実はフリッカは20フィートのクルージング艇としてはコックピットが大きい。大き過ぎると言う人もいる。デイ・セイラー並みだ。
実際36~37フィートの外洋クルージング艇でもコックピット・ソール(床)がこのエンジン・ハッチ部分の大きさ位しかないデザインが多い。追い波を被った場合など、コックピットに入る水量を最小限にとどめるためだ。
コックピット後部に密閉式ラザレットを作れば被水対策にもなり収納スペースも増える。一考に値するが、後部ではなく [前部(ブリッジ・デッキ)] に作った艇もある。
右舷側シート・ロッカー内部を見てみよう。
ラザレットがコックピット後部にあると手動ビルジ・ポンプはこの様にフォアへ移動せざるを得ない。
それを受けるためバッテリーは横並びではなく見ての通りT字型配置となった。(昨日1枚目の写真で見たように通常右舷側にあるエンジン・コントロールが左舷側にあるのもこのため。)
スターンの [スルーハル] はやはりインボード側がエンジン・イグゾースト、アウトボード側がホールディング・タンク兼ビルジ用。
真ん中の小径のものの用途はまだ分からない。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不明、1983年製のフリッカです。)
⇒ フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)