2013年12月31日火曜日

セレニティー アワー・メーターの配線

本日のトップの写真は前回の [アワー・メーター 2] で掲出したもの。

手にしている黒い線はその色からバッテリーの陰極に繋ぐべき - (マイナス)の線と思っていた。




線はキーを差込んで電源をオンにする円筒形のスイッチの陰極から出ている。しかし同じ極から水色の線も出ている。これは何だろうか。経路を辿ってみる。

水色の線は上の写真とは別の黒い線と共にスターン部からコックピット下部へ。







画面左から細い黒線と共にエンジン側に出て来た水色の線。

分かり難いかも知れないが、線が長すぎるため燃料ポンプから出ている太い燃料管の下で一度Uターンし、画面下部左端から画面外に出た後また戻って来て、画面中央で赤い線に繋がれ、その赤い線はホット・ワイヤーとしてポンプの陽極に接続されている。



ポンプの陰極からは独立した黒い線が出て画面右下から右舷側に向かっている。つまり、エンジン・ダッシボード(計器盤)のスイッチの陰極から出て来た水色の線は + (プラス)の線なのだ。

また、艇のエンジンはキーをスイッチに差し込んで回し電源をオンにした後、すぐ横にあるスタート・ボタンを押して始動させる様になっているが、上記配線により燃料ポンプは電源をオンにしただけで(エンジンを始動させなくても)動き始める事が理解できる。

***

さて、上の写真で水色の線と共に画面に入ってきた黒い線は画面中央部でUターンし、そのまま画面左下から外に出ている。その黒い線、ならびに画面右下から右舷側に向かう燃料ポンプからの黒い線の行き先を見てみよう。

画面下から並んで入って来た例の2本の黒い線(中央の細い線2本)はエンジン・ルームの右舷側壁にある孔を通ってコックピット・ロッカーの中へ入って行く。












コックピット・ロッカーの中に入って来た線の束。









黒い線2本の行き着く先はバッテリーの陰極。つまり2本の黒い線はいずれも - 線(グラウンド線=アース線)である。
 


そこで気になるのがエンジンのダッシボード裏から水色の線に沿って出て来た黒い線のもう片方の端。それはどこにあるのだろう。

スターンの狭いスペースにダッシボードを外した開口部からキャメラを入れて撮影してみた。






黒い線は水色の線に絡めて留められている。エンド部分には何やらビニール・テープが付いている様子。

狭いスペースに手を突っ込んでその黒い線を引き上げ、エンドのテープを剥がしたところ。






このエンドはアワー・メーター接続用ブラケットの付いた線に繋いであったのだろう。何かの理由で外され、線が剥き出しになっていたエンド部をクリーンにカットし直したものと思われる。ブラケットの付いた線は捨てられてしまった様で見当たらない。アワー・メーターが動かなくなった時の所作だろうか。

いずれにせよこれがバッテリーの陰極に直接繋いであるグラウンド線だから、この黒い線をアワー・メーターの陰極に、トップの写真に見える短い黒い線はアワー・メーターの陽極に繋ぐのが正解ということになる。新しいアワー・メーター装着時にはその様に配線したい。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2013年12月30日月曜日

SF湾のウィスパー


今年夏、サンフランシスコ湾を帆走中のウィスパー。








ウィスパーは2012年にはセレニティーの隣りのマリーナから出ていたが、2013年はクリッパー・コウヴの中にあるトレジャー・アイランド・マリーナを母港にして来た。セレニティーは近年SF湾のセントラル・ベイに出向くことが殆どなくなったので帆走中他のフリッカに出会うこともない。

(写真はPSC製434艇中182番目 Whisper です。)
フリッカのスペック

2013年12月29日日曜日

サルニアとブルー・スカイズ 陸置き

今年夏のブルー・スカイズ・ニューズレターに [並んで係留中] の写真が載っていたパシフィック・ノースウェストの両艇。

今オフ・シーズン中の陸置きでも隣り同士。







ブルー・スカイズ(右)はウィスコンシン州からオーナーのトムが通っている。トムは地元でセイリングしたい場合、[ベン・メイン・ジュニア、ザンジバー] いずれかのクルーとなる。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳 Sarnia、および314番目 Bluebi Skies です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2013年12月28日土曜日

