2011年3月2日水曜日

配管: ホールディング・タンクのヴェント(通気)ライン

この1枚目の写真は [先日] も見た。

STB側コックピット・コーミング横に装着されたヴェント2個。

本日はフォア(画面左)のヴェントが主題。



コーミングの内側を個室ヘッド(トイレ)から覘いたところ。

一番手前がホールディング・タンク用のヴェント・ライン。











手前のウェット・ロッカーと奥のコックピット・ロッカーの間を仕切るバルクヘッドの上を這って、下のホールディング・タンク方向へ延びる。












ホールディング・タンクにヴェント・ラインが付いているのは他でもない、タンク中にメタン・ガス(都市ガスの主成分)が溜まるのを防ぐためだ。メタンが溜まると爆発の危険性がある。メタンはエアー中の濃度5~15%の時に燃えるガスなのでタンク内エアーのメタン濃度は5%以下に抑える必要がある。このヴェント・ラインはメタンを逃がすために無くてはならない大切な気道という訳だ。

尚、アメリカでは1972年以来、湾内・湖内・河川内の全域に加え、外洋に面した海岸から3マイル以内でも汚物投棄は厳禁。



従って大小あらゆる船艇は必ずマリーン・ヘッドを備え、汚水浄化機能不備の通常型マリーン・ヘッドの場合、排泄物はすべてホールディング・タンクに溜め、マリーナや港湾のパンプアウト施設(どこでも使用無料)でタンクを空にしている。

日本沿岸でも心ある人はヘッドから海中への投棄はしないだろう。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー・フリッカ・グループ