2014年8月31日日曜日

PSC #109 ポケッツ(旧ミスリル)セッティー

無論セッティー・クッションも新調。

興しろいのは背もたれクッションのデザイン。










ボタン・フックで壁に掛ける様になっているが、下のクッションとの間に程良いスペースが空いている。これは取りも直さず人が横になる時、背もたれクッションの厚み分バースが広くなるという事だ。

個室ヘッドの無いオープン・レイアウト型のセッティーなので長さは約7 フィート。







1枚目の写真でVバースとの間に見える小さなバルクヘッドの仕切りも気にすることなく、体を伸ばして眠れる。

(写真はPSC製434艇中109番 Pockets、旧名 Mithril です。)
www.yachtworld.com SEARCH ボタンの上の欄に Flicka と入力、検索するとリストアップされます。

2014年8月30日土曜日

PSC #109 ポケッツ(旧ミスリル)Vバース

インテリアにも [ミスリル時代] との違いが見られる。

ギャリーとVバース間に新しくコンプレッション・ポストが装着されている。







扇風機が多いのは当地が蒸し暑いフロリダだからだろう。

整理整頓されたVバース。

クッションも新調されている。







(写真はPSC製434艇中109番 Pockets、旧名 Mithril です。)
今フリッカ・ホームページで売りに出ているフリッカ一覧

2014年8月29日金曜日

PSC #109 ポケッツ(旧ミスリル)

4年前 [ミスリル] として売りに出ていた艇だが、また10日程前にマーケットに戻って来るなり1週間経たぬ中に売れてしまった。$25,000 が程良い価格だったのだろう。

このメイン、ジブの両セイルを始めここ4年間に前オーナーのアップデートしたものは少なくない。

コックピット横やサイド・デッキへの出口部分に見えるスプレイ・ガードは波高3フィート以上の海面を上り(クロース・リーチ~クロース・ホルド)で帆走する時多いに効果を発揮するだろう。 サイドデッキへの出口部分のガードにはポケッツの名前が入れてある。


ドジャー、セイル・カバー等のキャンヴァス類も新調した。

ライフラインの一等フォア部分にはセイフティー・ネットを張り、その後ろ、1本目と2本目のスタンション間にはセイフティー・ボードが装着してある。

他艇より20cm以上高いドジャーの骨組み自体は以前から在ったもの。

これだけ手を入れながら僅か4年で手放すのは辛いことだったかも知れない。




しかしフリッカはこの様にして代々のオーナーからメンテ、アップデートを受けながら生き続ける。新オーナーにも大切にされる事だろう。

(写真はPSC製434艇中109番 Pockets、旧名 Mithril です。)
フリッカのリグ

2014年8月28日木曜日

セレニティー 8月23日土曜日の風 3 (Videos)

ハンターズ・ポイント沖で5.1ノットに達した艇速はタック後の逆潮で2.4~2.7ノットとなる。



風10~11ノット。この後艇速は3.1ノットまで伸びる。



実に穏やかなセイリング。ヒール角約6度。

この日はメインスルをリーフするチャンスは無かった。シーズンの終わりが近づいている事を感じる。来週も出航時の状況が同じならジブもフルに戻して帆走しよう。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのスペック

2014年8月27日水曜日

セレニティー 8月23日土曜日の風 2 (Video)

順潮ながらダイヴァーによるボトム・スクラッブの効果を感じる。今後毎シーズン開幕前にやってもらおう。



風は一時14.7ノットを記録。その後また11~13ノット。艇速4.4~4.8ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2014年8月26日火曜日

セレニティー 8月23日土曜日の風 (Videos)

この日の風の予報は昨日まで6ノット、当日になって11ノットと、シーズンの終わりを感じさせる様な数字。マリーナで風が東から西に変わった事を確認して2時前に出航した。



約9ノットの西風、順潮、対地艇速3.7~3.9ノット。



その1~2分後、13ノットの風、艇速4.1ノットとなる。しかし海面をみる限り、それ以上の風は見込めない。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ (全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック)。

