2011年9月30日金曜日

スカウト 帆走

ニュー・イングランドのフリッカ、スカウト。

110%ジブにフル・バトゥンのメイン。

ティラーはウィンドヴェインで自動操舵中。




この艇、当ブログに今まで何回も登場したが、昨年夏頃から主にメイン州沿岸の避暑客をターゲットに一日単位、週単位でチャーターに供されている。

一日325ドル(一週間以下のチャーターはこれに一回100ドルのサー・チャージが付く)、一週間1800ドル。和気藹々の仲良し3~4人で複雑に入り組んだ美しいメイン沿岸を方々に錨泊しながらクルーズすれば良い思い出ができるかも知れない。

(写真はPSC製434艇中366番目 Scout です。)
スカウト過去の記事 クリックすると 本日の記事の下に リストアップされます。

2011年9月29日木曜日

南太平洋トンガのフリッカ

トンガの [タパナ] に係留中のフリッカ。















夕陽に包まれたフリッカの写真はこれまでも幾つか出て来たが、一日の終わり、赤みを帯びた光の中で眺める愛艇にはオーナーたちも特別心を引かれるようだ。

良く見るとこの艇はプロダクション艇としては史上初のフリッカ、ノー’スター製1号艇、ニュージーランドの [ハート・オブ・ゴールド]

ニュージーランドから北北西に直線距離でざっと1300マイル。ちょうど関東沿岸からグァム位の距離。直行すればフリッカで半月程の旅と思われる。

(写真はNor'Star製フリッカ20艇中、001番、1975年製 Heart of Gold です。)
フリッカのスペック

2011年9月28日水曜日

1GM10 エンジン・オイル交換

9月24日土曜日、前回のオイル+フィルター交換から78.25時間経過したので交換する。いつもは60時間位(約1年)で行うが今回はちょっと遅い交換。2006年2月に新エンジンに換装後、7回目の交換になる。

オイルは15W-40。













フィルターはヤンマー純正ではなくFRAMブランド(北米でポピュラーなブランド、家の車2台にも同ブランドを使っている)。1GM10用の型番としてはPH3593AとPH5046が使えるが、たまたま以前の車でも使っていた前者の買い置きがまだ残っているのでそれを使用中。

先ずは使用済みオイルの排出。セレニティーでは底部のプラグは抜かず、ポンプを使用。






左手奥の細いテューブをディップ・スティック(検油棒)の入る小さな孔に深く差し込んで吸い取る。その時手前の給油用孔のキャップをこのように外してエアーが入るようにしておくとポンプ作業が楽。

エンジン稼動後のオイルは50~60度に暖まっているため左手で握ったポンプ本体を通るのが良く分かる。廃油はクッキング・オイルの入っていたプラスチック缶に入れる。ホースを深く入れていれば外に飛び散ることも無く、クリーンなオペレーション。

***

ポンプで抜き取れるだけ抜き取った後、プラスチックの深皿をオイル・フィルターの下に置き、フィルターをレンチで反時計回りにクルッとロックを解除するが如くに緩め...

