日の光がなくなると様子が一変するのは海上も同じだ。日中見慣れたアテ(ランドマーク)も分からなくなり易い。
まだ夜間航行未経験の人はいつもの海域で月夜の晩から慣れていくのが良いかも知れない。導灯や他艇の航海灯、夜景の中のアテを確認しながら進むのも楽しいものだ。
MdR (マリーナ・デル・レイ) のフリッカ 『ノウマッド』 。
サンタモニカ湾をおよそ西南西から東北東に見たところ。
ヘルムズマン(操舵手)の眼が眩まないように艇内の照明は弱い赤色。
(写真はPSC製434艇中054番 Nomad です。)
⇒ フリッカ・ホームページにあるノウマッドのブログ
2011年1月31日月曜日
2011年1月29日土曜日
日本のフリッカだろうか
背景に雑木の小山、手前の植栽は椰子、さらに棕櫚、枇榔、またはフィニックスの類も植わっている。
バウにはアメリカの州の船籍番号らしきもの、コックピット・コーミングには日本のそれらしきものが見える。
コックピット・コーミングのトップはオプションのティークでカバーされている。プロペラはセレニティーと同じ2枚羽根。長方楕円形(陸上競技場の400mトラック形)のポートライトやステム(バウ先端)上部の航海灯部分の造りからしてこのフリッカも1984~1988年製だろう。
船台の形状から赤に塗り替えられる前のウィンドチャイムのような気がする。
(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1984~1988年頃製のフリッカです。)
⇒フリッカ・データベース
バウにはアメリカの州の船籍番号らしきもの、コックピット・コーミングには日本のそれらしきものが見える。
コックピット・コーミングのトップはオプションのティークでカバーされている。プロペラはセレニティーと同じ2枚羽根。長方楕円形(陸上競技場の400mトラック形)のポートライトやステム(バウ先端)上部の航海灯部分の造りからしてこのフリッカも1984~1988年製だろう。
船台の形状から赤に塗り替えられる前のウィンドチャイムのような気がする。
(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1984~1988年頃製のフリッカです。)
⇒フリッカ・データベース
ウィンドチャイム
セリーズ系の爽やかな赤色のフリッカ 『ウィンドチャイム』 。 ホーム・ポートは神奈川県Sマリーナ。
オーナーのI氏はフリッカを買うためアメリカに足を運ばれ、自分の眼でこの艇を選択されたそうだ。
いつも愛情を持ってメンテされている様子が伝わって来る。
日本にはフリッカを個人輸入された方がI氏の他にも二人居られる。これからという人も居るかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、1984~1988年頃造船の Wind Chime 。 上=隣りのパイロットハウス艇 Haber660 『りりあんと3号』 オーナーのO氏撮影。下=O氏夫人撮影。)
⇒ りりあんと3号ホームページ。 毎週良く記録され相模湾東部の海の様子やO氏のヨットライフが手に取るように分かる。
⇒ 小網代日記。 Sマリーナ、小網代辺りの様子が活写されている。O氏夫人のブログ。
オーナーのI氏はフリッカを買うためアメリカに足を運ばれ、自分の眼でこの艇を選択されたそうだ。
いつも愛情を持ってメンテされている様子が伝わって来る。
日本にはフリッカを個人輸入された方がI氏の他にも二人居られる。これからという人も居るかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、1984~1988年頃造船の Wind Chime 。 上=隣りのパイロットハウス艇 Haber660 『りりあんと3号』 オーナーのO氏撮影。下=O氏夫人撮影。)
⇒ りりあんと3号ホームページ。 毎週良く記録され相模湾東部の海の様子やO氏のヨットライフが手に取るように分かる。
⇒ 小網代日記。 Sマリーナ、小網代辺りの様子が活写されている。O氏夫人のブログ。
2011年1月28日金曜日
トゥーカン再び中古艇マーケットに
昨年暫く売りに出した後その意思を撤回し、シアトル近辺のショート・クルーズを楽しんでいたトゥーカンのオーナーが再び同艇を売りに出した。
フォクスル収納スペースのドアに嵌め込んである暖かい海域に浮かぶカヤックの写真。
これでワールド・クルーズに行こうと考えている自分たち夫婦を鼓舞しているのだそうだ。(二人はフリッカにもカヤック2艇を載せてクルーズしている。)
トゥーカンとは鳥の名だが、バルクヘッドには見かけた水鳥の名前を直ぐに割り出せるように画像パネルが貼ってある。
夫婦二人でのワールド・クルーズには予算のこともあり24~28フィートの艇が適当と考え、リサーチ中。
大型犬(ラブ)が2匹いるので、あと数年はシアトル近辺でのクルーズになりそうだが、それまで少しづつ新規購入艇の修復や慣れるためのショート・クルーズその他出発への備えをするのだろう。現在37歳位のカップルだが40台半ばまでには出発しそうだ。
艇名の横にはトゥーカン(鳥)のプロファイルが描かれている。
トゥーカンの希望価格は$30,000。まあ妥当な値段だろう。と書いている間に、下のリンク先のリストから同艇が削除されてしまった。マーケットに出てから1週間も経っていない。早速売れたのか、またまた心が揺れたのか。