2014年8月25日月曜日

カリフォルニアのジニイ B インテリア 2

キャビンもプロの造作のようだ。ハル内面にはティークを張り、Vバース両側の棚の前板は緩やかな波型に造形。

Vバースとセッティー間にもパーシャルなバルクヘッドがある。








ポートライトは前二つの小型がブロンズの開閉型、一等後の大型ポートはプラスティックの締め切りタイプ。

オープン・レイアウト型の長いセッティーの後ろには三つの収納アクセス口。







元はここをカバーする背もたれクッションもあったのかも知れない。

***

写真は無いがこの艇はやはりギャーフ・リグなのだろう。マストは木製で傷んでおり、新作する必要があるという。

(写真は自作または或るヤード製フリッカ中の1艇 Giny B です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2014年8月24日日曜日

カリフォルニアのジニイ B インテリア

キャビン・ソール(床)には仮の合板が置かれている。

[ティーク&ハリーの合板] は既に購入済みだがついぞ張り込まないまま艇を売りに出したそうだ。





左舷側Vバース下にはバッテリーのメイン・スイッチ、ギャリーの壁には水用のフット・ポンプが見える。

通常ギャリーの一等フォアはアイスボックスだがこの艇ではコンロ。

コンロはプロパンの様だ。



アイスボックスはシンクを挟んで一等アフトにある。









どうやら左端に見えるのはバルクヘッドで左舷クォーター・バースは無くそのスペースはコックピットからアクセスできるロッカーになっている模様。

(写真は自作または或るヤード製フリッカ中の1艇 Giny B です。)
フリッカ・データベース

2014年8月23日土曜日

カリフォルニアのジニイ B

1978年製フリッカ。一見PSC(パシフィック・シークラフト)製に見えるがそうではない。

現オーナーによるとハルID は20sl78FG/1033SADB と見慣れないフォーマット。20sl78FG は20フィート、スループ、1978年、ファイバーグラス、を指しているのではと思われる。1033SADB は現在のところ不詳。個人または何処かのヤードがビンガムの図面から造船したと思われるが、IDフォーマットから言ってカリフォルニア製ではない様だ。

良く見ると葡萄の蔦のスクロールワークがノー’スター(ノース・スター)のものともPSCのものとも異なる。


シュラウド用チェインプレイトも各弦2個づつ。この艇はギャーフ(ガーフ)リグなのかも知れない。

トランサムには合板が貼り込まれウディーな雰囲気を出している。








1970年代には月刊誌 Rudder に発表された図面からフェロ・セメントや Fer-a-lite などの工法で自作やヤード作という形で生まれたフリッカも多い。この艇のハルはオーナーによるとファイーバーグラス製との事で、上記の様にハルID にもそれらしき記述が含まれているのだが、この写真の船底からするとフェロ・セメントの様に見えなくもない。もしかしたらプロペラやプロペラ・シャフトは見えないもののプロペラ用アパチャー(船体への切り込み)があるので Fer-a-lite で造られたハルのひとつかも知れない。(当ブログ左上の白い検索欄に Fer-a-lite と入れてブログ内を検索され度。)

(写真は自作または或るヤード製フリッカ中の1艇 Giny B です。)
フリッカ・ホームページ

2014年8月22日金曜日

セレニティー ジブ・ハルヤードがマストに絡む

マリーナに戻って艇の整理をしている時に気付いたが、ジブ・ハルヤードがマストに絡んでいた。

揺れる海上でジブをテイクダウンして畳んだ後、緩めていたハルヤードを引き戻すタイミングが悪かったのだろう。

マスト前面にあるステイスル・ハルヤード用ブロックを装着するための金具とブロックのシャックルの間に挟まっている様で、ハルヤードを引いても緩めてもどっち方向にも動かない状態。





実はこうなるのは過去9シーズンで3度目。マストヘッドに近く高い所だ、どうしよう、とあせることは無用だ。ハルヤードを手にして下から波を打たせる様にして外す。しかしそれをフォアやサイドからやってもまず外れない。マスト後方に立ってやるのがコツだ。そうすると意外と簡単に外れる。ハルヤードがマスト後面から降りて来ているのと無関係ではないのだろう。

無事外れた状態。

この後艇を整理・清掃して家に帰る。







(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2014年8月21日木曜日

セレニティー 8月16日土曜日の風 3 (Videos)