さらにフィルターを手でゆっくり廻すとオイルが流れ落ちる。

なかなか流れ落ちない場合はさらに緩めてみる。


オイルの流れが止まったらフィルターを完全にネジから外し、ヒョイと立てる。







フィルターの中にはオイルがまだたっぷり残っているのでこぼさない様注意。

フィルター中のオイルもプラスチックの深皿に移したところ。









この深皿はビタミン剤ボトルを梱包してあったパッケージの半分。底は当然丸いが、大きさがちょうど良いので重宝している。

廃油はすべてプラスチック缶に入れ、使用済みオイル・フィルターと共にマリーナのリサイクリング・センターへ。













新品フィルターのゴム・パッキンにニューのオイルをたっぷり塗る。これを怠るとフィルターを外す時にレンチでも回らなくなる。



新しいフィルターと使用済みフィルターの口=パッキンを擦り合わせる人もいるが、古い汚れたオイルを塗るより新鮮なオイルを塗る方が良いのは自明。

フィルター装着。前もってエンジンのフィルター装着口の縁から汚れたオイルを拭き取っておく。





時計回りに手で廻して行き、少し固くなったらじっくりと手で廻しこめるだけ廻す。あまりきつく締めこまないのがコツ。ガチガチに締めこむと外す時に苦労するだけ。

ロート(廃油用ロートとは別物)を使ってニューのオイルを入れているところ。







このようにフリッカでは1ガロン(3.8リットル)ボトルはちょっと使い難い。

反対側(コックピット側)から見たところ。










今回から1クォート(0.95リットル)ボトルで買うことにした。4本合わせた値段は1ガロンボトルと1セントちがうだけ。



車のエンジンとちがい、給油口が作業し難い場所にあるので小さいボトルだと助かる。ちなみに1GM10の注油適量は1.3クォート(1.24リットル)位。

***

注油完了後、フタをかぶせ、エンジンをアイドルで5分間暖気運転、続いてギアを入れて5分間運転(ゆっくり3000rpmまであげ3分間運転、またゆっくりアイドルまで戻すという形)、さらに5分のクール・オフ、計15分間運転。運転中の音の静かさに改めて驚かされる。

今回間を置きすぎた。オイル+フィルター交換はやはり毎年一度およその月日を決めておいて定期に行う方が良い。(デイ・セイリングだけのセレニティーの場合50~60時間稼動相当になる。)

エンジン停止後検油棒で油量を確認して作業終了。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
www.yachtworld.com キーワード欄に Flicka と入れてサーチ・ボタンをクリック。

2011年9月27日火曜日

キャッチャー

先日ベター・ハーフとダイソーの中をぶらついていたら6ヶ1パックで1ドル50セントのキャッチャーが目に入った。

これまでコックピットでメンテ作業中はドレイン(排水口)に落し物をしないよう雑巾を詰めていた。





以前もキャッチャー(こちらではストレイナーと呼ぶ)をホーム・センター等で探したことはあるが、大きさ、材質、値段、三拍子揃ったものが無く、あきらめていた。これならと思って早速購入。

目的はあくまでコックピットやコンパニオンウェイ辺りで作業中に小物が落ちないように防ぐこと。

従ってこのように排水口の網目部分が小さくても何ら問題ない。








今まで小さいレンチやナット等を危うく孔の中に落としそうになったことは多々あり、実際にアッと言う間にボールペン1本にさよならをした事もあった。(以後前述のように雑巾を詰めて作業。)

両方のドレインをカバー。

軽く、小さく、仕舞うに場所を取らず、脱着は簡単。便利この上ない。



無論ストレイナーは係留時、航行時には無用の品。ドレインにはコックピットに入った大量の水を高速排水するという大切な役割がある。ドレインの径が大きいのもこのためだ。コックピットでの作業が終わったら必ず外しておく。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー・フリッカ・グループ

2011年9月26日月曜日

マイラのストーブ用燃料タンク

昨日書いたようにマイラのオーナー、ジェイミーは愛犬ウィリーと共に寒いカナダで冬の間もリブ・アボードしていた。

それなりの [暖房設備] を付けていたからこそできた訳だが、この写真は現在の薪ストーブの前に付けていたディーゼル(軽油)ストーブの燃料タンクらしい。

設置場所はポート側コックピット・コーミングの中。









重力で送り出すので燃料ポンプは不要、静かでバッテリーも食わないのが利点という。

現在薪ストーブを使っているのは燃料代が殆どタダで済むことが理由らしい。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数未確認 Mira です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2011年9月25日日曜日

マイラのクルージング

カナダ船籍のマイラはずっとパシフィック・ノースウエストを周航しているのかと思ったら、クルーズで南下中。

寒いカナダでは冬の間もリブ・アボードしていた(写真は2009年か2010年の冬)。






こちらは約1000マイル南、サンフランシスコ湾の少し北、[ボデガ・ベイ] にて。






ボデガ・ベイはヒッチコック映画 Birds(鳥)で有名。自作のイエロー・シーダー製 [バウスプリット] はこの長期クルーズ前に緑にペイントしてある。

オートパイロットで機走中。横で寝ているのは愛犬ウィリー。男一人、犬一匹のクルーズ。



ディンギー(テンダー)にはインフレイタブルのカヤックを使っている。







現在既にロサンジェルスの [リドンド・ビーチ] にいるという。これからサンディエゴ、メキシコと下った後何処へ行くのだろう。南太平洋か。パナマ運河を通ってカリブ海だろうか。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数未確認 Mira です。)
USヤフー・フリッカ・グループ

