かけ、ガレージで4コート塗りの予定。

右舷側アフト。












個室ヘッド(トイレ)内外はティークばかりで作業面積が大きい一方、作業場所が狭く、しかもヘッドや配管のため非常にアクセスし難い箇所がある。塗る面の順番を良く考えて作業することが肝要。

1コート目はエピファン50対シンナー50のミックスだが、蓋付きのペイント缶を使用していてもブラシの出し入れの度にシンナーが蒸発していくので2時間もすると75:25位ではないかと思う程濃くなる。2時間で使い切る量をミックスするか、2時間以上塗る場合、途中で若干シンナーを追加する必要がある。(尚、1コート目は全体を塗るのに夫婦2人で正味4時間、マン・アワーにして8時間かかった。)

参考までに:

● 1コート目のシンナー量が多いのは木地にエピファンをできるだけ深く染み込ませ、言わばその後に重ねるコートの足場を造るため。
● 1コート目が終わった時点で、4コート塗るには1ℓでは足りないのではないかという気がして来た。必要なら少し高くつくが近くのウエスト・マリーンの店に足を運ぶしかない。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのスペック

2012年1月26日木曜日

セレニティー、エピファン塗布準備完了

下地造りが完了、注文していたエピファンも届いた。

左からブラシ塗り用シンナー、ウッドフィニッシ・グロス、ウッドフィニッシ・マットの各1ℓ缶。






写真のプリント同様、グロスは名前のとおり光沢のある仕上がり、マットは光沢を押さえた渋い光の仕上がりになる。エピファンの推奨するグロスを4コート(4層)塗り、その後マットを2コート塗りの予定で購入。

しかし、グロス4コートを塗り終えた時点で光沢の具合を見てマットは塗らない可能性もある。

1月14日の週末、下地完成時の写真。










サンディングに費やした時間はマン・アワーにして正味約70時間(準備、休憩、食事、後片付け等の時間は一切含まず)。全てのサンディングが終わってから掃除機で隅々まで埃を吸い取り、水拭き。1週間乾燥させた後、さらにマン・アワー6時間をかけて、きれいな柔らかい布に含ませたラビング・アルカホル(薬局で入手できる消毒用アルコール)で表面全域を清拭、下地が完成した。

(作業開始後40時間時点での中間報告は [こちら] = 写真2枚目以降。)

参考までに:

● エピファンは埃と湿気を嫌う。アルコールによる清拭は微細な埃まできれいに拭き取るため。
● グロスのコートとコートの間に置く時間が24~72時間以内ならコートとコート間のサンディングは不要。
● 1コート目はエピファン対シンナーの比率50:50、2コート目は70:30、3コート目は95:5、最後の4コート目は100%エピファンで塗る。
● エピファン・グロスには紫外線カットの効果があるが、エピファン・マットにはそれが無い。マットは仕上がりの見た目の光沢の違いを出すためだけのもの。最初からマットだけを塗ることはできない。
● ブラシは高価でも良質のものを使用する。仕事は道具で決まる。安物を使うとここまでの準備が台無しになる。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2012年1月25日水曜日

フライデイ・ハーバーのテス インテリア (Aft)

右舷側の長いセッティー。ヨットのクッションというと普通きっちりした形のコアにぴったりフィットしたアップホルスタリー(カバー)が付いているが、此処の背もたれ部分は裏板の無いピロー・タイプ。こんなクッションも心地良いかも知れない。

絣のような渋い生地も落ち着いていて好感が持てる。









尚、両舷とも一等後ろの大型ポートは開かない。締め切り式のためプライバシー・カーテンを掛けてあってもOK。

左舷側、ギャリー・カウンタートップにはアイスボックスの蓋の切り込みが無い。否、アイスボックス自体が無いようだ。



PSCフリッカ生産2年目の艇だが、当時はアイスボックス自体もオプションだったらしい。それにしてもそのスペースは何になっているのだろう。

どういう訳かギャリーの引き出しとその下の収納スペース(ここは引き出しではない)のカバー間が随分開いている。(通常の姿は [こちら] 。)

取っ手の引き手部分も折れたのでグラインドしてしまった感じ。右のドアに新しいノブを付けたのはそのためかも知れない。






こうして見るとオイル・ランプと電灯の明るさの違いは歴然としている。







正面、コンパニオンウェイ周りのトリム、グラッブ・レイル、さらにドロップ・ボード(差し板)自体も全て新しいティークで作り直した。下の階段のステップも新しいティークかどうかは不明。

