フリッカという名のフリッカの右舷側をなぞる。
バウ・アンカーは2本。プライマリーはファクトリー・スタンダード的なCQR。左舷プルピット・レイルにはダンフォースが1本。
バウスプリット先端部のクランズ・アイアンのすぐ後ろ、スプリットが角材としてスタートする部分に何故かSS製のタガが見える。ダグラス・ファーを上下2枚合わせた部分の剥離防止が目的だろうか。
1984年でもコスト削減のためプラスティック製ポートライトを選ぶことができた証。
メイン(スライディング)ハッチ用のシーフッド(カバー)は無い。
ハルヤードやリーフィング・ラインはコックピット前まで引っ張られている。PSCはシングルハンダーズ・パッケージと呼んでいた。
トウ・レイルはティークではなく、アルミ製。
同じアルミ製でも [340番トゥーカン] のように何処にでもシャックルを付けられるものもあるが、これは孔のないフラットなタイプ。
シート・ブロック用のセイル・トラックがかろうじて装着できる幅。
(上記トゥーカンのように孔の開いたタイプのレイルではシャックルを付けたシート・ブロックを孔から孔に適時移動。)
コックピット・コーミングの横にはセレニティー同様ヴェント(通風孔)2個。
フォアのものはホールディング・タンク用。アフトのものはエンジン・ルームのヴェント用と思われるが、[同時期のセレニティー] の他には目にした事が無い。
フル・コックピット・シート・クッションは使ってみると快適なものだ。
シートをわざわざティーク張りにする人もいるが、確かに見かけは良くなるものの、ティーク・シートは真夏の直射日光を受けると驚くほど熱くなり心地良いものではない。水に濡れてもすぐ乾くというものでもない。シートとしてはクッションの方が良い。セレニティーでもいつか室内のクッションを新調する時に合わせてフル・コックピット・シート・クッションを作りたいと思っている。
後日(1月8日)註: このフリッカは現在でもトランサムにフリッカと艇名が入っているものの、名前はザイーダに変えたそうだ。今売りに出されている。オーナーが歳を取り過ぎたためという。
(写真はいずれもPSC製434艇中297番 Zaida、aka Flicka です。)
⇒ USヤフー・フリッカ・グループ