(写真はいずれもPSC製434艇中340番 Toucan です。)
⇒フリッカ・ホームページ で今売りに出ているフリッカのリスト。
フォクスル収納スペースのドアに嵌め込んである暖かい海域に浮かぶカヤックの写真。
これでワールド・クルーズに行こうと考えている自分たち夫婦を鼓舞しているのだそうだ。(二人はフリッカにもカヤック2艇を載せてクルーズしている。)
トゥーカンとは鳥の名だが、バルクヘッドには見かけた水鳥の名前を直ぐに割り出せるように画像パネルが貼ってある。
夫婦二人でのワールド・クルーズには予算のこともあり24~28フィートの艇が適当と考え、リサーチ中。
大型犬(ラブ)が2匹いるので、あと数年はシアトル近辺でのクルーズになりそうだが、それまで少しづつ新規購入艇の修復や慣れるためのショート・クルーズその他出発への備えをするのだろう。現在37歳位のカップルだが40台半ばまでには出発しそうだ。
艇名の横にはトゥーカン(鳥)のプロファイルが描かれている。
トゥーカンの希望価格は$30,000。まあ妥当な値段だろう。と書いている間に、下のリンク先のリストから同艇が削除されてしまった。マーケットに出てから1週間も経っていない。早速売れたのか、またまた心が揺れたのか。
(写真はいずれもPSC製434艇中340番 Toucan です。)
⇒フリッカ・ホームページ で今売りに出ているフリッカのリスト。
2011年1月27日木曜日
ピオリア - インテリア
昨日見た 『ピオリア』 、実は 『テキサス・ジャック』 という名前らしい。ピオリアは保管場所。インテリアはファクトリーから出て来た時のようにシンプルで綺麗だ。
ハウスの壁部分はティークでなく白いメラミン・ボードなのでその分キャビン内が明るく見える。
フォクスル収納部両舷に絵が貼ってあるだけの飾り気の無い室内。
内壁張りのクロースも白っぽい色で統一感がある。ティークがオイルの染み込みで色濃くならず、程よく地色に近い色で残っているのも良い。
ギャリーには清水用手動ポンプに並んで海水用の蛇口が付いているようだが、電動式汲み上げだろうか。
ヘッド後方のハンギング・ロッカーの壁には各種配管が整然と並んでいる。
[配電盤] だけでも90年代のフリッカであることが判かる。その横はエンジンのアワー・メーター。
エレクトロニクスはVHFのみと実にシンプルだ。最新の機器を揃えようと思っている人には逆にこの方がやり易いかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数未確認、1993年製 Texas Jack です。)
⇒ www.yachtworld.com キーワード欄に Flicka と入れてサーチ・ボタンをクリック。
ハウスの壁部分はティークでなく白いメラミン・ボードなのでその分キャビン内が明るく見える。
フォクスル収納部両舷に絵が貼ってあるだけの飾り気の無い室内。
内壁張りのクロースも白っぽい色で統一感がある。ティークがオイルの染み込みで色濃くならず、程よく地色に近い色で残っているのも良い。
ギャリーには清水用手動ポンプに並んで海水用の蛇口が付いているようだが、電動式汲み上げだろうか。
ヘッド後方のハンギング・ロッカーの壁には各種配管が整然と並んでいる。
[配電盤] だけでも90年代のフリッカであることが判かる。その横はエンジンのアワー・メーター。
エレクトロニクスはVHFのみと実にシンプルだ。最新の機器を揃えようと思っている人には逆にこの方がやり易いかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数未確認、1993年製 Texas Jack です。)
⇒ www.yachtworld.com キーワード欄に Flicka と入れてサーチ・ボタンをクリック。
2011年1月26日水曜日
ピオリア
イリノイ州のフリッカ 『ピオリア』 は1993年製。PSC416~422番艇位と思われる。(PSC最後の艇は1998年製434番。)
2004年製のダブル・アクスル(2車軸)トレイラーに載っている。(フリッカは6000ポンドの重量があるので1車軸では強度不足。) セイリングは殆どミシガン湖などの淡水域で行って来たと言うから、トレイラーも1GM10も塩害は殆ど無いだろう。
ポート・サイド。
STBサイド。
クォーターから見ると艇のラインが際立つ。
喫水線下を掌で隠すとちょうど水中から頭を出して艇を見上げたような角度になる。
トレイラーに載せるような陸置艇では船底塗料選びにも特に注意が必要。例えばインターナショナル・ウルトラは年中海上係留している艇には良くても、水に出たり入ったりする陸置艇には不向き。一度だけでも陸揚げして船底が乾いてしまうとフジツボやスライムに対してもう効果は期待できない。(陸揚げ24時間が限度と言われる。) 同じインターナショナル・ブランドのミクロン・エキストラやミクロンCSCなど、「ミクロン(マイクロン)」の名を冠した塗料は陸で乾いても大丈夫なのでトレイラー艇にも適している。
[このページ] の記述を借りれば、前者は「自己消耗型」、後者は「加水分解型」だ。
日本に船積み輸入する場合、このトレイラーがそのまま輸送用船台としても使える。
またトレイラーはいつでもトレイラー会社から艇に合わせたものを購入できる。
フリッカ用のトレイラーの新車は US$5,500~6,000。