南行続く。



17~18ノットの風、対地艇速5.8ノット。この後パフで6.2ノットを記録した。順潮とは言え6ノットを越したのは久し振り。過去3年、ボトムの手入れをしていなかったので無理もない。



マリーナ入り口まで0.4マイル地点。ジブを降ろし、メインはリーフを一挙に解いてフル・メインのみで最後まで帆走中。今年は1マイル・ポイントで風が無くなる変な日が続いていた。風は25+ノットとなる例年に比べると相変わらず弱いが、ようやく少し普通の夏の日に戻って来た感じがする。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのスペック

2014年8月20日水曜日

セレニティー 8月16日土曜日の風 2 (Videos)

風の一等強いゾーン(帯域)に入ると風はさらにビルドアップ。



18ノットを超えたところでメインをダブル・リーフ。ジブもシングル・リーフしているのでヒール角は15度くらい。パフが来て17度。



タックして南行中。順潮となり対地艇速はこの時5.5ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2014年8月19日火曜日

セレニティー 8月16日土曜日の風 (Videos)

この日はなかなか風が立たず、2時過ぎまで艇内で横になって風待ちをした。2:20PM出航。当初フル・メインとリーフしたジブで帆走していたが北北西風13.5ノットとなったところでメインをシングル・リーフ。



直後に6~7ノットに落ちたがそのまま帆走を続ける。



やはりすぐに12~13ノットに戻り、さらに強くなる気配。リーフを解かなくて良かった。対地艇速は逆潮ながら2.9~3.2ノット。先週末船底をきれいにしたのが効を奏している。ヒール角は7~8度。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2014年8月18日月曜日

バイヨ・リッチオのアスピン

フリッカではアスピン(アシメトリカル・スピネイカー)を備えている艇も多く、当ブログ、左上の白い検索欄にアスピンと入れてサーチすると本日のこの記事の他にも該当する記事が色々出て来る。

433番艇でも最近アスピンを新調したらしい。

面が三つの角からラジアル(放射)状に広がっている所謂トライ・ラジアルと呼ばれる一番高価なカット方法。

近年の生地はユニ・ディレクショナル=一方向性のものが多く、そういう生地のセイルではこのカット方法で強度を最大限に高められるそうだ。



この艇はスペリオル湖をベースにしている。大洋と同じく長距離ダウンウィンド・セイリングでスピネイカーを使う機会も多いのだろうか。単に微風対策だろうか。
 
(写真はPSC製434艇中、433番目 Ballo Liscio です。)
フリッカ・ホームページ

2014年8月17日日曜日

サンディエゴの388番艇イーグル

1990年製フリッカ。90年製とは言っても既に24歳だがまだ新艇の様に見えなくもない。

フォアワード・ハッチ、メイン(スライディング)ハッチ共にティーク製。

メイン・ハッチがティーク製の場合、スライドして開いたハッチをシーフッドに収めるという事はしていない様だ。




ソーラー・ヴェントはティーク製フォアワード・ハッチに付けるのが憚られるのか、キャビントップ先端右舷側に装着。

コックピット・コーミングのトップもティーク張り。フリーボード(乾舷)にはティーク製ラブ・ストレイクが見える。




1枚目の写真に見えるCQRらしきアンカーは2枚目では見えない。通常アンカリングの予定の無い日には外しているのだろうか。

(写真はPSC製434艇中388番 Eagle です。)
フリッカ・データベース

2014年8月16日土曜日

セレニティー エンジン・メンテ用部品到着

1GM10 のシリンダー・ブロック用防蝕亜鉛(ジンク)、並びにミキシング・エルボー装着時のガスケットが到着した。送料が高いのでいつもある程度まとめて注文する。

ジンク6個。













ガスケット6枚。












注文先は南カリフォルニアのコスタ・メサにあるボースンズ・ロッカー。








アメリカ西部のヤンマー総ディストリビューターで、2006年南カリフォルニアに居たセレニティーのエンジン換装時、新品の1GM10 も購入した。ちなみにセレニティーが造られたのもパシフィック・シークラフト社がコスタ・メサに本社・工場を置いていた時だ。

