アラミダ島のアラミダ・マリーナには広大なヤードがあり、ボートの陸置きだけではなく巨大なRVやトレイラー・ハウスも保管できる。
ドック係留艇を一通り観終わった後、陸置きのフリッカを探して場内を車で走り回って見つけたこのフリッカはRVエリアの直ぐ隣りに置かれていた。トレイラーに乗せられオフ・シーズンを過ごしている。
左舷側船底にブリスターの跡らしきものが見える。
近寄ってみ見るとカキの殻を落とした跡だった。ブリスターのしぼんだ跡は全く見られない。
ローラーの跡から艇のローンチや回収はクレーンは使わず、トレイラーをランプに入れて行っていることが分かる。
右舷側はカキの付いた跡もなく、状態は極めて良好。
この艇は船外機仕様。ハルにプロペラ用アパチャーはあるが、シャフト用の孔は開いていない。
PSCでは1985年の或る時期からハルIDをトランサム右舷側に移動した。
(参考⇒1981年艇のハルID )
移動と共に表記方式も少し変わった。PCS=パシフィック・シークラフト、20=フリッカ、次の3桁=ハル番号、までは同じ。G5はハルの完成年月で1985年7月を意味する。最後の2桁はこの艇のモデル年(1985年)で、デッキや内装、艤装も含めた完成年。
USヤフー・フリッカ・グループにはシャフトの孔を開けて船内機を載せる計画だというこの種の艇のオーナーが時折登場する。
船外機はホンダのBF100。4ストロークCDI、10馬力、ロング・シャフト。
フォアだけではなくアフトもカキの付いた跡は何故か左舷側だけだった。
ともあれ、1983年末新型デッキ・モールドになって以来、全てのPSC製フリッカは船内機仕様になったと思っていたが、この艇のおかげでそうではないことが判った。エンジンに限らず諸オプションは90年代初頭、PSCのオーナーが変わる頃までは色々開かれていたらしい。
(写真はいずれもPSC製434艇中320番 Andrea C. です。)
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