ピオリアは販売希望価格 $39,500 (トレイラー込み)で今売りに出ている。詳細は下記リンク先参照。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数未確認、1993年製 Peoria 改め Texas Jack です。)
⇒ www.yachtworld.com キーワード欄に Flicka と入れてサーチ・ボタンをクリック。
2004年製のダブル・アクスル(2車軸)トレイラーに載っている。(フリッカは6000ポンドの重量があるので1車軸では強度不足。) セイリングは殆どミシガン湖などの淡水域で行って来たと言うから、トレイラーも1GM10も塩害は殆ど無いだろう。
ポート・サイド。
STBサイド。
クォーターから見ると艇のラインが際立つ。
喫水線下を掌で隠すとちょうど水中から頭を出して艇を見上げたような角度になる。
トレイラーに載せるような陸置艇では船底塗料選びにも特に注意が必要。例えばインターナショナル・ウルトラは年中海上係留している艇には良くても、水に出たり入ったりする陸置艇には不向き。一度だけでも陸揚げして船底が乾いてしまうとフジツボやスライムに対してもう効果は期待できない。(陸揚げ24時間が限度と言われる。) 同じインターナショナル・ブランドのミクロン・エキストラやミクロンCSCなど、「ミクロン(マイクロン)」の名を冠した塗料は陸で乾いても大丈夫なのでトレイラー艇にも適している。
[このページ] の記述を借りれば、前者は「自己消耗型」、後者は「加水分解型」だ。
日本に船積み輸入する場合、このトレイラーがそのまま輸送用船台としても使える。
またトレイラーはいつでもトレイラー会社から艇に合わせたものを購入できる。
フリッカ用のトレイラーの新車は US$5,500~6,000。
ピオリアは販売希望価格 $39,500 (トレイラー込み)で今売りに出ている。詳細は下記リンク先参照。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数未確認、1993年製 Peoria 改め Texas Jack です。)
⇒ www.yachtworld.com キーワード欄に Flicka と入れてサーチ・ボタンをクリック。
2011年1月25日火曜日
ライフライン 5
注文したラインは38フィートだったのでそれを各舷用に2分割し、ライン1本が約19フィートの長さ。自宅作業でそれぞれ一端に [ターンバックルを装着] し、もう一方の端はそのままの状態で持ち込んだ。
艇ではターンバックルのトグルをバウ・プルピット・レイルに装着後、ラインのもう一方の端を3本のスタンションの丸孔に通してコックピットに引き入れ、スターン・プルピット・レイルにペリカン・フックを仮装着した上で、ラインを手で引っ張りピンと張った状態でペリカン・フックに平行する形で重ね、必要な長さをマーク。ラインをマークする場所はクイック・アタッチ・ハウジングのナット部分の中間地点とした。
マークしたところを金切り鋸とエイヴィエイション・スニップスでカットした後、例によりビニール・カバーを先端から30mm落とす。
(註: 金切り鋸だけ使用する場合、断面がきれいに直角に揃うのでビニール・カバーの削除は28~28.5mmが適当。)
クイック・アタッチのペリカン・フック装着完了。
ハウジング部のロック・ナットや、ペリカン・フック自体のロック・ナットもレンチで固く締める。尚、ネジの締め込み部にはいつも必ずアンチ・シーズ(アンチ・フリーズ)の防錆潤滑剤を塗布する。
最後にターンバックルを回してラインの張り具合を調整。
張りすぎてペリカン・フックの脱着が困難にならない程度にまで適度に締める。適度な張りになったところでターンバックル両端のロック・ナットを締める。
スターボード側完成。
新しいライフライン一式は安全で見た目もきれい。身も心も引き締まる思い。
ポート側も同様に装着。
クイック・アタッチのターンバックルはクローズド・タイプだ。
このペリカン・フックも気に入っている。
この型のフックはピンに付いているコター・リングを引っ張ると簡単・確実に脱着できる。スピーディー、かつ安全だ。
金具部分を除くライフライン自体の長さは両舷とも約18フィート。計36フィートの注文で足りたことになる。長めに買っておいたので約2フィート捨てることになった。
何はともあれ、このクイック・アタッチ・システムのおかげで苦労せずに自分の手で安価で良質のライフラインに換装することができた。
尚、セイルボートのライフラインは両舷とも全く同じ長さと言う事はない。左右で必ず長短の差が出る。
セレニティーではスターボード側がポート側より約3.5cm短い。見た目では分かり難いが、バウ・プルピット・レイルが少しスターボード側へ向いた形で装着され、各スタンションやスターン・プルピット・レイルの取り付けも多少偏っているのかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ 日本のヤフー・フリッカ・グループ
艇ではターンバックルのトグルをバウ・プルピット・レイルに装着後、ラインのもう一方の端を3本のスタンションの丸孔に通してコックピットに引き入れ、スターン・プルピット・レイルにペリカン・フックを仮装着した上で、ラインを手で引っ張りピンと張った状態でペリカン・フックに平行する形で重ね、必要な長さをマーク。ラインをマークする場所はクイック・アタッチ・ハウジングのナット部分の中間地点とした。