その後細かいパーツなどはマリーン・ディーゼル・エンジンの生き字引と言われ、博識で実に良心的な商売をしていたSFベ・イエリアのバーバラという女性の小さな会社ゴールデン・ステイト・ディーゼルから購入していたがバーバラが5年程前老齢のため無くなったのでボースンズ・ロッカーが頼り。

(このバーバラという女性は何十年もディーゼルの仕事をして来た人で、例えば電話で調子の悪いディーゼルの音を聞いただけでどこが悪いか、どこを修理すべきかが分かることでも知られていた。不要な部品は問い合わせを受けてもその部品は不要だよと、修理やメンテに本当に必要な部品を割り出し、客が本当に必要なものしか売らず、また他の修理屋で直らないエンジンでも引き受けて直すという人だった。当方はパーツでの取引しかなかったが、こういう人と2~3回だけでも直接話をして必要な物を購入出来たのは実に素晴らしい経験で良い思い出になっている。)

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity 関連の品物です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2014年8月15日金曜日

セレニティー 8月9日土曜日の風 2 (Video)

この日の風は穏やかでタック時は約10ノット。



順潮で5ノットだった対地艇速が逆潮となり1.5~1.7ノットに落ちる。ジブを揚げればもっと艇速も出るが、この日はフル・メインだけでの帆走を続ける。船底を綺麗にしていなければ滞留という艇速0ノットという状態(最悪の場合押し戻される状態)に陥っていたかも知れない。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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2014年8月14日木曜日

セレニティー プロペラ・シャフトのジンク交換

船底掃除のダイヴァーはプロペラやシャフトを綺麗にスクラップした後、当方の依頼どおりシャフトのジンクも交換。

海に入る前に艇のスターンに近いドック・フィンガー上にダイヴァーが置いたCジンクとドライバー。





Cジンクは当方提供。いつも艇に1個新品のスペアを置いてある。一個約16ドル。

古いジンクを外して新しいジンクを装着中の写真。

左側が船底スクラッブに使ったソフト・ブラシ。




3年余りでこれだけ細った。確実に犠牲役を果たしている。








とは言え、かなりの量が残っており、中心の孔の開いている部分に電蝕はない。マリーナで艇から海中にぶら提げておく浮遊電流対策用ジンクとして十二分に役に立つので水で洗って保管しておく。

無論ジンクを留めていたネジも洗って保管しておく。このネジは新しいジンクを買うと一緒に付いて来るが、万が一装着中にネジを海中に落としてしまった場合、このスペアが役立つ。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity 関連の品物です。)
今フリッカ・ホームページで売りに出ているフリッカ一覧

2014年8月13日水曜日

セレニティー 8月9日土曜日の風 (Video)

ダイヴァーによる船底掃除の効果は抜群。ドックを離れてマリーナから出る時もスピードの違いを肌で感じる(これは特に貝を落としてプロペラが綺麗になったせいか)。ヘルムを執っていたベター・ハーフの言によると、艇が軽く自分でどんどん先へ進んで行く感じ。



マリーナの外で14~15ノットの風。フルのメインスルのみで帆走中。エッブ・タイド(出潮)の順潮とあって対地艇速は5.8~6.2ノット。この快速にはきれいになったボトム(船底)も大いに寄与していると思う。1.5~2ノットは違う。

ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2014年8月12日火曜日

セレニティー ダイビング・サービス

セレニティーのボトム(船底)は2010年初頭に [上架] してケアー、その翌年6月には [ダイビング・サービス] にスクラッブしてもらった。しかしそれから3年以上も毎週末ドックからデッキ・ブラシの届くところを擦っているのみ。水の冷たいSF湾とは言え海の生物が付着して艇速が目に見えて(体で感じる位)落ちて来た。

