2008年10月31日金曜日

マスト・ステップ


マスト上での作業が必要になった場合、マストを倒さずに作業するには普通マスト・ステップで登るか、メイン・ハルヤードを利用してボースンズ・チェアまたはロープなどで出来たハシゴを揚げるしかない。

これは メイン・ハルヤードを利用する [マスト・メイト] 。マストのセイル・トラックにセイルのように噛ませてハルヤードで揚げるハシゴ。




しかしハルヤードを使用する方式はハルヤードそのもの、またはシーブなどその関連物に問題があった場合は使えない。このため外洋をクルーズするヨットではマスト・ステップを装着したものが多い。

小型艇にマスト・ステップ装着という話は一般にあまり聞かないが、外洋艇のフリッカでは珍しくない。
この艇は1991年製。マスト・ステップだけでなく、レイダー・ドームも装着してある。このタイプのマスト・ステップは足が滑らないという人もいるが、いつもこのように突き出ているため風が当たるのが欠点。マスト外式ハルヤードも引っかかりやすい。




こちらは折りたたみ式。使用しない時の風の影響は最小限。
[マスト・ステップ]
[類似品各種]





(写真上はPSC製434艇中209番目 Mojo、中は1991年製番数艇名未確認艇、下は最後の434番目 Flight of Years です。)
Mojo
Pearl (former Flight of Years)

2008年10月30日木曜日

木製スパー(マスト、ブーム)、ギャーフ・リグ

今日のヨットの殆どは三角形セイルのマルコーニ(バーミューダ)リグ。だが大きいリフトを必要とする足の速いスクーナーは今でもギャーフ(ガーフ)・リグだ。スクエア・リグのトール・シップ(帆船)も一番船尾に近いセイル(スパンカー)がギャーフになっている。

フリッカでもギャーフ・リグはオプションのひとつだった。⇒[Aries]

このギャーフ・リグのフリッカ 『ベン・メイン・ジュニア』 は全てのスパーが木製で、フリッカのクラシックなラインにマッチしている。

ギャーフ(ガーフ)とはセイルの上辺(ヘッド)を揚げるためのスパーで、ギャーフ・リグはマルコーニ・リグに比べ同じ高さのマストの場合、セイル面積が倍近くになる。同等のセイル面積ならマストを低くできる。このフリッカでもマストが低い。

ギャーフ・リグのセイルにはハルヤードが2本ある。マスト側のスロート・ハルヤードとギャーフ後方のピーク・ハルヤードを同時に引いて揚げる仕掛けになっている。細部はこちらのページの図を参照⇒[Gaff Rig]

セイルはラインや木製の輪を利用してマストに抱きついた形で昇降するのでギャーフ艇のマストにスプレッダーはない。セイルのフットはフリーでもラインで編み込んでも良いが、この艇では編み込んでいる。セイル装着方法は [こちら] を(6、7ページ)参照。





(写真はいずれもPSC製434艇中315番目 Ben Main, Jr. です。)
Ben Main, Jr.

2008年10月29日水曜日

スパー(マスト、ブーム)の変遷

PSC製より古いノー'スター製フリッカのマストはPSC製フリッカのマストより3-4フィート高かったようだ。

このリンク先 [7ページ目] の写真を見るとノー'スター製 『スイート・ピー』 だけ飛び出している。メインとジブのセイル面積もPSC製より計20平方フィート広く、270平方フィートあるようだ。

ノー'スター製フリッカのスパー(マスト、ブーム)メーカーは不明。一方PSC艇には少なくとも2社のスパーが使われている。1970年代~80年代はキニヨン(Kenyon)、90年代または80年代の終わり以降はルフィール(LeFiell)。ちなみに84年製は確かにキニヨン。

メーカーによる大きなスペックのちがいはないように見える。ただし、マストトップのスピネイカー用ベイル(U字型金物)はキニヨンではスタンダード、ルフィールではオプション、など細かいちがいはあるようだ。

