3月17日土曜、[修理したラダー] は今までのクォーター・バース内ではなく、邪魔にならず、必要な時すぐに取り出せるところに収納したい、ということで個室ヘッドの壁に掛けることにした。
仕掛けは極めて簡単。ねじ込み式の真鍮製フック2個を並べただけ。
木製の装飾フックを使ったり、このフックに木を被せたりすることも考えたが、自宅ガレージの壁でテストした結果、機能的にこの真鍮フックそのままが最適であることが判明。見かけより機能を優先。
フックが小さいのでラダーと壁を密着させられる。スノコ状のステップの孔にもぴったりフィット。
別アングル。
(壁に見える白っぽい小さな穴が幾つか見えるが、これらは壁の反対側=キャビン側からのオイル・ランプ固定用のネジ穴。これからウッド・フィリング・ペンスルでタッチアップする。)
アウトボード側の足のゴム・キャップだけがソール(床)に当たるように位置を設定した。
インボード側は浮いている。しかし掛けたラダーは艇がどう動こうともビクともしない。
全体像。
この後、小降りの中、ラダーの展開・設置訓練を実施した。コックピットに座った状態からコンパニオンウェイを降りてヘッドのドアを開け、ラダーを壁から外してコックピットに上げ、自分もコックピットに上がってコックピット内でラダーを展開、ライフラインの上からアウトボード側に渡して、サイドデッキのガナルに掛ける訓練。
ガナルに掛け終わるまで30秒以内 (*) が目標で、1、1、2、2、3、3... というように数字を大きく口にしながら行動する。ひとつの数字の反復がちょうど1秒。秒を口に出して数え続けることで、作業に集中し、あわてず落ち着いて行動できると共に時間の経過も分かる。2人とも1~2回のトライで30秒以内を達成。
* 30秒以内を達成目標にした理由は海水の冷たさ。SFベイ・エリアではマリーナでドックから落水しハイポサミア(低温症)で死ぬ人が毎年1~2人は居ると言われている。夏でも海水は冷たい。ウェットスーツ無しで3~5分海に入っていれば泳ぎの達者な者でも体がしびれて自由が利かなくなる。冬場は夜から朝にかけドック上の水分が凍って滑りやすくなるので一層の注意が必要だ。まあ、一人の場合は仕方がないとしても、二人の場合は残った者がラダーを迅速に展開設置すれば落水者も助かるかも知れない。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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