8月9日土曜日11:00AMから約1時間前回と同じダイビング・サービスにボトムをソフト・スクラッブしてもらった。




右舷左舷右舷左舷の順で各舷2パスづつスクラッブ。

本来ならこの様に船底塗料で周りが赤くなる程擦るのはやり過ぎ。


この日はちょうど潮が入って来ているタイミングで海水が濁っておりボトムが良く見えなかったため少しやり過ぎた模様。

ところで向かいのお兄ちゃんが自艇のマストに登り始めた。

助っ人は居らず一人で登って行く。

これは腕の力で登る [西郷ドン方式] ではない。足用のストラップがあり、そのストラップに立つ様にして脚の力で登って行く。セイルライトで売っている [ATNマスト・クライマー] らしい。少し高価だが登りは格段に楽そうだ。


ダイヴァーは左舷側に移動して作業を続ける。









光の具合で見難いがやはり赤い塗料が周りに広がっている模様。















向かいのお兄ちゃんはメインスルの揚げ下げがスムーズに行かなくなったのか下から上までマスト・トラックを点検清掃している模様。シリコン・グリースも塗布しているかも知れない。











こちらは2パス目の終わった左舷側。

ただ今プロペラ・シャフトのジンクを新品に換装中。




向かいのマスト・トラック点検・整備作業も捗っている様子。

かなり上まで登って来た。













各舷2パスづつの船底スクラッブを終え、シャフト・ジンクの交換も完了したダイヴァーは最後に喫水線に付いた藻をスクラッブする。まず右舷側。












フォアからアフトまで綺麗になって行く。










マスト・ヘッドに到達したお兄ちゃん。
















右舷側完了。

写真では分かり難いかも知れないが見た目にも随分すっきり、きれいになった。



左舷側喫水線周辺のスクラップに移行。










作業終了後の報告では殆どソフト・ブラシを使った所謂ソフト・スクラッブで作業が出来たとの事。ただし船底に2~3箇所、プロペラにも2箇所貝が付着していた。いずれも金具のスクレイパーではなくソフト・ブラシの木の柄で擦って落とすことが出来た由。船底塗料はまだ大丈夫ということだった。

上架しない年は年に一回はダイビング・サービスを頼もうかと思っている。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。マスト登りの艇はカタリナ36旧型。)
フリッカのリグ

2014年8月11日月曜日

セレニティー 香港リー・セイルズからドリフターが届く

今年秋や来年春の風の弱い時期に備え、香港のリー・セイルズに注文しておいたドリフターが届いた。風の強いSF湾の帆走シーズンは通常5月~9月末で、その前後1ヶ月づつでもシーズンを延長できないだろうかと考えた結果注文したのがこのドリフター。

黄色いのがドリフター。右のセイル・バッグにある様にライト・ジェノア(軽いジェノア)と呼ぶ人もいる。

上の青いバッグはパッケージに使われたものでこれに入れて送られて来る。

ドリフターのスペックを書いてカリフォルニアのエイジェントに問い合わせたのが7月初旬、小切手をエイジェントに送ったのが7月9日、エイジェントが香港に注文したのは7月11日。


7月29日には筆者の自宅に完成品が配達された。

値段は全て込みでUS$388。見ての通り配達料が$60ドルで、セイルは正味US$328。生地色が黄、青などでなく、白の場合約$35安い。

当初0.75オンスのナイロン生地を尋ねたが1.5オンス・ポリエステルしかないとのことでそれで了承した。アメリカのセイル・メイカーで0.75オンスのナイロン生地で同等のドリフター、またはAスピンを造ればこの2~3倍の価格。


レース艇なら0.75オンスにこだわるところだが、クルージング艇のフリッカには使える風のレンジの大きい1.5オンス生地の方が合っているかも知れない。

この金額はこの春家に置いてあった不要の船具等をeBay、craigslist、スワップ・ミートで売った代金でカバー。



ちなみにこのドリフターのサイズはラフ = 24'6"、リーチ = 24'0"、フット = 14'6"。重量約2kgと大変軽い。

フリッカのスタンダード・ドリフターは夫々27'9"、25'0"、16'0"程、ジェノアと同サイズで造る場合夫々27'0"、23'9"、14'3"程。セレニティーにはブーム付きのジブがあり、ジブ用のグースネックを外したりブームやジブを外したりすることは出来ない(しない)ので、ラフは畳んだジブの上に揚げるべく通常より短く、代わりにリーチとフットをラフに対し比較的長めにしてセイルのキャンバー(膨らみ)を大きくした。