2011年9月24日土曜日

オリオール

以前 [ニーナと呼ばれていた] 424番艇オリオール。










今年2月新オーナーの手に渡った頃の [トレイラー上の姿] と背景が似ているが、駐車スポットがちがう。

良く有る様でなかなか無いスターンからの撮影。






ちなみに前進時のプロペラはスターンから見て時計回りに回転。その際プロップ・ウォークと呼ばれる効果のためスターンは左舷方向に尻を振る。従がってティラー/ラダーを艇のセンターライン上に保っているとバウは僅かづつだがだんだん右を向く。

新オーナーにとって初めての夏はどうだっただろう。

(写真はPSC製434艇中424番、1994年製の Oriole a.k.a. Nina, MoonShadow です。)
フリッカのスペック

2011年9月23日金曜日

島娘

ワシントン州のアイランド・メイドゥン。1982年製のガーフ・リグ。

ラニング・リギングは全て新調されている。スターン両舷に引いたラニング・バックステイも然り。艇名もフリーボードに新しいものが見える。ハルもペイントし直したようだ。差し板のポートライトも以前は無かった。恐らくスタンディング・リギングも全て換装されているだろう。

マストはスプルース材(又はイエロー・シーダー)。ブームも同素材だと思う。







メイン・ハッチとフォアワード・ハッチは、差し板同様ティークだ。

実はこのフリッカ、一昨年秋に売りに出ていた。この写真はその当時のもの。

当ブログでも普通のブロウカーを通して売りに出されていた10月下旬の [写真] を取り上げた。










前オーナーは当初ブロウカーを通して売りに出したもののすぐ気を変え、同州ノースウエスト・マリタイム・センター [Northwest Maritime Center] + ウドゥン・ボート・ファウンデーション [Wooden Boat Foundation] に寄贈したらしい。

ハルやデッキがファイバーグラスでもウディーなアピールのあるフリッカの寄贈先としてはこの双子の団体は申し分ない。同センター兼ファウンデーションがこれを活動資金に変えるため [売り出した] ところ、すぐに新オーナーが見つかった。

アメリカでは車にしろ艇にしろ何かの団体に現物をチャリティーとして寄付する人達が多い。実はセレニティーも前オーナーの死後、未亡人によりシー・スカウト(海洋少年団)に寄付され、そこから売りに出された時に購入したものだ。

(写真はPSC製434艇中、番数不明、1982年製の Island Maiden です。)
売りに出ていた当時のアイランド・メイドゥン(PDF) 昔の木造艇に見られた天窓付きハッチなどもあります。
一昨年取り上げた時の同艇インテリア

2011年9月22日木曜日

バイヨ・リッチオ 近影

今年の夏、スペリオル湖西部、ウィスコンシン州 [サンド島] 沖に錨泊するミネソタのフリッカ、バイヨ・リッチオ(意味はスムーズ・ダンシング)。














(写真はPSC製434艇中、433番目 Ballo Liscio です。)
フリッカ・ホームページで今売りに出されているフリッカ一覧

2011年9月21日水曜日

9月17日土曜日の風 2 (Videos)

風が15.8ノットを超え、メインをシングル、ダブルと立て続けにリーフした。(古い25年物の伸びきったセイルの時は後4~5ノットは待てたが新しいセイルは実にパワーがある。)



まだまだ夏のような週末だが、後何週間続くだろうか。



タック後。風11~12ノットの海域に入ったが、リーフはそのまま。シートを殆どセンターに引いてバランスを取り、ハンズ・フリー(手放し)で走る。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)

2011年9月20日火曜日

9月17日土曜日の風 (Videos)

風の気配を見て2:10PM出航。マリーナを出ると殆ど無風で波もないが、約0.4マイル北から先は西から2フィートの波が立っている。吹いているのは間違いない。



↑ 海域に到達。7~8ノット、対地艇速3.9~4.1ノット。



↑ 風は10~11、12~13と見る見るビルドアップして行く。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ブローシュア(14頁版)

2011年9月19日月曜日

ランプのチムニー交換

壊れたガラスのチムニーの代替品を探した。結局見つかったのはこれ。

ベース径が2インチ、トップ径1+3/8インチ(箱には1インチの表示あり)。高さ5.5インチ。

そこまでは [以前のチムニー] と同じ。

実は大きく膨らんだ部分(バルジと呼ぶ)の径だけ約1インチ足りない。以前のものはバルジ部分の径がラージ・サイズで大型だったが、今回の品はスタンダード・サイズという訳だ。ラージ・バルジの品が無かったのは残念。