***

テスのオーナー、デニス・プラット(フリッカ・フレンズ創刊者・初代編集長)は #075 Prince of Whales (1979) のオリジナル・オーナーで、息子のジェフも #086 Valentine (1979) のオーナーだった。Prince of Whales は今でも同名で現(2代目)オーナー、チャックの元で元気。一方の Valentine は今 Tess と名前を変えているこの艇に他ならない。

実は数年前パシフィック・ノースウエストに放置されっ放しでひどい状態のフリッカがあることがアメリカのヤフー!フリッカ・グループで話題になっていた。その時まだ息子のジェフがオーナーだったのか、また今ジェフが何処にいるのか等不明だが、どうもその艇が Valentine/Tess だったようだ。デニスはこの艇の荒んだ姿を目にしてリストアする決心をしたらしい。

リストア完了は昨年夏。これ程のリストアを終えたばかりだが、一夏のセイリング後$18,000で売りに出した。ちょうど今フリッカ・ホームページで同じ1979年製でリストア前のフリッカがトレイラー付きの$12,000で売りに出ている。自分でリストアするのが好きな人、手入れ不要の艇が欲しい人、色々あるだろうが、このTess は今度どんな人の手に渡るのだろう。

(写真はPSC製434艇中086番 Tess です。)
フリッカ・ホームページで今売りに出されているフリッカ一覧

2012年1月24日火曜日

フライデイ・ハーバーのテス インテリア (Fore)

テスはキャビン側壁が白なので天井を杉板にしてもバランスが取れて良いのかも知れない。

マスト下のアーチは部厚く、周りの天井との間に段差があるので、そこはダブル・アップしたロープを張りニスを塗布して装飾。


キャビンはヘッド(WC)がVバース入り口に存るオープン・レイアウト型。

ロープはVバースの天井周りにも張り巡らし、両舷フォアの角では端をコイルしてデコレート。





新調したティーク・トリムのネジ留めの様子も良く分かる。

右舷側サイドデッキ下のバルクヘッド辺り。

キャビン内のクッションも全て新調したそうだ。




両舷ともアーチ下にティークの額入りの写真が掛けてある。アメリカ的ホーム・デコレーション。

左舷側。

ワイングラスの向こうの仕切り板も新調したようだ。







先日書いたようにポートライトは全て新品。バルクヘッド装着の白いスイッチは何かのリモート・コントロールのようだが正体不明。

***

尚、ロープワークの習得はセイリングには欠かせないが、ロープを使った装飾品・実用品なども楽しい。例えば decorative rope coiling で検索すると写真も色々出て来るが、興味のある人は自分なりの小物を考えて作ってみるのも面白いかも知れない。
● [例 1] (左側のコラムにある青文字の各リンクをクリック)
● [例 2] (ページ一番下の towel rails, light pulls, rope swing の行にある各リンクをクリック)

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、1979年製 Tess です。)
*後日註: 086番、旧名 Valentine である事が判明。
日本のヤフー・フリッカ・グループ

2012年1月23日月曜日

フライデイ・ハーバーのテス シーリング

本日はキャビンの天井(シーリング)の話し。テスでは2011年のリストアの一環として天井のビニールを剥がして杉板を張り込んだ。

マスト下のアーチからコンパニオンウェイまでが杉板張り。

(アーチ部分に装着したのはLED照明。)



張り替えるより今のビニールをできるだけきれいにし、それで浮いた時間と費用を他の事に割いた方が良い、と言う経験者も居る。しかし木工が好きで時間・労力・費用を厭わず、と言う人には楽しめるプロジェクトかも知れない。 Labor of Love だ。

ネジ留め箇所は全て杉材のボタンでカバー。

板の裏(板とファイバーブラス間)には断熱材を敷き込んである。



スターボード(右舷)側。

バルクヘッドに灯してあるのはパラフィン・オイル・ランプ。

キャビン内のトリムも全て新しいティーク材で作り直したもの。

配電盤もVHFもステレオも新品。






ポート(左舷)側。

こちらのバルクヘッドは電灯。天井のギャリー用照明はLED。

ちなみにバッテリー2個も新品、艇内の電気配線も全て新線に換装済み。









(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、1979年製 Tess です。)
*後日註: 086番、旧名 Valentine である事が判明。
USヤフー・フリッカ・グループ