ザンジバーのアイデア2つ

今まで何回も登場したザンジバー。フリッカ・フレンズ(ニューズレター)最新号からの写真。










一つ目はエンジン・イグゾースト(排気・排水)のスルーハル装着金具に付けたスプレイ防止用のソフト・ホース。排気・排水には燃料の燃えた後のススが入っており、それがトランサムやラダーに付着するのを防ぐのが目的。










しかし後進の場合、排気・排水に余分なバック・プレッシャーはかからないのだろうか。何よりこれでは排気・排水の目視((排気色、排水量の確認)が出来ず、エンジンからの大事なメッセージを読み落とす恐れがある。このアイデアは薦められない。

無風の湖上を機走中。













オーニング(テント)の代わりにビーチ・アンブレラでコックピットをカバーして日陰を作っている。状況によっては無いより良いかも知れない。

(写真はPSC製434艇中387番目 Zanzibar です。)
フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ (全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック)。

2013年12月27日金曜日

クム オン・トレイラー

ユタのソールト・レイクからパシフィック・ノースウェストに帰って来ていたクムがワシントン州で売りに出された話しは [今年9月に書いた] が、ワシントン州ではなく隣のオレゴン州らしい。

今月見た [セイラムのフリッカ] のすぐ北隣りの小さな町の様だ。








ユタに買われて行く前にもともとメイブルという名前でオレゴンに居たので、もしかしたら元オーナーが昔の夢を1シーズンだけという気持ちで買い戻したのかも知れない。

それにしても今オレゴンで売られているフリッカは少なくない。しかも殆どがトレイラー付きだ。

(写真はPSC製434艇中265番 Kumu です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2013年12月26日木曜日

セレニティー アワー・メーター 2

エンジンの [アワー・メーターの話し] の続き。

リサーチしたところ [アワー・メーターのターミナル] は横並びの場合、左が +、右が - となっている様なので、各極に線を繋ぎ、艇に常備のポータブル12Vバッテリーを使って、アワー・メーターが壊れていないかどうかテストした。

メーターは一番右の数字が0.1時間(6分)毎に一つ上がる様に出来ているので、約7分間接続したが数字は繰り上がらず、492.2時間で停止したまま。

アワー・メーターは回路に逆流を防ぐダイオードが組み込んであるため、陽極・陰極を逆に接続した場合でも数字が逆方向に動く(小さくなっていく)ということはない。単にメーターが動かないだけだ。



そこで念のため、陽極・陰極を逆にしてテストしてみたがやはり7分以上経っても数字は動かない。どうやら新しいメーターが必要な様だ。

尚、メーターの接続は普通次の様にすることが分かった。

陰極はグラウンド(アース)線に接続。

写真で手にしているのがその線(* 下記後日註参照)。



ソケット式に嵌めこむ様になっている。

グラウンド(アース)線は見ての通り、キーを差込んでオン・オフにするスイッチ(黒い円筒状のもの)の陰極に繋いである(* 下記後日註参照)。

アワー・メーターの陽極は同スイッチの陽極(手前側にある極)に繋ぐ(* 下記後日註参照)。線が見当たらないので新線を用意する(* 下記後日註参照)。

以上二つの接続をすればエンジンのキーをオン・オフにすることでアワー・メーターがオン・オフになる(* 下記後日註参照)。新しいメーターが手に入ったらその作業をしよう。

* 後日註: アワー・メーターの陽極・陰極に接続する線をどこから取るかについては、艇の配線を検証の上、正しい方法を [12月31日のポスト] に記載したので必ずそちらを参照され度。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・データベース

2013年12月25日水曜日

セレニティー エンジン排気・排水ホースの交換 3

ウォーター・ロック・マフラーの筒に [シリコン・テープを巻いて] 1週間後、新しいホースを装着。

古いホースの長さは12インチ(1フット)だったが、今回0.5インチ長くして12.5インチのものを使用。

(1フット単位でカット販売されるが、2フィート買うのは勿体ないのでWMで購入の際、1フット購入ながらオマケで少し長くカットしてもらった。)

これで両端とも筒の上にクランプをしっかり2本、締めることができる。



クランプを締め付け始めて問題がひとつ。

ミキシング・エルボー側は2本ともしっかり収まったが、マフラー側はクランプ2本の中、1本が少し短くて装着不能。










ストラップの短すぎたクランプは番数024(径51mm)。他の3本の番数は028(径57mm)。今まで024番のクランプも装着できていたのは古いホースのエンド部が [グサグサに劣化] していた事、また2本の中1本は恐らく [筒が下にない部分で締めていた] ためだろう。筒の無いところをクランプで締めていたとは恐ろしい事だ。