しかし、寸法で一番大切なのはベース径。それがピッタリ合っていれば下からのドラフトで灯りが風前のともしびのようにチラチラしたり、吹き消されたりすることはない。

それにこのギンボルのランプのチムニーはベース部分がバルジの下で一端グイッとくびれており、そのくびれの部分に外側からネジを締めこんで当て、チムニーが落下しないようになっている特製品。この形のものはなかなか見つからない。

と言う訳で今回はバルジ・サイズ以外は全て寸法の合っているこの品で済ますことにした。

とは言え、バルジが小さい分だけガラスが火に近くなっているので点火時はこれまで以上に火の大きさ(芯の高さ)に注意する必要がある。まだ点火テストはしていない。点けた時にまた報告したい。





(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカの各種マーチャンダイズ

2011年9月18日日曜日

もう1艇のダルシ二ア

ダルシ二アと言えば [PSC製412番艇] が良く知られているが、これはパシフィック・ノースウエスト、ワシントン州にある同名のフリッカ。

航海灯がバウ(ステム上部)両脇に装着されたタイプのようなので1983年中期以前のPSC製と思われる。



スターン・プルピット・レイルは全体が2段式で1985~6年以降のPSC製と同じだがメイン・シート用のトラヴェラーの位置が上のレイルではない、バックステイがスプリット・ステイである等、1983年末位を境にする前期と後期のフリッカのちょうど中間にあるような複雑なコンビネーションである。

ポートライトのサイズも通常一等後部のものが前二つに比べて大きいのだが、この艇では三つとも小さいサイズに揃えている。

当初PSCからデッキとハルだけを購入し、その後何年かかけて必要な品物を順次購入しつつ内装、外装、リギングなどを仕上げて行った、所謂オーナー・コンプリーション・ボート(キット・ボート)だったのではないだろうか。

今でもオリジナル(初代)オーナーである確率は大きくないが、大切に乗られているようだ。

(写真はPSC製434艇中、番数不明の Dulcinea です。)
フリッカのリグ

2011年9月17日土曜日

ボルティモアのフリッカ 目撃

フロリダ半島南部を横断するICW(イントラ・コースタル・ウォーターウェイ)の [オキチョビ湖] を機帆走中のボルティモアのフリッカ、 [レン]

撮影日は8月16日。













撮影したのは今年春から8月末にかけ、パワーボートのクルーザーでフロリダ西海岸 [パルメットー] からボルティモアまで往復クルーズしたカップル。 ⇒ カップルのクルーズ・ログは [こちら]

ちなみにこのカップルの今回の往復距離は3472マイル、艇のタンクは580ガロン、燃やした燃料の軽油はその6倍強の計3604ガロン。1GM10のフリッカは1ガロン(約4リットル)で15~20マイルは走れる。ガロン15マイルとしても同距離を232ガロンで機走できる計算。上の写真、サイド・デッキに軽油用の黄色補助タンクが見えるが、レンのエンジンは2005年に新品換装した1GM10だ。

この写真から1ヶ月も経っているのでレンも既にテキサス州コーパス・クリスティーに到着したことだろう。

(写真は Ryan Marine の1974年製フリッカ、Wren です。)
フリッカの歴史

2011年9月16日金曜日

9月10日土曜日の風 2 (Videos)

メインをダブル・リーフして快適な帆走。



しばらくしてタック。南に向かう。



タック後風が12~13ノットに落ちたのでシングル・リーフに戻す。この後再度15+ノットとなったがそのまま。9月中旬になりやっと夏のようになったせいか、出航しているセイルボートの数は多い。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー・フリッカ・グループ

2011年9月15日木曜日

トゥーカン 係留

オーカズ島 [ロザリオ・マリーナ] でのサンセット。



















セイリング自体もさることながら、訪れた場所での係留やアンカリングも楽しい。地元の人の行く店での食事や、このような自然を目にしたり肌に感じたりするのもボートでのクルージングの大きな楽しみの一つだ。

(写真はPSC製434艇中340番 Toucan です。)
[ジェイスンのブログ]

2011年9月14日水曜日

ウィンドチャイム 係留

Sマリーナに係留中のウィンドチャイム。フリッカのラインが良く分かる。

光の関係か、色はセリーズ系統の赤に見える。








スキッパーもクルーもアウトフィットは上下揃ってこの色。







肉眼で見ると本当はこの色に近いのかも知れない。









クラブのバージーまで描き込まれたトランサム。バージーのストライプは艇のテーマ色と同色のようだ。



プロペラは日本のフリッカには珍しい2枚羽根。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、1984~1988年頃造船の Wind Chime です。)
⇒ 本日の写真の借用先: taku056さんのブログ

2011年9月13日火曜日

ウィンドチャイム セイリング

相模湾を快走中のフリッカ、ウィンドチャイム。

船体(ハル+船底)、オーナーのアウトフィット、そして...








