昨日見たウェット・ロッカー下部のハルに造り込まれている汚水ホールディング・タンクを、パンプアウト・ステイションのヴァキュームで空っぽにする時のライン。
エンジン・ルーム・ヴェント(通気)ライン説明時に使った写真も含めて、汚水の通り道を順に追ってみる。
先ずタンクからエンジン・ルームに出て来る。
(中央、コックピットからの排水ホースの陰にある、横に延びている黒い太いホース。)
そのままエンジン・ルーム側壁下部をスターン方向へ走る。
左上2本のエンジン・ルーム・ヴェント・ラインの少し先で壁を抜け、コックピット・ロッカーに入る。
(平行してもっと先まで延びている蛇腹風ホースはビルジ排水用。)
コックピット・ロッカーには一番低い場所から入り、ハルを這うように上る。
バッテリー横で T 字コネクターを経て白いホースとなり、ハルの形に沿って上へ延びる。
(T 字コネクターで分岐したラインについては明日。)
ハルに沿って上ったホースはコックピット・コーミング天辺の開口部に装着されたデッキ・フィティングに接続されている。
デッキ・フィティング外観。
蓋を廻して外し、開口部にバンプアウト・ステイションのヴァキューム・ホースを嵌め込み、タンクを空にする。空になった後もヴァキュームを外さず、しばらく水道からの水やバケツに取っておいた清水をヘッド(トイレ)からタンクへ送り続け、タンク内をきれいに洗浄。
フリッカのホールディング・タンクの容量は約9ガロン(35ℓ)。セレニティーではいつも殆どマリーナの陸上施設で用を足しているので、艇のヘッドを使うことはめったにない。使ったら一両日中にパンプアウトするようにしている。パンプアウトは過去5シーズンで2回のみ。
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ちなみに例えばロサンジェルス沖約21マイルにあるサンタ・カタリナ島の係留施設では、到着時、水を青く染めるタブレットを渡され、ヘッドの中に入れたことを係官が確認する。これで係留中にヘッドからの汚水を出す艇は一目瞭然となる。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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