2012年1月22日日曜日

フライデイ・ハーバーのテス トップサイド

東海岸メリーランド州アナポリスが母港の艇が上に泊まっているが、此処はフライデイ・ハーバーのドック。

このバウスプリットも2011年に新しく造り直した物。

プラットフォームが無いので横棒のあるフォートレス・アンカー(新品)がこの様に水平に収まる。アンカー・フリュークの片側をバウスプリットに重ね、バンジー・コードとラインをX字型に交差する形で横棒からデッキ上のアイまで掛けた。万全を期すためアンカー中程は別のバンジーコードでバウスプリットに直接固縛。



デッキ上のアイとアンカー・シャンク下のティーク・ベッドも新作だ。

昨日書いたようにイクステリアのティークは全て作り直した新品。

フォアワード・ハッチも新品。




無論、グレーのノン・スキッドも塗ったばかり。

ドジャーも新品に見える。











この写真ではレギュレーター付きプロパン・タンクとタンクから艇内への引き込み管用パッキング・グランドが良く見える。



手前のサイド・デッキにはジブ用固定ブロックとデッキ・フィル。後者は20ガロンの清水タンク用と思われる。

これはドジャー装着以前の姿。








未だマストを倒したままなので一通りリストアが終わってマリーナに帰って来た時の撮影だろうか。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、1979年製 Tess です。)
*後日註: 086番、旧名 Valentine である事が判明。
フリッカ・ホームページで今売りに出されているフリッカ一覧

2012年1月21日土曜日

フライデイ・ハーバーのテス

サン・ワン諸島は夏の間絶好のクルージング・エリアとして知られているが、同海域はフリッカも多い。これは [フライデイ・ハーバー] が母港のテス。

近くの島の入り江でランチ・フック。とは言っても錨は下ろさず、僚艇にラフト・アップ(横抱き)している。




テスは2011年、フリッカ・ニューズレターの創刊者・初代編集長のデニス・プラットにより大幅なリストアが行われた。ハル、デッキ共にペイントし直し、スタンディング・リギング、ラニング・リギングも全て新品に交換。ポートライト6個も新品。

新しくスターン左舷側にアルミ製プロパン・タンクも装着。









所は変わって下の2枚はマリーナ係留中の姿。プロパン・タンクは [アレッサンドラの物] と比べ小型で、スターン・トップとレイルの間にうまく収まっている。

イクステリアのティーク (キャビントップのハンドレイル、メイン・ハッチやコンパニオンウェイ周りの木のトリム、ティラー、ラダー・チーク)は全て新しく作り直した。

船外機はヤマハ9.9(2011年)。

しかし、良く見ると艇のキールのアパチャーにプロペラが見える。



この艇は1979年製。恐らく船内機のヤンマーYS8 の故障を機に船外機にしたのだろう。(アメリカでは1GM10 が排ガス規制の新基準を満たしておらず、2011年から新品が販売されなくなったことも船外機に転換した理由のひとつかも知れない。)

葡萄のスクロールワークの上に同色に塗った船内機の燃料タンク用ヴェント(通風口)が見える。

バウスプリット両舷にプラットフォームは無い。無論、プルピット・レイルも無い。








仔細なことだがステムの航海灯は [その後の艇] に比べ低い位置に付けられている。ステム最上部の両側に旧型航海灯用のハルのリセス(窪み)があるので、これも最近付け替えたのだろう。

尚、視認性向上のため後期フリッカでは航海灯が格段に高位置のプルピット・レイル前端に装着されている。この艇でもレイルがあればそこに移した事だろう。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、1979年製 Tess です。)
*後日註: 086番、旧名 Valentine である事が判明。
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2012年1月20日金曜日

フライング・フィッシのスターン

昨日のフリッカ、フライング・フィッシ。トランサム右舷側上部にホールディング・タンク用と思われるヴェント(通風孔)が見える。右舷コーミング横に付いている艇が多く、ここに付いている例を目にするのは初めて。

ハルをバフする前の姿だが、今日の主題はトランサム左舷側上部に付いているスルーハル。





これは軽油を燃やすエスパーの [Dシリーズ・ヒーター] と極似した [ウェバスト] ヒーターの排気口だ。

同じスルーハルをハル内側から見たところ。

コックピット後部のエンジン・ダッシボードを外してその開口部から作業中。


排気管を差し込んだところ。この後ダブル・クランプで留めるのだろう。

追い波の時はこのスルーハルから排気管内に水が浸入する事が充分予想される。そのような航行条件下では外から木やゴムのプラグを軽く打ち込んで口を塞ぐことを忘れてはならない。この高さならその作業は簡単にできる。





(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、Flying Fish です。)
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