96年製のリサンダではエンジン・ルーム内の燃料供給ラインが例えば [84年製のセレニティー (リンク先11~13枚目)] と比べて整理整頓されているようだ。
軽油中の水分を除去するフィルター(中央白)を通過した燃料は上のラインを通って左のポンプ(灰色)へ。
ポンプを通過した燃料はすぐUターン。下のラインを通り、エンジンのフォア側を横切って右舷側へ。ポンプの型式も新しくなっている。
セレニティーでは上記リンクに見える通り、ラインはポンプを出るとスターン方向に走り、艇の後部で右舷側へ横切り、その後フォアに走ってエンジンに接続されている。
リサンダに見られる新配管ルートはリサンダ特有という訳ではなく、他のフリッカでも見たことがある。90年代の艇ではスタンダードだったようだ。
尚、この艇のエンジン・ルーム内壁にはエンジン・ノイズが外に洩れないよう可能な限り [防音用インシュレーション] が張られている。ビニールのコアを耐火ポリエステルの遮音材で挟み、さらに表面を銀色の気密材でカバーした積層材だ。ちなみにサノマジックの末四郎氏出身の佐野造船所では表面の黒い [ヤンマー製防音材] (リンク先ページの写真下2列)を使っているという。
(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1996年製の Lisanda です。)
⇒ フリッカ・ブローシュア(14頁版)