  * * *

ところが70年代と80年代では同じキニヨン製(?)でもよく見ると、ブームの形状がちがう。70年代のものは断面がより円形に近く、80年代のものはもっと楕円形になっているように見えるがどうだろう。マストの方もよく調べると70年代(特に77、78年)とその後ではっきりしたちがいが有るかもしれない。調査は今後の課題にしておこう。

修復を待つ1978年製フリッカ 『レッドフェザー』。ハウス前面二つのポートがユニーク。







『レッドフェザー』 のブーム。

80年代以降のものに比べ丸っぽく見える。グースネックの形状も違う。





クルー・アウトホルの取り出しもブームのフォア・エンドからではなく、中ほどの脇腹から。メインシート・トラベラーをメインハッチの上につけたミッド・ブーム・シーティングはオーナーの改作か。

同じく1978年製の 『ドーン』 。
ブームのフォア・エンドに注目。


 





クルー・アウトホルの仕込みも 『レッドフェザー』 と同様ブームの脇腹。

  * * *

キニヨンはもう存在しない。ルフィールのURLはこちら ⇒ www.lefiellco.com









以前は航空機部品やセイルボート・スパーの生産もはっきりとサイトに書いてあったが、最近のサイト更新でその二つは表向き消えている。もうつくっていないのかも知れない。

(写真上2枚はPSC製434艇中056番目 Redfeather、下2枚は番数未確認 Dawn です。)
US Yahoo! Flicka Group

2008年10月28日火曜日

ハンク式ジブのダウサー

ハンク式ジブを手早く降ろす仕組み。

ハルヤードがコックピットまで引いてある場合、ダウシング・ラインを付けてコックピットまで延ばすと、ジブをコックピットから素早く降ろすことができる。無論セイルを畳んでタイ、または外す作業はフォアデッキに出向かなくてはならない。

仕掛けはシンプル。セイルのヘッドにダウシング・ラインをボーリンで結ぶ。





ダウシング・ラインは当然フォアステイに沿って下へ引かないとセイルがうまく降りない。よって、フォアステイの足元にブロックを付け、そこにラインを通す。












そこから先は艇によって都合の良い経路を選べば良い。フリッカにはバウスプリットがあるから、この艇 『セレニティー』 ではその根元(手前)の端にもリード・ブロックを付けた。







ラインはさらにスタンションのシーブを通って後ろへ。







ハルヤードを解放してダウシング・ラインを引くと、ジブが降りる。コックピットから降ろせるから荒れた海では良いだろう。

しかし細かいことだがジブを揚げる前にダウシング・ラインを解放しなければならないなど、言ってみれば余計な作業が増える。ジブを含めフリッカのセイルはどれも驚くほど小さい。コックピットからフォアデッキは目と鼻の先。この仕掛け、フリッカのような小型艇には無用と思う。セレニティーでも取り外した。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
Flicka20_Japan

2008年10月27日月曜日

セルフ・テンディング・ジブ

名前のとおり、この仕掛けのジブは原則、タックする時、人手がいらない。メインスルと同様に自分でタックする。ジャイブの時も手放し。

このジブには
1.クラブと呼ぶブームがついている(Club-footed Jib)。
2.シートはメイン同様に1本。

多くのカッター・リグの艇ではこのシステムをジブではなくステイスル(イナー・ジブ)に使っている。この艇 『セレニティ』 も元々カッター・リグで同システムのステイスルが付いていた。そのステイスルのシステムを取り外し、新しくジブ用の長いブームをつくり、ジブをフィットさせた。


(ステイスルは今ではラフにワイヤーが入ったものを必要時だけ張る。ただセイル面積がこのジブにリーフを入れた時とほぼ同等なのでステイスルを使うことは殆どない。)










グースネック。

 







ブーム・エンド。










シートとトラヴェラー。


ホースと呼ばれるステンレス製パイプのトラックをブロック(白い滑車が見えるだろうか)の付いたシャックルが走る。

シャックルにボーリンで結んだシート(左)はブームへ上り、ブームから降りてきたシート(中)がブロックを通り、さらにスタンチョン上のリード・ブロックを通ってコックピット・ウィンチへ。(ブーム側はブロックひとつで良い。)