来週末正しいサイズのものを買って来て1本追加装着する。 (否、今回3本は今まで使用していたクランプを目視で錆び、傷などないことを確認し、そのまま装着したが、ホース換装時にはクランプも全て新品に交換することが推奨されている。次回マリーナへの行き掛けにWMに足を運び、正しいサイズのクランプを相当数仕込んで来て全て新品としたい。)



ホース装着後の試運転。(ビデオは3000rpmで運転時に撮影。ディーゼル・エンジンは負荷が掛かった状態での運転を好む。従ってドックに係留したままだがギアを前進に入れ、プロペラを回している。)バッテリー充電の目的もあり、エンジンを30分間稼動した後、装着したホースを再確認して終了。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2013年12月24日火曜日

マサチューセッツ州のメルテミー エンジン

眩しいのはエンジン・ルームに直射日光が当たっている部分があるための様だ。エンジンは1GM。

ミキシング・エルボーは特製の様で、ウォーターロックもファクトリー・スタンダード品ではない。画面右のプロペラ・シャフトとトランスミッションはフレキシブル・カプリングで結合。

ホース類も換装してマジックで何処に接続すべきものかが書いてある。






黄色く塗装してあるのは燃料経路で、真ん中の一等大きいものはエンジン備え付けの水・燃料セパレーターのキャップ部分。燃料経路内のエアー抜きをする時はこのキャップ上の黄色く塗布されていないプラグ(ネジ)を緩める。

左側の黄色いパイプの下に見えるのはセパレーターを通過した燃料がエンジン・スターボード側を経由して送り込まれるインジェクター用ポンプ(エンジン前部の大きなオイル交換口のすぐ上)で、そこには二つ目のエアー抜き用プラグ(ネジ)がある。インジェクター用ポンプからの燃料は黄色いパイプを経由し、手前の黄色いパーツ(インジェクター=シリンダー内への燃料噴射機)へ移動。インジェクション時に余った余剰燃料はインジェクターのキャップ部に装着され手前に降りている黒いホース(リターン・ライン)を通って燃料タンクに戻る。

(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2013年12月23日月曜日

マサチューセッツ州のメルテミー 室内

室内はオープン・レイアウト型。

ヘッド(ポータ・ポティー)がVバースのフィラーの下に置いてある。

興しろいのはクッション。オープン・レイアウト型のセッティーは長く、クッションは二分割して扱い易くしてある。

Vバースはスタンダードのロング・ピースではなく、真ん中辺りで両舷のピースをえぐる形で真四角のピースを独立させている。



その意図は不詳。バース下収納スペースへのアクセス口は真ん中に一つあるのではなく、左右各舷ひとつづつに分かれており、この四角いクッションはちょうどその二つのアクセス口のそれぞれ半分づつをカバーできる状態。各アクセス口の蓋を持ち上げるには難儀なコンフィギュレーションだ。

手前のVバース・フィラーの横にある各舷もうひとつづつの収納スペースにアクセスする時、Vバースの長いクッションを持ち上げるにしても軽く扱い易い形とも思えない。何故このような複雑な形にしたのだろう。

配電盤はオープン・レイアウト型なのでSTB側にある。









GPSプロッターはバルクヘッド装着のスウィング・アームにマウント。配電盤の上に見える白い物の正体は不明。

(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi です。)
今フリッカ・ホームページで売りに出ているフリッカ一覧

2013年12月22日日曜日

マサチューセッツ州のメルテミー 海上


微風の中を比較的新しいメインスル(リーフ・ポイントは2つ)と140%ファーリング・ジェノアでのんびり帆走中。

ヘルムを取っているのは母親で、子供2~3人がフォアデッキに座っている模様。










係留はムーアリング・ボール(常設アンカー)。

両舷から出した長めのブライドル・ラインを使っている。風は左舷前方から吹いているのでポート側のラインが張っている。

素材は不詳だが、ボブステイにはラインの擦れ防止用のカバーが見える。






(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi です。)
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2013年12月21日土曜日

マサチューセッツ州のメルテミー

メルテミーはギリシャ語で5月半ばから9月半ばにかけエーゲ海に吹く北からの強い乾燥した風の事だそうだ。ちょうどそれが夏の帆走シーズンなのだろう。果たしてマサチューセッツでも似たような風が吹くのだろうか。