マークしたところを金切り鋸とエイヴィエイション・スニップスでカットした後、例によりビニール・カバーを先端から30mm落とす。
(註: 金切り鋸だけ使用する場合、断面がきれいに直角に揃うのでビニール・カバーの削除は28~28.5mmが適当。)
クイック・アタッチのペリカン・フック装着完了。
ハウジング部のロック・ナットや、ペリカン・フック自体のロック・ナットもレンチで固く締める。尚、ネジの締め込み部にはいつも必ずアンチ・シーズ(アンチ・フリーズ)の防錆潤滑剤を塗布する。
最後にターンバックルを回してラインの張り具合を調整。
張りすぎてペリカン・フックの脱着が困難にならない程度にまで適度に締める。適度な張りになったところでターンバックル両端のロック・ナットを締める。
スターボード側完成。
新しいライフライン一式は安全で見た目もきれい。身も心も引き締まる思い。
ポート側も同様に装着。
クイック・アタッチのターンバックルはクローズド・タイプだ。
このペリカン・フックも気に入っている。
この型のフックはピンに付いているコター・リングを引っ張ると簡単・確実に脱着できる。スピーディー、かつ安全だ。
金具部分を除くライフライン自体の長さは両舷とも約18フィート。計36フィートの注文で足りたことになる。長めに買っておいたので約2フィート捨てることになった。
何はともあれ、このクイック・アタッチ・システムのおかげで苦労せずに自分の手で安価で良質のライフラインに換装することができた。
尚、セイルボートのライフラインは両舷とも全く同じ長さと言う事はない。左右で必ず長短の差が出る。
セレニティーではスターボード側がポート側より約3.5cm短い。見た目では分かり難いが、バウ・プルピット・レイルが少しスターボード側へ向いた形で装着され、各スタンションやスターン・プルピット・レイルの取り付けも多少偏っているのかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ 日本のヤフー・フリッカ・グループ
2011年1月24日月曜日
ライフライン 4
いよいよ交換の時が来た。まず古いライフラインを取り外す。
フリッカのライフラインは途中にゲイトなどなく、1本のラインの両端に金具(バウ側ターンバックル、スターン側ペリカン・フック)が付いているだけの簡単な物。どちらかの金具を外せば全体が抜ける。
ターンバックルやペリカン・フックを回してライン・エンドのネジ付きロッドから外せばラインはスタンションの丸孔を通り抜ける。しかし手付かずで26年半経過したターンバックルはネジがシーズ(固着)してしまって回らない。
ペリカン・フックのロック・ナットもシーズしていた。
レンチで回そうと力を入れたら、この通り。ナットの一片がもろくもポロリと落下した。
防錆潤滑剤WD-40などを吹き付け浸透するのを待ってから回すと回ったかも知れない。しかし長い歳月、マリン環境での劣化は激しい。交換を先延ばしにしなくて良かった、としみじみ思う。
ナットの残りをレンチで軽く叩くと全部ポロポロ落ちた。そこでペリカン・フックを回して外す。
幸いにもペリカン・フック自体はシーズしていなかった。この旧式ペリカン・フックは使い勝手が悪く、SSレイルへの脱着には毎回苦労させられたが、実に長い間用を足してくれた。
ラインの引き抜き開始。
3本のスタンションの丸孔もすんなり通り抜けていく。
ターンバックルもレイルから外し、ラインを円くコイルしてまとめようとしているところ。
ラインが途中一箇所錆付いている。何か鋭利なものでカバーが半分カットされた痕がある。
ポート側のライフライン(セレニティーには各舷1本づつしかない)を外し終わったところ。
この後スターボード側も同様に外し、新しいライフラインの装着に入った。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・スペックのページ
フリッカのライフラインは途中にゲイトなどなく、1本のラインの両端に金具(バウ側ターンバックル、スターン側ペリカン・フック)が付いているだけの簡単な物。どちらかの金具を外せば全体が抜ける。
ターンバックルやペリカン・フックを回してライン・エンドのネジ付きロッドから外せばラインはスタンションの丸孔を通り抜ける。しかし手付かずで26年半経過したターンバックルはネジがシーズ(固着)してしまって回らない。
ペリカン・フックのロック・ナットもシーズしていた。
レンチで回そうと力を入れたら、この通り。ナットの一片がもろくもポロリと落下した。
防錆潤滑剤WD-40などを吹き付け浸透するのを待ってから回すと回ったかも知れない。しかし長い歳月、マリン環境での劣化は激しい。交換を先延ばしにしなくて良かった、としみじみ思う。
ナットの残りをレンチで軽く叩くと全部ポロポロ落ちた。そこでペリカン・フックを回して外す。
幸いにもペリカン・フック自体はシーズしていなかった。この旧式ペリカン・フックは使い勝手が悪く、SSレイルへの脱着には毎回苦労させられたが、実に長い間用を足してくれた。
ラインの引き抜き開始。
3本のスタンションの丸孔もすんなり通り抜けていく。
ターンバックルもレイルから外し、ラインを円くコイルしてまとめようとしているところ。