セイル・マークも全てカラー・コーディネイト。








アメリカではトランサムだけを赤く塗っている艇も見かけるが、この色の船体は2マイル位離れていてもとにかく目につく。



潮流の有無は分からないが、対水艇速5.4~5.7ノットは出ていそうな走り。

僚艇と並走中。

手前、ウィンドチャイムのブームとメイン・シート。





良く見るとシートも同色。徹底している。尚、フリッカではブーム・エンド型シーティングの場合、このようにシートが殆ど水平になる。ブームヴァングは必須だ。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、1984~1988年頃造船の Wind Chime です。)
⇒ 本日の写真の借用先: taku056さんのブログ

2011年9月12日月曜日

9月10日土曜日の風 (Videos)

前回の給油から7ヶ月経ち、船内機の12ガロン燃料タンクが半分空っぽになったので軽油6ガロンを補給。その後キャビン内でのんびり横になってマリーナで風待ち。西風の気配が見えた2:30PM過ぎに出航。



セイルを揚げると14~15ノットの北西風。早速メインをシングル・リーフ。



うねりゼロ、風による波2フィート。地上は真夏のように暑い日だったが海上は涼しく過ごしやすい。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
USヤフー・フリッカ・グループ

2011年9月11日日曜日

ミシガンのフリッカ その後

8月末~9月初めまでシリーズで取り上げたミシガンのフリッカ。

2009年頃カリフォルニアの新オーナーの手に渡り、今はロサンジェルス南部の港街ウィルミントンに係留されている。




フォア・デッキのスタンションには補助タンク。

それにしても1年中マリーナ係留で紫外線に曝され続けているせいか、メンテの追いついていない所が多い。




上の写真左下隅、コックピット・コーミングの上に見えるキャム・クリートは [シート・トゥー・ティラー] システム用に装着したそうだ。

室内はまだ小奇麗。

Vバース手前下にはポータ・ポティ。この艇はやはり個室ヘッドのないオープン・レイアウト型だった。












実はこの艇のオーナーは以前にも別のフリッカのオリジナル・オーナーだった。しかし今回も旅行の多い仕事の都合であまり乗る機会がなく、また手放すそうで今売りに出ている。

(写真はいずれもPSC製434艇中328番、1986年製、名前の無いフリッカです。)
フリッカ・ホームページにある同艇の紹介

2011年9月10日土曜日

霧のサンフランシスコ

揚錨して帰途に着く。夏のサンフランシスコ湾は殆ど毎日午前中このような霧に包まれる。

ベイ・ブリッジ・イースタン・スパン下を通過、サウス・ベイに入った。








右舷前方に見えるのはベイ・ブリッジ・ウエスタン・スパンとサンフランシスコ・ダウンタウン。






霧は通常11時過ぎには消える。











今年の夏は涼しく、夏らしくない日がずっと続いたが、朝霧が出る間はまだシーズンが終わったとは言えない。(朝霧のない時の様子は [こちら] を参照。)

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2011年9月9日金曜日

ハプニング

この日、夕暮れ時、パラフィン・オイル・ランプの芯を出して火をつけ、ガラス(チムニーと呼ぶ)を被せて20~30秒後、パリン!という軽い音と共にガラスが割れ、1/3位が下に落ちた。

灯っていた火はガラスが割れた時の瞬時のドラフト(空気の流れ)で吹き消された。

割れた原因は急激に加熱されたガラスの内面と外面の温度差による膨張の差にあると思われる。





昔々、厚いガラスのコップに熱湯を注ぐと割れることがあったが、それと同じだ。しかし、このチムニーのガラスは薄く、熱の変化には強いはず。それでも割れたのは、恐らく点火前に芯を出しすぎたからだ。

通常、点火の際は芯が少し頭をのぞかせる位(約2~2.5mm)にしておき、点火してチムニーを被せ、1分程時間が経ってから、必要に応じて芯を長くし(約5mm)明るさを増す。今回は最初から以前の燃え痕が残っている芯の先端部(5mm+)を全部出した状態で点火してしまった。