オフ・シーズンにマストを倒して陸上保管中のメルテミー。

直径1インチのシャフトに2枚羽根プロペラ。直径12インチ、ピッチ11インチの様だ。












ポートライトは初期艇に見られる長方形で後ろ一つが超大型のコンフィギュレーション。






恐らくもともとプラスティック製のものを後でブロンズ製に換装したものだろう。

ヤード内移動用と思われるトレイラーに載せられて移動中。








* 後日註: 2014年2月4日、この艇 Meltemi の新オーナーがUSヤフー・フリッカ・グループに登場し、Meltemi のハル番号が169であること、および以前の名が Pikachu であることが分かった。(Pikachu の前は Wookie、Sea Moon、初代の名は Magic だったそうだ。尚、この新オーナーは近々また新しい名前に変えるという。)

(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi です。)
フリッカのリグ

2013年12月20日金曜日

セレニティー 今冬のメンテ事項

今オフ・シーズンにはエンジン・ダッシボードやアワー・メーターも何とかしたいと考えている。

エンジンの稼動時間の積算を示すアワー・メーターは492.2時間で止まったままだ。





2006年2月の艇購入時に新エンジンに換装したのでこのアワー・メーターは使っていない。ずっと手持ちの時計で時間を測ってきた。約8年後の現在、480時間に到達。492.2時間になったらメーターの線を接続して、メーターを使おうと考えていた。

しかし、裏が実際にどうなっているのか自分の眼で見たことがなかったので先週末ダッシボードを外して覗いてみた。



上はネジ合計6本中既に3本を抜いて、残り3本も殆ど抜き終わる直前。

ネジを全部抜いてダッシボードを倒す。

一部浮いているのはゴムのパッキン。





裏の配線。













(後ろのホースはエンジンの排気・排水ホース。追い波がトランサムのスルーハルから入ってエンジンに逆流しない様にこの様にスターンで高く持ち上げてある。)

アワー・メーターの裏側。

ホット・ワイヤー(+)もグラウンド・ワイヤー(- = アース)も外れている。



もしかしたら旧エンジン稼動中に既に外れていた(または意図的に外してあった)のかも知れない。22年で492時間は少ないとは思っていたが、購入時既にエンジンはフリーズして動かなくなっており、それを承知で購入し、すぐに新エンジンに換装したので旧エンジンの実稼動時間はあまり気にしなかった。

いずれにせよ、黒色のグラウンド・ワイヤーは見つかったが、ホット・ワイヤーが見当たらない。要調査研究。

ダッシボード嵌め込み部の積層。











合板をコアにしてその両面にファイバーグラスを積層してあるが、合板断面露出部にエポキシを塗るなどの保護処理が施されていないのでコア合板に湿気による劣化が見られる。

日常目につかないところは手を抜く昔のアメリカ流か。手当てが必要だ。アクション・アイテム。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのスペック

2013年12月19日木曜日

セレニティー エンジン排気・排水ホースの交換 2

前述の様にホース内径は45mm、ウォーター・ロックの筒外径は40mm (インチで製造されているのでmm表示はいずれも概数)。

筒外径が45mmのウォーター・ロックを使えば良さそうなものだが、ファクトリー装着品は40mm。





内径45mmのホースが使われているのは、ミキシング・エルボーの外径が45mmだからだ。














サイズの違いにも拘わらずホースが13年間の脱着に耐えた訳だが、今回は出来るだけウォーター・ロックの筒外径を45mmに近づけることにした。

これはホース類が破れて漏水した場合などに備えて艇に常備しているシリコン・テープ。高熱にも堪える。


上の図にある様に車のマフラーや電気コードの補修にも使える。色々なメーカーから出ていてホーム・センターなどで比較的安価に入手できるので艇にも家にも一つ置いておくと緊急時に役立つ。

このテープは普通のビニール・テープ等と違い、接着剤は付いていない。従って何かに貼り付けるという事はできない。



しかし、このテープ自身同士だと接着して一体化し、固化してしまうのだ。写真の様にロールにしてある時はテープの面同士がくっつかないように間にずっとプラスティックのシートが挟んである。

