実は7年前に或る32フィート艇を買うべく検分のためワイフと二人でこのドックを訪れたところ、ゲート横のこの艇が目に入って昔のフリッカ熱が再発。やはり最後のボートはフリッカでなくてはならない、とそれから真剣にフリッカを探し始め、翌年セレニティーに巡り逢えた。
フリッカを見ていると往々にして20フィート艇(喫水線長わずか18フィート2インチ)ということを忘れてしまい勝ち。
排水量や室内の高さももっと大きい艇、例えばカタリナの27フィート艇に近い。波切り等乗っている時の感じもそうだ。(逆光御免。)
しかし、20フィート艇は20フィート艇。載せる物はスペースを考えて厳選の上、どうしても必要な物しか載せないようにして整理整頓が必要。それさえ気を付ければ居住性は高く、係留費も安く、メンテもオペレーションもシンプルなので小回りの利くボートライフが楽しめる。
サイド・デッキのシート・トラックにカー装着のブロックが見当らない。
後ろのトラックの一等前にブロックを持って来ているところを見ると、ヘッスルは110%のワーキング・ジブを使っていると察せられる。夏のサンフランシスコ湾ならそれで充分。
コーミングのサイドに等間隔で並んだブツブツはオーニングを留めるフック(ホック)式ボタンの片割れ。
1986年艇では差し板の数は4枚ではなくまだ3枚。
右舷側もスプリング・ラインをスタンションに取っている。やはりレイルにミッドシップ・クリートを1本付けた方が良い。
1986年当時既にフォア・クリート2本がスタンダードだったのか否か不明だが、使い勝手は格段に良いはず。
1本の場合、クリートではなくムーアリング・ビット(サムソン・ポスト)ならクリート2本と同様ラインの取り回しに苦労せずフリッカのスタイルにも合っていると思う。
(写真はいずれもPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
⇒ フリッカのスペック