フロリダ州 [セイント・ピータースバーグ] のフリッカ 『トンデレイヨ』 。数年前に初代オーナーから現2代目、フレッドの手に渡った。
フレッドは購入早々ラダーをハルに装着するためのブロンズ製金具ピントルが傷んでいたので3本共新たに鋳造してもらって交換。この2月にはバウスプリットとプラットフォームも新作を発注、先日完成した。
バウスプリットも両側のプラットフォームも全部ティーク。バウスプリットが8ポンド(3.63kg)、プラットフォームが各4.5ポンド(2kg)、全部合わせて17ポンド(7.6kg)。
尚、ファクトリー製はダグラス・ファーのバウスプリットが5ポンド(2.3kg)、ティーク製プラットフォームは各4.5ポンド(2kg)、合計14ポンド(6.3kg)。
ファクトリー製バウスプリットは3層のラミネートになっているが、この新作は3層は3層でも真ん中の2層目は1層目や3層目と目の向きを直角にして張り合わせているのが特徴。このため2層目は木を3本合わせて作る必要があったようだ。接着にはすべてエポキシを使用。
プラットフォームはどちらも1枚板。ファクトリー製では前方のオープンニングはほぼ長方形だが、この作では角にストレスが懸かるのを避けるためもっと丸くしてある。
尚、バウスプリットをデッキに装着する3本のロッド(ロッド両端はネジ切りしてある)用の孔の直径は3/8"(9.525mm)。プラットフォームを両側からバウスプリットに取り付けているロッドの径も同じ。
新作への換装のきっかけは3層のファクトリー製バウスプリットに剥離が見られたからだが、外した時の点検では腐食は皆無だったという。しかしダグラス・ファー製バウスプリットが腐食したという話は良く耳にする。ティーク製バウスプリットにして安心だろう。
プラットフォームまで同時に作り直したことにオーナーの思い入れが感じられるが、実はSS製プルピット・レイルも新品を発注済みで現在それが届くのを待っているところという。まとめて装着できる日が待ち遠しいことだろう。
(写真はいずれもPSC製434艇中217番、1982年製 Tondelayo です。)
⇒ リーフレットや雑誌広告に使われた 嵐の中の同艇のエピソード 。
⇒ 和訳は 日本のヤフー・フリッカ・グループ のブリーフケースを参照。(註: 同艇のハル番号は20番ではなく217番が正しい。)