巻き付け開始時はテープ・エンドを押さえ、引っ張ってストレッチしながら一巻きし、テープの上にテープを重ねる。



それでぴったりフィットして動かなくなる。その後、もっとストレッチしながら2巻き3巻きして行く。2分程で本格的にキュア(一体化・固化)が始まるそうだ。

少し不恰好な巻き方だが筒の部分を殆どカバーした。









通常の補修にはストレッチしながら3巻き程で結構だそうだが、今回は筒を2.5mm厚くする(外径を5mm大きくする)のが目的なので4~5回巻いた。

完全にキュアするまで24時間かかるという。温度を上げるとキュアの時間を短縮できるそうだ。





この日はテープを巻いてから温風ヒーターで20分程暖めた後そのまま放置、念のためホースの装着は翌週まで待つことにした。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2013年12月18日水曜日

セレニティー エンジン排気・排水ホースの交換 1

今オフ・シーズンのメインテナンス・プロジェクトのひとつ、エンジン(1GM10)のミキシング・エルボーとウォーター・ロック・マフラー間のエンジン排気・排水ホース(Wet Exhaust Hose という)の換装。

画面左上のカーブしたミキシング・エルボーと画面右の肌色のウォーター・ロック・マフラーを繋いでいる黒い排気・排水ホース。



ホースにある J2006 2000 という表示から、前回の換装が今から13年前の2000年頃だったことが分かる。(ちなみに J2006 は Wet Exhaust Hose の規格、2000 はホースの製造年。)

画面右端に少し覗いているウォーター・ロックからトランサムのスルーハルまでの長い排気・排水ホースも取り替えたいが、そちらは結構大掛かりな作業になりそうで、上架時に行うことにする。(その長い方のホースはファクトリーで1984年に仕込まれてから未交換と見える。)

ミキシング・エルボーとウォーター・ロック・マフラー間の排気・排水ホースを交換したい理由はホースのウォーター・ロック側の傷み。


ホースの内径は45mm、それを被せるウォーター・ロックの筒の外径は40mm。5mmの差が有り、ホースを2本のクランプできっちり締め付けるので傷みがひどく内部のワイヤーが数箇所顔を覗かせるようになった。艇の [スタッフィング・ボックス] (パッキング・グランド=グラン・パッキン)のナット締め込み作業時、毎回作業の邪魔になるウォーター・ロックを横に移動させねばならず、そのためにこのエンドを脱着するのでその影響が大きいと思われる。

取り外した排気・排水ホース。

画面左がウォーター・ロック側のエンド。






エンド部の拡大。

表面のゴムが破れてワイヤーが剥き出しになっている。






(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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2013年12月17日火曜日

マンチキン 2013年11月末 Part 3

コックピット・アフトのドアに仕込まれたヤンマーのダッシボード。

ドア式なのでそれを開くと裏の配線部は無論、スターン部のスペース(スターン・アンカー・チェインロッカー)にアクセス可。


右舷側コックピット・シート最後部にも円形の小型ハッチ。

その下のエンジン・リモート・コントロールはシングル・レバー式。








各舷プライマリー・ウィンチのSS製ベースは7本のスルーボルト&ナットでコーミングに頑丈に装着されている。




以前見た様に [サイドデッキ上] の足先にも1本。

* * *

尚、当マリーナに陸置きされていた[アンドレア・C] の姿はヤード中を隈なく探したが何処にも無かった。トレイラー付きの艇だから今アメリカの何処に居ても不思議ではない。

(写真はノー’スター製又はPSC製の番数不詳、1977~78年製フリッカ Munchkin です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2013年12月16日月曜日

マンチキン 2013年11月末 Part 2

キャビン上のテントはそのままだが、コックピット上のテントは除去されているので失礼してコックピットに乗船させてもらった。

コックピットから前方、キャビントップを覗く。










ハルヤードはマスト下部にコイルしてあるが、2本とも左舷側に引く設定になっている。

オフ・センターで右舷側に設置されたコンパニオンウェイとメイン・ハッチ。

コンパニオンウェイには差し板ではなく、1枚のドア。コンパニオンウェイは初期PSC製フリッカと同じく結構深い。









エンジン・アクセス・ハッチのカバーは滑り止めを鋳込んだ鉄板。








右舷側コックピット・シートにあるブロンズ製デッキ・フィルの用途は不詳(燃料給油口、清水給水口、汚水ヴァキューム口のいずれか)。

左舷側にはシート下スペースへのアクセス用小型ハッチ。








以前はラザレットの蓋の様な長方形のハッチがあった様な痕跡が見える。

(写真はノー’スター製又はPSC製の番数不詳、1977~78年製フリッカ Munchkin です。)
フリッカ・データベース