実際ジャイブの時は一切人手は不要。タック時は条件が良ければ(風強く波弱い)充分セルフでタックする。タック時はオーバー・シートしないのがコツ。困難な状況では普通のジブと同様、シートの解放・引き込みを行うとスムーズにタックする。ただしシートは1本なので作業は思うより簡単。ジブにブームがついているのでセイルがバタつくこともない。ジブが長持ちする。

  * * *

最近の艇にはギャリー・ホイト(Garry Hoyt)デザインのブームを装着したものもある(非ハンク式ジブでもOK)。
www.garryhoyt.com ビデオがある。
Forespar 後付け可。購入先。
Alerion--Express どの艇でも適当にクリック。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
Flicka20_Japan

2008年10月26日日曜日

ボート・スタンド

アメリカでの上架時はキール下に置く複数の大きな木のブロックと 『ブラウネル』 というメーカーのボート・スタンドを使うのが一般的。ボート・ヤードでも自分の庭でも同じ。

フリッカなら最低両サイドにそれぞれ2本づつ、できればステムにも1本付けるのが良い。

両サイドのものは左舷と右舷のものをペアで使う。安全確保のため必ずキールの下にチェインを通してそれぞれのペアを繋いでおく。










船体の重量はすべてキール下の木のブロックで支えるので、違う大きさのブロックを重ねてキールの形状に合わせる。





スタンドは言わばブロックの上にバランス良く乗っている船体が何かの拍子で倒れるのを防ぐだけ。船体重量を支える柱ではない。






宛がう場所の高さに合ったスタンドを選ぶが、頭の部分はネジ式になっており多少の調整はできる。





船体前部(ステムまたはキール)に当てるスタンドは頭の部分がV字型。詳細はブラウネルのサイトを参照 ⇒ [Brownell Boat Stands]

陸置艇の少ないアメリカではこのような移動式のものは殆ど見かけない。陸置の場合は自宅にも遠方の海面水面にも引っ張っていけるトレイラーを使うのが一般的。




(写真はPSC製全434艇中、上から順に162番目 Reachfar、番数艇名未確認艇、106番目 Owl、番数艇名未確認1991年製、および182番目 Whisper です。)
Reachfar
Whisper
www.yachtworld.com キーワード欄にFlickaと入れてサーチ・ボタンをクリック。

2008年10月25日土曜日

ルーサイド、ウェザーサイド (Videos)

シーズンの終わりを感じる10月初旬の撮影。SF市街、ベイ・ブリッジに向かってサウスベイを北進中。前の晩、7ヶ月ぶりくらいに小雨が降った日の午後。西風13ノット、艇速は逆潮で対地3.7ノット。
 


バウ・ウェイブはボブステイ・チェインプレイトのはるか上を行く。チェインプレイトは帆走中ほとんど常時海水の中、ということ。昔はステンレスのステイとブロンズのチェインプレイトでは電蝕の心配はないかと心配した。



逆光御免。ルー(リー)に比べてウェザーサイドはバウを除いておだやか。

(ビデオはいずれもPSC全434艇中295番目 Serenity です。)
Flicka20_Japan

2008年10月24日金曜日

フル・インクロージャー

係留・停泊時、コックピットをドジャー、ビマイニ、オーニングなどを使って完全に覆ってしまうインクロージング・システムを誂えたフリッカ。

フル・インクロージャーがあれば肌寒い夕べでもコックピットで談笑できる。泊地でのプライバシーも保てる。


この写真で開いている両サイドの空間も同じ素材の幕をジッパーで装着してカバーできる。カバーされたコックピットは完全にひとつの個室となる。

別艇のインクロージャー。常時装着してあるドジャーやスターン・プルピット・レイルとライフラインのサンブレラ・カーテンに加え、ブームからプルピット・レイルまでオーニングを付けた。


サイドのオーニングはブームに巻き上げてあるが、無論降ろせる。上の艇のようにジッパーによる密閉式ではないが、天井もサイドも広く、居心地は良さそうだ。

(写真上はPSC製434艇中331番 Alessandra、下はNor'Star製20艇中最後の20番 Motu です。)
hal.halcolss.com
Motu

