エンジン・ルームも至ってクリーン。
1983年製なのでエンジンは1GM (ファクトリーでの1GM10搭載は1985年以降)。
通常 [左舷側の壁に在る] 燃料フィルター(燃料中の水セパレーター)と外付け燃料ポンプが見えない。
エンジン・ルーム両側にあるマリン合板の壁も見えない。キャメラ位置をもっと低くすれば見えるはず。
しかしシリンダーヘッド左舷側にあるインジェクター・トップの燃料リターン・ラインは通常の左舷側の壁の孔ではなく、フォアに向かって走っている。この艇の燃料タンクはどこにあるのだろう。
画面下の排気・排水管。ミキシング・エルボーとウォーター・マフラーの間に仕込まれた黒い物体。
これは [チェック・バルブ] と呼ばれるもので、水の逆流を防ぐもの。このためウォーター・マフラーはもっとスターン方向に押しやられている。
しかし、そもそもウォーター・マフラーにはチェック・バルブの機能も備わっている。にも拘わらずわざわざこれを付けたという事は、この艇では逆流の苦い経験があるのか。一昨日、この艇のトランサムにあるスルーハルを見たが、ことごとくコックでシャット・オフできるようになっている。神経質とまで言える程スターンからの波で水が各ホース内を逆流してくることを心配しているようだ。
キャメラを少し引いたので開口部の周りを走っているガターも見える。
旧型モールドではハッチ・カバーだけではなく、ハッチ開口部やガターを含むベース部分全体も [外せる構造] になっている。ハッチ・カバーや開口部はそのベース部分に作り込んであるのでその分開口部が狭い。 [新型] では言わば旧型のベース部分全体がハッチ・カバーになっており、開口部のエッジが旧型のガターの外周あたりに存る。このため開口部は旧型に比べ片側だけでも2.5インチ(約6.4cm)以上広い。
上3枚の旧型写真でエンジン・ルームの合板の壁が見えないのもこのためではないだろうか。
エンジン・ダッシボードの枠とドアはうまく自作してある。ドアを閉めてもキーはガラスに当たらない。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不明、1983年製のフリッカです。)
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