注文したラインは38フィートだったのでそれを各舷用に2分割し、ライン1本が約19フィートの長さ。自宅作業でそれぞれ一端に [ターンバックルを装着] し、もう一方の端はそのままの状態で持ち込んだ。
艇ではターンバックルのトグルをバウ・プルピット・レイルに装着後、ラインのもう一方の端を3本のスタンションの丸孔に通してコックピットに引き入れ、スターン・プルピット・レイルにペリカン・フックを仮装着した上で、ラインを手で引っ張りピンと張った状態でペリカン・フックに平行する形で重ね、必要な長さをマーク。ラインをマークする場所はクイック・アタッチ・ハウジングのナット部分の中間地点とした。
マークしたところを金切り鋸とエイヴィエイション・スニップスでカットした後、例によりビニール・カバーを先端から30mm落とす。
(註: 金切り鋸だけ使用する場合、断面がきれいに直角に揃うのでビニール・カバーの削除は28~28.5mmが適当。)
クイック・アタッチのペリカン・フック装着完了。
ハウジング部のロック・ナットや、ペリカン・フック自体のロック・ナットもレンチで固く締める。尚、ネジの締め込み部にはいつも必ずアンチ・シーズ(アンチ・フリーズ)の防錆潤滑剤を塗布する。
最後にターンバックルを回してラインの張り具合を調整。
張りすぎてペリカン・フックの脱着が困難にならない程度にまで適度に締める。適度な張りになったところでターンバックル両端のロック・ナットを締める。
スターボード側完成。
新しいライフライン一式は安全で見た目もきれい。身も心も引き締まる思い。
ポート側も同様に装着。
クイック・アタッチのターンバックルはクローズド・タイプだ。
このペリカン・フックも気に入っている。
この型のフックはピンに付いているコター・リングを引っ張ると簡単・確実に脱着できる。スピーディー、かつ安全だ。
金具部分を除くライフライン自体の長さは両舷とも約18フィート。計36フィートの注文で足りたことになる。長めに買っておいたので約2フィート捨てることになった。
何はともあれ、このクイック・アタッチ・システムのおかげで苦労せずに自分の手で安価で良質のライフラインに換装することができた。
尚、セイルボートのライフラインは両舷とも全く同じ長さと言う事はない。左右で必ず長短の差が出る。
セレニティーではスターボード側がポート側より約3.5cm短い。見た目では分かり難いが、バウ・プルピット・レイルが少しスターボード側へ向いた形で装着され、各スタンションやスターン・プルピット・レイルの取り付けも多少偏っているのかも知れない。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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