セイルは受領時の畳まれた形のまま家に置いてある。このハンク付きセイルが思った様にフォアステイにフィットするか、パフォーマンスはどうか等、全て9月以降にテストの予定。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity 関連の品物です。)
フリッカのスペック

2014年8月10日日曜日

セレニティー 8月2日土曜日の風 3 (Videos)

ジャイブして南行。



順潮で対地艇速4.5ノットとなる。ボトム(船底)をクリーンにしてジブをフルにすれば軽く1~2ノットは早くなるはず。上架は今年秋~冬の課題事項。



マリーナまで1マイル・ポイントで風が落ちて来たのでメインのセカンド・リーフを解いてメインもジブもシングル・リーフで帆走。艇速3.2ノット。この後間もなくメインのファースト・リーフも解いて帆走。

それにしても今年の夏は何故か1マイル・ポイントで風が極端に落ちる。0.7マイル・ポイントになると3~4ノットの風。その反面マリーナ入り口部分だけは18~19ノットの真上りとなるから厄介だ。例年の太平洋からの西風が今年は南寄りになり、時には南南西~南の風になって、マリーナ西側にそびえる半島の山の左右に振り分ける風の向きが変わっていることが考えられる。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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2014年8月9日土曜日

セレニティー アルミニューム V.S. ステインレス・スティール 2

一昨日の話の続き。

幸いセレニティーでは30年経った今もグースネック部は大丈夫だが、その上方、マストにあるセイル・ストップと呼ばれる小さなSS製部品がキチンと留まらなくなった。

セイル・ストップを留めているSS製のネジがアルミ製マストに開けてあるネジ孔を電蝕で拡大させてしまい、緩くなったのが原因ではないかと思われる。




セイル・ストップは畳んだ状態のセイルがセイル・トラックから外れて出てしまうのを防止する大切な仕掛け。(セイル・ストップの下はセイルをマストに着脱する時のためセイル・トラックが広くなっている。)

アルミ板を溶接して孔を開け直す、又はセイル・ストップを1インチ程上にずらして設置する等の根本的処置が必要なところ。


しかし幸いトップの写真に見えている様にセレニティーのマストにはほぼ同じ高さのフォア側に、ウィスカー・ポールのエンド固定用のアイがある。そこでこれを利用して見ての通り雑タイを包帯の様に巻いてお茶を濁している。

アイの木製基部の上辺がちょうど良い高さにあり、タイは下にずれない。もう5~6年になるだろうか。タイは数年毎に交換しようと思っていたが、未だ大丈夫な様子。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2014年8月8日金曜日

セレニティー 8月2日土曜日の風 2 (Videos)

0.8マイル・ポイント辺りで西風13ノットとなる。



この時点でメインは未だフルのまま。しかしこの直後1マイル・ポイントに近づくと風はするするとビルドアップ。



またまたシングル、ダブルと立て続けにメインをリーフ。風は予報の16ノットを上回る19.7ノットとなり、夏らしい帆走を楽しむ。ヒール角10度。対地艇速2ノット(逆潮)。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・データベース

2014年8月7日木曜日

セレニティー アルミニューム V.S. ステインレス・スティール

異種の金属が接触しているところに水があると電位劣位の金属が電蝕で劣化する。海面下だけでなく艇上でも起こる。

セイルボート上はステインレスとアルミの接触しているところが多い。

例えばSS製のベース(ターバナクル)に立っているアルミ製のマスト。







マスト底辺部が電蝕でボロボロになっていたという話はUSヤフー・フリッカ・グループでも時々聞く。上の写真、セイル・トラック下部に開けてある長方形の開口部はマスト底部に水が溜まるのを防ぐための排水口。(幸いセレニティーでは目に見える電蝕は起きていない。)

SS製ボルトがアルミ製のマストやブームを貫通するところも注意が必要。

***

東京のフリッカのオーナーM氏は愛艇でこのブーム先端の黒く塗装してあるアルミ製パーツに電蝕を発見された。



グースネックの一大パーツであるこのアルミ製部品が相方であるSS製トグル/タック/リーフフック・アセンブリーにSS製スルー・ボルトで留めてある箇所が電蝕を受けているそうだ。氏のフリッカは1983年製なのでこの1984年製のセレニティーと同じくスパー(マスト、ブーム、スプレッダー等)はキニヨン社製。

