ニューヨークのフリッカ 「サン・スチ」のオーナーはアメリカのフリッカに装着してある各種ドジャーの長短を検討した結果、自分で使い勝手の良いシー・スルーのハード・ドジャーを考案して製作した。
製作は昨年暮れからのオフ・シーズン。今年のシーズン中ずっと装着、テストに合格したということでお披露目となった。
フレームはレキサンのパネルを嵌め込めるように細工したアルミの角材で組み立ててある。
幅はスライディング・ハッチと同じ。これならキャビントップのクリートに引いたハルヤードやリーフィング・ラインなどの操作時も邪魔にならないだろう。
一見角ばっていて見てくれは悪いかも知れないが、レキサンが透明なので救われている。トップの水平レキサン・パネルのスターン側エッジは頭を打っても平気なようにクッションのカバー付き。
両サイドのレキサン・パネルはティークのキャップ・レイルに挟んだクランプで内側のレイルに抑え付けてあるようだ。
ということは、サイド・パネルを外さないとスライディング・ハッチが閉められないということだ。この点改善すべきではないだろうか。
シー・スルーなので見通しは良い。コックピットにいるヘルムズマンの視界が遮られることもない。
各面がアーチではなく平面なので、構造的に弱いのではないかと心配する向きもあるかも知れない。
しかし、夏のロング・アイランドでのフリッカ・ランデブー直後の嵐の中、横波が当たってもビクともしなかったそうだ。
このドジャーはハッチ前方への折畳み式で、ドジャーの展開・格納時にはブームをサイドに出してドジャーの上に充分スペースを確保してから作業する必要がある。
シー・フッドの上に畳み込み、カバーをかけ格納した状態。
サイド・パネル2枚は折畳んだトップ2枚+前方1枚のパネルとは別に脱着し、キャビン内またはコックピット・ロッカーに保管する。
セレニティーではまだ付ける予定はないが、デザインを考える時アルミ・フレームやレキサンの使用、ドジャーの幅、高さなど参考にしてみたい。
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(写真はいずれもPSC製434艇中358番目 Sans Souci です。)
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