2008年10月23日木曜日

グループ・ショット


カリフォルニアのフリッカ『イニヤ』のコックピットで歓談の7人。







マリーナ・デル・レイの『カワバンガ!』に集う15人。








体重の話で恐縮だが、上は恐らく計1100ポンド以上、下は2300ポンド以上のロード。クルージング艇フリッカの排水量は初期艇で5500ポンド、中後期艇で6000ポンド。軽排水量型小型艇ではこうは行かない。

(写真上はPSC製434艇中、番数未確認の Enya、下は171番目 Kawabunga! です。)
Enya
Kawabunga! (Pages 8-9)

2008年10月22日水曜日

フリッカのドジャー

20フィート艇にドジャーを付けるには特にスペースの点から工夫が必要。オーナーたちは自分のセイリングの海域、目的など充分検討し、安全性を踏まえた上で、スプラッシやスプレーを避けるというドジャー本来の目的を達成するため、自分の艇に合ったドジャーを考えてきた。

サンフランシスコからニュージーランドまでシングルハンドした女性TCの 『Tikaroa』 のドジャーは後方から見ると、下まできれいなアーチになっている。フリッカのサイドデッキは狭い。アーチ型はフォアデッキへの往来に不便(危険)がないように通行スペースを確保するのに便利。









右は同じコンセプトの別艇。









これはサンディエゴからハワイ、南太平洋、ハワイ、ロサンジェルスを航海した 『カワバンガ!』 。





本来の目的であるスプレー避けの機能を重視した長いドジャー。良くある斜め前からのスプレーも防げる。この横幕は2段階に取り外しできる。フォアデッキへの往来用に付けた頑丈なドジャーのハンドレールに注目。

***

福岡の 『ミスティック』 は上記二つの中間を狙ったものだろうか。⇒[ミスティック]

『ミスティック』 に大変良く似ている 『ダイアン・イレイン』 のドジャーの内部。フリッカのハルヤードは手引きで、ウィンチは最後の締めにしか使わないから、ウィンチ・ハンドルの動きがこのように制限されても大して不便はないだろう。

***

始めからスプレー避けをメイン・ハッチだけに絞ったものもある。これでも体を濡らさずコンパニオンウェイから前方を視認するのに有効だ。

この型だとメインスルのリーフなどキャビントップでの作業時にもさほど邪魔にはならず良さそうにも思える。

メインシートがミッド・ブーム型のフリッカにドジャーを付ける場合、シートとのコンフリクトを避けるため、この小型ドジャーのように後端がキャビン後端とフラッシュかもっと短い必要がある。


***

尚、艇によってはドジャー内の頭上スペースを確保するため、メイン・ブームの設定を通常より4-6インチ高くするオーナーもいるという。

(写真はPSC製434艇中、上から順に番数未確認 Tikaroa、413番目 Leprechaun、171番目 Kawabunga!、355番目 Diane Elaine、および420番目 Soloma です。)
Tikaroa
Leprechaun
Kawabunga! (Pages18-19)

2008年10月21日火曜日

シー・フッド


良く見かけるファイバーグラス製メインハッチとシー・フッド。






ハッチはスライドしてフッドの下に収まる。






この艇はファイバーグラスのハッチにティークのフッド。






シー・フッドはスライド式メインハッチの前方をカバー、キャビントップとハッチの間から打ち付ける水が浸入するのを防ぐ。




海がいつ荒れるかも知れない外洋航海には必須だが、90年代の艇では標準装備、それ以前はオプションだったようだ。

この艇はティークのハッチにフッドなし。

ハッチ横のトリム・レールがその分長い。





(写真上2枚はPSC製434艇中、番数艇名未確認1993年製フリッカ、続いて番数未確認 Halcyann、番数艇名未確認1991年製、最後は番数未確認 Dawn です。)

YachtWorld キーワード欄にFlickaと入力しサーチ・ボタンをクリック。
フリッカ・ホームページの登録データベース

2008年10月20日月曜日

ウィンドパイロット

もちろんウィンドヴェインはスキャンマー社の3機種(モニター・ウィンドヴェイン、オート・ヘルム・ウィンドヴェイン、セイズ・リグ)の他にもいろいろある。ウィンドパイロット社のパシフィック・シリーズも良く使われている。⇒[ウィンドパイロット]