キニヨンという会社は既にないがM氏はキニヨン製品が今でも [リグ・ライトという会社] で製造販売されている事を突き止められた。


そしてついにこのアルミ製部品が [K-43022] である事も割り出され、同社に見積もりを打診されている。リグ・ライト社から直接日本への発送もしてくれそうとの事、情報を戴いたM氏に感謝したい。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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2014年8月6日水曜日

セレニティー 8月2日土曜日の風 (Videos)

2週間前の7月19日に良く似た状況。マリーナ内で風が強く、出口でも18+ノット。



しかしその幅の狭い強風ゾーンを抜けると5~6ノットの風。フルのメインスルとリーフしたジブで約0.5マイル地点までのんびり北行。



そこで西風9.7ノットになる。潮も2週間前に似て逆潮。対地艇速1.8ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ

2014年8月5日火曜日

フリッカ・フレンズ ニューズレター 2014年夏2号 (Vol.16 #6、通算61号)

フリッカ・フレンズ編集長のトムが相変わらず精力的にニューズレターを刊行している。フリッカ・ホームページにまた [新しい号] が掲載された。

下の写真はPSC製387番艇ザンジバーのライフラインのゲイトに仕込まれたロープワーク。コター・ピンに掛けてあるのでこれを引くとラッチが開く実用性のある飾り。実用という点ではシャンティーのティラーに付けた [滑り止めのロープ編み] と同じか。

今回の号にも例の自作艇レッドラスカルのシリーズが載っている。ダイネット(テーブルを挟んで食べる所)や二段式シー・バース(横になる所)の造作や仕掛けが楽しい。しかし今回の号の圧巻は何と言ってもカリフォルニアのレイク・タホ近くのミスティーのオーナー夫婦が2008年夏、カナダまでトレイラーで自艇を引いて行き、ヴァンクーヴァー島とカナダ本土との間の海域をクルーズした時の記録。写真だけ見ていてもクルーズの雰囲気が充分に楽しめるのでぜひ一見され度。



尚、ミスティーは当ブログでも何回も登場しているが、メキシコの [コルテズ海もクルーズ] している。

(写真はPSC製434艇中387番 Zanzibar です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2014年8月4日月曜日

フロリダのソールティー・ディンク 4

一見普通の初期オープン・レイアウト型STB側セッティー上。

昨日触れた様に天井のライナーは新品に張替え済みだがキャビン側壁のティーク合板もニュー。





ポートライトは全て分解清掃、新しいパッキンを噛ませたという。

12V配電盤の下には右からいずれも新品のVHF、Bluetoothとリモート付きのClarionステレオ、ビルジの高水位アラームが並ぶ。


一昨日DC配線を全て新品にしたと書いたが、同時に新しいACシステムも設置。陸電受けコンセント、配電盤、配線、室内の陸電コンセント、20AMPバッテリー・チャージャー等全てニュー。

左舷側のギャリー。

左端の蓋を開けると2口のForce 10プロパンコンロが現われる。





このコンロを含め、コックピットのバーベキュー用グリル、タンク、タンク格納庫、配管等、プロパン設備一式も新調した。



これだけのことをやっておきながら1年ちょっと後、あまり乗らないからと売りに出したのはオーナーの年齢、または健康上の理由があるのだろうか。

この艇が$34,700で高いと思うかどうかはフリッカを探している人次第だ。1~2年フリッカを体験してそのまま売りに出すことを考えている人には高いだろう。手頃な値段の艇を買って乗りながら自分で少しづつでも直すことを楽しみたいと考えている人にも不向き。当初あまり手間をかけず10年或いはそれ以上乗りたいと考えている人には良いかも知れない。

いずれにしても、投資したお金を売る時に全額回収しようと考える事が現実的でないことは、この艇のオーナーが合計$48,000かけた(税金、係留料など除く)この艇を$34,700で売りに出していることからも明らかだろう。

(写真はPSC製434艇中126番 Salty Dink です。)
USヤフー!フリッカ・グループ