チムニー上部に黒くなっている部分があるがそれはチムニーを被せる際に付いたもの。芯2mmほどで点火していれば、このようなススは付かない。

***

ネットで探すと同型のガラス・チムニーが25~30ドル。ランプ全体を新品に換えると約250ドル。このランプ、初代オーナーの話しでは27年前、南カリフォルニアでは有名な中古海事用品店で購入したものだそうだ。見ての通りもう磨いても完全にはきれいにはならない代物だが、既に50年の歴史を刻んでいるのかも知れない。

今週末、チムニーのベース径や高さを再度測定してチムニーだけ注文の予定。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)

2011年9月8日木曜日

チェイン+ブライドルでの錨泊テスト

さてセレニティーのプライマリーのアンカー・ロード(rode)はチェイン45フィート、ライン170フィート、計215フィートだが、今回はチェインだけのアンカリング。

錨泊は通常スコープ(水深対ロードの長さ)が1:7、少なくとも1:5はなくてはならない。水深15フィートの場所なので、チェイン45フィート(その中5フィートは海上)では、ランチ・フックではあるまいし、1:3以下という推奨できないスコープとなる。

しかし、今回はクリッパー・コウヴというSF湾ではどんな気象海象でもこれ以上の場所は望めない静かで安全な泊地であること、万が一走錨したとしても回りの海底が風下U字型に高さ約6~8フィート、傾斜45度前後の海中崖で囲まれている場所でありどちらに走っても再度のバイトは確実であること、ボトム(海底)もアンカーも以前テスト済みの場所であること、以上からショック・アブゾーバーのブライドルを付ければ大丈夫という確信があった。

両舷から出したブライドル。

写真上部、チェインとライン(ロープ)の接合部が見える。




ライン端のシンブル(輪状保護金具)が大きいため、チェイン・ストッパーの中を通らない。このためチェイン部分だけのアンカリングにした次第。無論一度シンブルに付けたアンカー・シャックルのネジ棒を外してチェインをラインから外し、ラインをチェイン・ストッパーの上か横に配置して再びチェインとラインを繋げば、ラインも使えないことはないが、今回は敢てそれをしなかった。(チェイン・ストッパー装着前のアンカリングの様子は [こちら、一番下の写真参照] 。)

ブライドルがアンカーからの全荷重を受け継いでいる。









海上のチェインは真っ直ぐぶら下がっているだけ。アンカーからのロード(load=荷重)はゼロなので例えば手で軽く横に振ることができる。艇は風や波に因って左右にスターンを振って方向を変える。

これはスターンが右に振れ、バウが左を向き、荷重は殆ど左舷側のブライドル・ラインにかかっている状態。




夜12時以降は風も止み静かになったが、それまでは周期的に15+ノットの突風も吹いていた。しかし艇はブライドルでショックを吸収、左右に振れるだけで当初のアンカリング位置から少しも揺るがず。5分、15分、30分、1時間と、位置とセットアップを確認し、無事を確認してその後は夕食、歓談、就寝。朝までぐっすりと休むことができた。(それにしてもバブル・アンカーの食い込み、効きはいつでも抜群だ。)

一等上の写真では見づらいかも知れないチェインとラインの接合部分。








尚、揚錨時はチェイン・ストッパーの手前でチェインを引くと苦労する。バウ・ローラーとチェイン・ストッパーの間でチェインに手をかけて引っ張ると楽。

チェイン・ストッパーでチェインをストップさせると途中で手を離すこともできるので年寄りには向いているかも知れないが、若い人には無用。ウィンドラスやクリートなどデッキ上のハードウェアを守る役割も果たすというが、その役は揚錨時はいざ知らず、係留時にはブライドルやオンデッキ・スナッバーが果たしてくれる。

***

さてセレニティーでは(まだ小生本人は若いつもり)、使い勝手上、しばらくストッパーを外して以前のようにチェイン+ラインのロードを使い続けるか、新しいチェインを約220フィート購入して、全チェインのロードにするか、道は二つにひとつ。揚錨時チェインをストップして洗浄することを考えると長いチェインだけにしたいところ。しかし、予算のこともあり、暫く考えることにする。

尚、洗浄装置 ([Ref: 1], [Ref: 2] ) は機能的には問題なし。使い勝手の点から改善点ふたつ。(1)ホース各端の接合部が緩まないようにホースを上からクランプで締める。(2)ポンプのオン・オフをシガレット・ライター口に差し込む・抜くではなく、差し込んだままオン・オフできるように回路にスイッチを付けようと思う。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページで今売りに出されているフリッカ一覧