ラインが途中一箇所錆付いている。何か鋭利なものでカバーが半分カットされた痕がある。
ポート側のライフライン(セレニティーには各舷1本づつしかない)を外し終わったところ。
この後スターボード側も同様に外し、新しいライフラインの装着に入った。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・スペックのページ
2011年1月23日日曜日
ポートライト・カバー完成
昨年暮れテストした [プロトタイプ] の後、大きさなど微調整を加えて全6枚のカバーが完成した。
布周辺のパイピングにはゴム紐が通してある。
しかしゴム紐だけでは被せた時に如何にもシャワー・キャップ状になってしまい、情緒が無いので飾り紐としてラニヤード(細紐)も通した。
ラニヤードの結びの部分は完全な飾りで、布に縫い付けてある。パイピングに通したラニヤード自体とは繋がっていない。通常実用として使うのはゴム紐だけだが、何かの理由でゴム紐が切れたりした時にラニヤードをバックアップとして使うことも可能だ。
装着はゴムを伸ばして掛けるだけ。
これで夏場の直射日光や船中泊時の人の目を遮ることが出来る。
無論、個室ヘッドのポートもカバー。
キャビン内の居心地がいっそう良くなってうれしい。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)
布周辺のパイピングにはゴム紐が通してある。
しかしゴム紐だけでは被せた時に如何にもシャワー・キャップ状になってしまい、情緒が無いので飾り紐としてラニヤード(細紐)も通した。
ラニヤードの結びの部分は完全な飾りで、布に縫い付けてある。パイピングに通したラニヤード自体とは繋がっていない。通常実用として使うのはゴム紐だけだが、何かの理由でゴム紐が切れたりした時にラニヤードをバックアップとして使うことも可能だ。
装着はゴムを伸ばして掛けるだけ。
これで夏場の直射日光や船中泊時の人の目を遮ることが出来る。
無論、個室ヘッドのポートもカバー。
キャビン内の居心地がいっそう良くなってうれしい。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)
2011年1月22日土曜日
差し板収納箱 2
以前別のフリッカでSS板と銅板で作った [差し板収納箱] を見たが、 [折畳み式ハード・ドジャー] を作ったニューヨークの「サン・スチ」ではドジャーと同じレキサンで拵えた。
実際は箱と言うよりL字型の囲い。
レキサン同士を接着した後、ロンジテューディナル(船首船尾方向)の板に長身ボルトを通す孔を開け、ヘッドの壁に装着している。
差し板が当たる部分をビニールらしき布でカバーしたのは愛嬌。
(写真はいずれもPSC製434艇中358番目 Sans Souci です。)
⇒ フリッカ・ホームページの歴代カバー写真
実際は箱と言うよりL字型の囲い。
レキサン同士を接着した後、ロンジテューディナル(船首船尾方向)の板に長身ボルトを通す孔を開け、ヘッドの壁に装着している。
差し板が当たる部分をビニールらしき布でカバーしたのは愛嬌。
(写真はいずれもPSC製434艇中358番目 Sans Souci です。)
⇒ フリッカ・ホームページの歴代カバー写真
2011年1月21日金曜日
マスト・ステップのタバーナクル
2年程前にオーバーホールと言って良い位の改修を行ったPSC製#366スカウト。
フリッカのマストはデッキ・ステップ式、つまりデッキの上 (正確には[キャビン・トップ] ) に載っているタイプ。無論直接載っている訳ではなく、デッキとの間に4本のボルト・ナットでキャビン・トップに留めた下敷きのSSプレイトが置いてある。
このSSプレイトは両サイドに側壁、さらに四方にハルヤードやリーフィング・ラインなどを整理して走らせるためのブロック装着用として開けた孔のあるヒレ(オーガナイザー)が付いており、全体の形が教会の中や祭礼の場所に似ているのでタバーナクルと呼ばれる。
前置きが長くなったが、これがスカウトから取り外したタバーナクル。
マストの断面が判を押したようにインプリントされている。また見ての通りマストが完全にタバーナクルに収まりきれず、フォアが前に突き出た状態でステップされていたようだ。
これは若干のウェザー・ヘルムにするためマストをレイクさせる(スターン側に少し傾けた形で起てる)ことを計算に入れてのことだろうか。ちなみにフリッカ設計者指定のマスト・レイクは1.75度だ。
興しろいことにセレニティーではフォアへのはみ出しはないが逆に [アフトへはみ出し] ている(2006年撮影の古い写真だが2枚目の写真をクリック拡大)。そのためかマストが真っ直ぐの状態でスターン側へ少し傾くレイクではなく、まるでフラクショナル・リグのように [緩やかなカーブを描いたレイク] になっている。
ほぼ同年代のフリッカでも艇によって艤装の癖がちがい、それが形になって現れているようだ。
(写真はPSC製434艇中366番目 Scout のものです。)
⇒ フリッカのリグ
フリッカのマストはデッキ・ステップ式、つまりデッキの上 (正確には[キャビン・トップ] ) に載っているタイプ。無論直接載っている訳ではなく、デッキとの間に4本のボルト・ナットでキャビン・トップに留めた下敷きのSSプレイトが置いてある。
