2011年3月27日日曜日

リトラクタブル(格納式)バウスプリット

カリフォルニア州 [サンタ・バーバラ] のフリッカ 『シャンティー』 。

シャンティーのバウスプリットは恐らくフリッカの中でこの1艇だけではないかと思われる格納式。格納式にしたのはマリーナのスリップ(係留ドック)の長さに収まるようにする為だったそうだ。

バウスプリットを格納するとSS製プルピット・レイル込みで約4フィート短くなる。全艇長(バウスプリットや外付けラダーを含む)24フィートのフリッカが20フィートのスリップに入れる計算。言うまでも無く係留費が安くなる。















バウスプリット先端のクランズ・アイアンに装着のヘッド・ステイ、ボブステイ、ウィスカー・ステイ2本、計4本のステイを外して垂直に立てる。ブルース・アンカーはプラットフォームに装着したまま。

ファーリング・ジブ装備のヘッドステイはクランズ・アイアンから外した後、そのままデッキに装着したアイに仮マウントするようになっているようだ。















ステム上部、航海灯の上にはクランズ・アイアンから外したボブステイ(バウスプリットを下から引っ張るステイ)を仮留めできるアイが装着されている。バウスプリットは展開時ドック上に来るので艤装作業は楽にできるはず。

両舷のウィスカー・ステイはそれぞれSSプルピット・レイルに付いている下段ライフライン用のアイに仮留め (この艇は下段ライフラインを装着していないので好都合)。

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デッキには分厚いSS製ブラケットが付けられ、バウスプリットの根元にはそれに折り畳み式にカプリングするSSイナー・ブラケットを装着。バウスプリットが定位置に収まると、横からロッドを入れ、ちょうどマストのフットをタバーナクルに固定するようにロッドをネジ止めする。

ブラケットの形はコックピットのないフリッカのアンカー [バウ・ローラー] (写真3枚目)に似ているが無論別物。

シャンティーはこの他にも実にユニークな特徴のある艇で、これからも追々取り上げたい。





シャンティー(Shanti)は Santhi、Shanthi とも書くようで、周知のようにサンスクリットの शान्ति、śāntiḥ が語源。平和、平穏、静穏、安心、落ち着きの意味。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不明、1980~83年頃製 Shanti です。)
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