フリッカに装着のウィンドパイロット「パシフィック・ライト」。

ホンダの船外機はディンギー(テンダー)用。












コックピットのウィンドパイロット用コントロール・ライン。ウィンドヴェインはどのメーカーのものにしろ、騒音がなく静か。






ウィンドパイロットでメキシコ、コルテズ海を行くフリッカ 「ダルシ二ア」。














(写真はいずれもPSC製434艇中412番目 Dulcinea です。)
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2008年10月19日日曜日

ウィンドヴェイン

遠洋に行く時の頼りになるクルー。針路を指定するオートパイロットとちがい、ウィンドヴェインは風向きの変化に対応できる。その点、シート・ツー・ティラー・システムと同じ。無論電気は使わない。外洋のヨットには最適だ。

ウィンドヴェインは強風下で良く機能する。ただ真下りや極めて微風の時などセンサー(上の羽根)に風が当たらぬ時に弱い。そういう時だけオートバイロットを補助的に使えば良い。尚、ウィンドヴェインのステンレス製ラダー(下に一部が見えている)は艇のラダーが破損・故障した時非常用ラダーとして使える。






フリッカは20フィートながらウィンドヴェインも良く似合う。

世界で最大のシェアを持っているのはスキャンマー製。中でも一番良く売れているのが[モニター]





モニターの実用性、耐久性は良く知られ、中古品も人気が高い。中古を入手した場合、スキャンマーに連絡すれば自艇のスターンの形状に合った装着用のステンレス・パイプなどの部品を売ってくれる。アドバイスやマニュアルはフリー。⇒[マニュアル」(注:重い。48ページのPDF。)

サンフランシスコからニュージーランドまでフリッカをシングルハンドした女性の愛艇[ティカロア]にもモニター・ウィンドヴェインを付いていた。

(写真上2枚はPSC製434艇中、最後の434番目 Flight of Years、下は番数未確認 Tikaroa です。)
US Yahoo! Flicka Group

2008年10月18日土曜日

サウス・ベイ(Video)

9月下旬、南方のマリーナへの帰途。



西風15ノット。もっと強くなりそうな様相、メインは早めにダブル・リーフ。艇速約5ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
Flicka20_Japan

2008年10月17日金曜日

キャラウェイ


ウイング&ウイングで地中海を進むキャラウェイ。特製の[長いバウスプリット]でジェノアもその分大きい。
















地中海はいつも風が強すぎるか弱すぎるかどちらからしい。最近後者のためにAspin(アシメトリカル・スピネイカー / クルージング・スピネイカー)を買ってテスト中。⇒ [Aspin]

(写真はPSC製434艇中423番目 Caraway です。)
Caraway

2008年10月16日木曜日

アフリカン・ムーン


ノー'スター製フリッカを語る時にアフリカン・ムーン (African Moon) を避けては通れない。細部までこだわりのある丁寧な造り。ハル以外は全てウェスタリーが造り、完成させた。





















1976年製。二代目オーナー、ロッド・ブラックドーファーが1989年から5年かけて全面的にリストアし、1994年に再び進水させた有名なフリッカ。(アフリカン・ムーンの前の名は Sea Shanty、2000年以降 Dolphin Spirit 。)






















これは船尾にあるアフト・キャビン。

他のフリッカには無い。この艇だけのオリジナル。







新艇の時からのファクトリー製で、ちゃんと両舷にポート(窓)まで付いている。入ると真ん中に大人一人が立てるスペースがあり、両舷ともそれぞれ大人が横になれるアフト・キャビン・バースとなっている。このフリッカがノース・シー27のモデルになった、とも言われる。

まぎれもない20フィート艇(デッキ長)だが、船首のバウスプリットと船尾のバンプキンを入れると27フィート。













(写真はすべてNor'Star製20艇中18番目 African Moon です。)
African Moon (a.k.a. Dolphin Spirit, Sea Shanty)