このSSプレイトは両サイドに側壁、さらに四方にハルヤードやリーフィング・ラインなどを整理して走らせるためのブロック装着用として開けた孔のあるヒレ(オーガナイザー)が付いており、全体の形が教会の中や祭礼の場所に似ているのでタバーナクルと呼ばれる。
前置きが長くなったが、これがスカウトから取り外したタバーナクル。
マストの断面が判を押したようにインプリントされている。また見ての通りマストが完全にタバーナクルに収まりきれず、フォアが前に突き出た状態でステップされていたようだ。
これは若干のウェザー・ヘルムにするためマストをレイクさせる(スターン側に少し傾けた形で起てる)ことを計算に入れてのことだろうか。ちなみにフリッカ設計者指定のマスト・レイクは1.75度だ。
興しろいことにセレニティーではフォアへのはみ出しはないが逆に [アフトへはみ出し] ている(2006年撮影の古い写真だが2枚目の写真をクリック拡大)。そのためかマストが真っ直ぐの状態でスターン側へ少し傾くレイクではなく、まるでフラクショナル・リグのように [緩やかなカーブを描いたレイク] になっている。
ほぼ同年代のフリッカでも艇によって艤装の癖がちがい、それが形になって現れているようだ。
(写真はPSC製434艇中366番目 Scout のものです。)
⇒ フリッカのリグ
2011年1月20日木曜日
クォーター・バース下
セレニティーは1984年製。清水タンクのカバーは合板製でトップには水の注入口しかない。ここからホースで水道水を入れている。
後期のフリッカでは注入口の他、丸い覘き窓ややはり円形のネジ蓋付き洗浄用ホールが仕込まれているのを良く見かけるが、後期のファクトリー・スタンダードか、オプションか、それともオーナーによる後付けなのか分からない。
このタンクの水がギャリー・シンクの蛇口から出てくる訳だが、セレニティーでは今のところこのタンクの水は飲食には使っていない。使うとすればヘッド(トイレ)の水洗時、海水の代わりに使うくらい。(海水は独特の臭気が残るので水洗には使わない。)
しかしヘッドもデイ・セイリングでは全くと言って良い程使わない。年に一度使えば良い方だ。
そこで2年に一度はタンクを空にして新しい水に入れ換えるようにしている。長期クルーズに出掛ける時が来ればこのタンクの有難さも分かるだろう。
通常クォーター・バースは何かと便利な収納スペースとして使っているので、そこに在る物を全部どかしてクッションを取り外し、こうやって覘いてみることは殆どない。
アクセスが悪いのでタンク横の収納スペースには何も入れていないが、こういうスペースも長期クルーズでは重宝するにちがいない。工夫すれば色々入りそうだ。
クォーター・バース・クッション(長さ約 7 フィート)を艇から降ろし、バース全体を完全に収納スペースとして使っているオーナーたちが居ることは以前書いたが、この奥の蓋を開け易くするため長いクッションを二つに分割している人もあると言う。クッションを新調する時があれば一考に値するかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・ブローシュアのページ (14頁版、8頁版へのリンク有。)
後期のフリッカでは注入口の他、丸い覘き窓ややはり円形のネジ蓋付き洗浄用ホールが仕込まれているのを良く見かけるが、後期のファクトリー・スタンダードか、オプションか、それともオーナーによる後付けなのか分からない。
このタンクの水がギャリー・シンクの蛇口から出てくる訳だが、セレニティーでは今のところこのタンクの水は飲食には使っていない。使うとすればヘッド(トイレ)の水洗時、海水の代わりに使うくらい。(海水は独特の臭気が残るので水洗には使わない。)
しかしヘッドもデイ・セイリングでは全くと言って良い程使わない。年に一度使えば良い方だ。
そこで2年に一度はタンクを空にして新しい水に入れ換えるようにしている。長期クルーズに出掛ける時が来ればこのタンクの有難さも分かるだろう。
通常クォーター・バースは何かと便利な収納スペースとして使っているので、そこに在る物を全部どかしてクッションを取り外し、こうやって覘いてみることは殆どない。
アクセスが悪いのでタンク横の収納スペースには何も入れていないが、こういうスペースも長期クルーズでは重宝するにちがいない。工夫すれば色々入りそうだ。
クォーター・バース・クッション(長さ約 7 フィート)を艇から降ろし、バース全体を完全に収納スペースとして使っているオーナーたちが居ることは以前書いたが、この奥の蓋を開け易くするため長いクッションを二つに分割している人もあると言う。クッションを新調する時があれば一考に値するかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・ブローシュアのページ (14頁版、8頁版へのリンク有。)
2011年1月19日水曜日
ライフスリング2・コンテイナーの補修
ライフスリング2(ライン付き救命フロート)。2006年2月に購入以来3年間ずっとスターン・プルピット・レイル右舷サイドに装着しっ放しだった。朝露や冬場の雨のせいだろう、蓋の部分だけ表層の痛みが目立つようになった。
これはまずい、とその後2年間は出航時のみレイルに装着するようにし、マリーナに戻るとキャビン内に取り込んで保管していた。
しかし、出し入れする時表層の白い小片がキャビン内にあちこち落ちて始末が悪い。
そこでこのオフ・シーズン、蓋の部分を交換。
蓋の端に付いているベルクロと取っ手だけは再利用できそうだ。
作業開始。再利用するベルクロ部分はそっくり切り取った。これは破棄する残りの蓋部分。
コンテイナー側のカットされた部分は念のためテグスで縫って保護。
新しい蓋はキャンヴァスを二重にし、家庭用ミシンを使い、化繊糸で縫い上げた。
試着後に撮影したので折り線が見える。この後取っておいたベルクロ部を上のフラップ部分に重ね、テグスを使って手縫いで縫い付ける。
以前の生地もベルクロの裏に付いたままだが、縫い付けはベルクロのエッジと新しい生地だけにした。
取っ手自体は新しい生地には縫い込んでいないが使うのに支障はない。
蓋のコンテイナー本体への縫い付けも同様にテグスを使って手縫いしようとしたが針が通らない。結局ティラー・カバー兼ラダー・チーク・カバー製作の際、サンブレラ生地縫製用に購入したポリエステルの糸と家庭用ミシンを使用。
セイルメーカーのミシンと比べ華奢で針が折れやすく、布送り用のギザギザプレイトも下側にしか付いていない(セイルメーカーのミシンは上側にも付いている)ので、ミシンのフライホイールをゆっくりと手で回しながら一針一針丁寧に縫い上げた。
最後に撥水用のスコッチガード [ファブリック・プロテクター] をスプレイして完成。
無論すべてワイフの手仕事。ありがとう。
引き続きマリーナ係留中は常時キャビン内に保管する。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity 関連のものです。)
⇒ USヤフー・フリッカ・グループ
これはまずい、とその後2年間は出航時のみレイルに装着するようにし、マリーナに戻るとキャビン内に取り込んで保管していた。
しかし、出し入れする時表層の白い小片がキャビン内にあちこち落ちて始末が悪い。
そこでこのオフ・シーズン、蓋の部分を交換。
蓋の端に付いているベルクロと取っ手だけは再利用できそうだ。
作業開始。再利用するベルクロ部分はそっくり切り取った。これは破棄する残りの蓋部分。
コンテイナー側のカットされた部分は念のためテグスで縫って保護。
新しい蓋はキャンヴァスを二重にし、家庭用ミシンを使い、化繊糸で縫い上げた。
試着後に撮影したので折り線が見える。この後取っておいたベルクロ部を上のフラップ部分に重ね、テグスを使って手縫いで縫い付ける。
以前の生地もベルクロの裏に付いたままだが、縫い付けはベルクロのエッジと新しい生地だけにした。
取っ手自体は新しい生地には縫い込んでいないが使うのに支障はない。
蓋のコンテイナー本体への縫い付けも同様にテグスを使って手縫いしようとしたが針が通らない。結局ティラー・カバー兼ラダー・チーク・カバー製作の際、サンブレラ生地縫製用に購入したポリエステルの糸と家庭用ミシンを使用。
セイルメーカーのミシンと比べ華奢で針が折れやすく、布送り用のギザギザプレイトも下側にしか付いていない(セイルメーカーのミシンは上側にも付いている)ので、ミシンのフライホイールをゆっくりと手で回しながら一針一針丁寧に縫い上げた。
最後に撥水用のスコッチガード [ファブリック・プロテクター] をスプレイして完成。
無論すべてワイフの手仕事。ありがとう。
引き続きマリーナ係留中は常時キャビン内に保管する。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity 関連のものです。)
⇒ USヤフー・フリッカ・グループ
2011年1月18日火曜日
燃料の旅 (軽油供給ライン + リターン・ライン)
1983年後期以降の船内機仕様フリッカでは燃料タンクがフォアピークのチェイン・ロッカーのすぐ後ろ、Vバースの下にある。
ディーゼル・エンジンはエンジンに送り込まれた燃料の軽油すべてを噴霧・圧縮して燃やすのではなく、いくらかは燃料タンクに戻すようになっている。
燃料はインジェクターと呼ばれるジェット噴射器によってアトムの噴霧となる。噴霧にするにはこのインジェクターのノズルを通る燃料が高圧力でなければならない。ディーゼル・エンジンではインジェクター・ポンプからインジェクターへ充分な圧力の燃料を確実に供給できるように、噴霧して燃やす以上の燃料を送り込んでいる。噴霧しなかった分はインジェクターからリターン・ラインを通してタンクに戻される。
Vバース下のタンク。下のホースが供給ライン。上がリターン・ライン。
両方のラインがエンジン・ルームまで平行して走っている。
まずVバース下、燃料タンク後ろの収納スペースの天井を這ってスターン(船尾)方向へ。
スターボード(右舷)側に曲がって隣りの収納スペースの壁の中へ。
下が供給、上がリターン・ライン。
隣りの収納スペースの壁を上から見たところ。
画面左がバウ(船首)側=タンク側。
ラインはキャビン側の壁と収納スペース側の壁の間を走っているので見えない。
壁と壁の間からスターボード側セッティー下の収納スペースに出る。
このスペースには内壁がないのでラインも露出されている。
セッティー下のスペースからコンパニオンウェイ下のスペースへ直行。
コンパニオンウェイ下のスペースに出て直角に曲がり、艇をポート(左舷)方向へ横切る。
ポート側でアスターン(スターン方向)に向きを変える。
真ん中に見えるのは供給ライン開閉用のコック。
コンパニオンウェイ下のスペースからアスターンに向かったラインはクォーター・バース下、クォーター・バースのインボード側合板壁と清水タンクの間を走る。
清水タンクをクリアーしたところで壁を抜け、エンジン・ルーム側に向かう。
ついにエンジン・ルームに出て来た。
(キャビン側からスターン方向を見たところ。)
エンジン・ルームを上から見たところ。
孔から出た供給ラインは外付け燃料フィルター、さらにその横にある外付け燃料ポンプに接続。
ポンプを出ると緩いカーブを描きながらエンジン・ルームをスターボード側へ横断。
横断したらエンジンのスターボード側をバウ方向へ。
そこでやっとエンジンに接続。接続先はエンジン本体に付いている燃料ポンプ。
燃料はポンプからエンジン本体に付いている燃料フィルター(画面左端、赤いコードの下に見える物体)に送られる。
フィルターを通過した燃料はエンジン・スターボード側のパイプを通って画面上部に見えるインジェクター・ポンプへ。
そこからポンプ上部に接続されたパイプを通り、エンジンのポート側(画面左側)へ。
パイプはオルタネイター(発電機)の上を画面右から左へ跨いでインジェクター下部に接続されている。
燃料はこのインジェクターで噴射されシリンダー内で燃焼するものとインジェクターを通過してリターンラインに入る余剰分に分かれる。余剰分はインジェクターのトップに装着されたリターン・ラインに入る。リターン・ラインはエンジン・ルームの壁に開けられた孔の中に入り、先に見たルートを逆に辿って燃料タンクに至る。
***
PSC製フリッカは最後の434番艇でも造船から既に13年目。未だ燃料ラインを換装したことの無い艇では、燃料タンク内の清掃と共に供給ラインとリターン・ラインの全てを早めに新品に交換した方が良いだろう。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)
ディーゼル・エンジンはエンジンに送り込まれた燃料の軽油すべてを噴霧・圧縮して燃やすのではなく、いくらかは燃料タンクに戻すようになっている。
燃料はインジェクターと呼ばれるジェット噴射器によってアトムの噴霧となる。噴霧にするにはこのインジェクターのノズルを通る燃料が高圧力でなければならない。ディーゼル・エンジンではインジェクター・ポンプからインジェクターへ充分な圧力の燃料を確実に供給できるように、噴霧して燃やす以上の燃料を送り込んでいる。噴霧しなかった分はインジェクターからリターン・ラインを通してタンクに戻される。
Vバース下のタンク。下のホースが供給ライン。上がリターン・ライン。
両方のラインがエンジン・ルームまで平行して走っている。
まずVバース下、燃料タンク後ろの収納スペースの天井を這ってスターン(船尾)方向へ。
スターボード(右舷)側に曲がって隣りの収納スペースの壁の中へ。
下が供給、上がリターン・ライン。
隣りの収納スペースの壁を上から見たところ。
画面左がバウ(船首)側=タンク側。
ラインはキャビン側の壁と収納スペース側の壁の間を走っているので見えない。
壁と壁の間からスターボード側セッティー下の収納スペースに出る。
このスペースには内壁がないのでラインも露出されている。
セッティー下のスペースからコンパニオンウェイ下のスペースへ直行。
コンパニオンウェイ下のスペースに出て直角に曲がり、艇をポート(左舷)方向へ横切る。
ポート側でアスターン(スターン方向)に向きを変える。
真ん中に見えるのは供給ライン開閉用のコック。
コンパニオンウェイ下のスペースからアスターンに向かったラインはクォーター・バース下、クォーター・バースのインボード側合板壁と清水タンクの間を走る。
清水タンクをクリアーしたところで壁を抜け、エンジン・ルーム側に向かう。
ついにエンジン・ルームに出て来た。
(キャビン側からスターン方向を見たところ。)
エンジン・ルームを上から見たところ。
孔から出た供給ラインは外付け燃料フィルター、さらにその横にある外付け燃料ポンプに接続。
ポンプを出ると緩いカーブを描きながらエンジン・ルームをスターボード側へ横断。
横断したらエンジンのスターボード側をバウ方向へ。
そこでやっとエンジンに接続。接続先はエンジン本体に付いている燃料ポンプ。
燃料はポンプからエンジン本体に付いている燃料フィルター(画面左端、赤いコードの下に見える物体)に送られる。
フィルターを通過した燃料はエンジン・スターボード側のパイプを通って画面上部に見えるインジェクター・ポンプへ。
そこからポンプ上部に接続されたパイプを通り、エンジンのポート側(画面左側)へ。
パイプはオルタネイター(発電機)の上を画面右から左へ跨いでインジェクター下部に接続されている。
燃料はこのインジェクターで噴射されシリンダー内で燃焼するものとインジェクターを通過してリターンラインに入る余剰分に分かれる。余剰分はインジェクターのトップに装着されたリターン・ラインに入る。リターン・ラインはエンジン・ルームの壁に開けられた孔の中に入り、先に見たルートを逆に辿って燃料タンクに至る。
***
PSC製フリッカは最後の434番艇でも造船から既に13年目。未だ燃料ラインを換装したことの無い艇では、燃料タンク内の清掃と共に供給ラインとリターン・ラインの全てを早めに新品に交換した方が良いだろう。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)
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