2011年3月16日水曜日

帆走中リグのダイナミズム

MdRのフリッカ、ノウマッド。ポートタックで帆走中。

ヘッドステイとジブのラフ。

風15~18ノット。








ヘッドステイがセイルからの荷重でしなって(落ち込んで)いるのが見えるだろうか。これでもバックステイ(ノウマッドはオフ・センターの1本式)のターンバックルを4回転余計に締め込んだ後。バックステイを締め込む前のヘッドステイはもっと落ち込んでいたという。

ノウマッドにはハルヤード用ウィンチがなく、これ以上ラフのサッグ(落ち込み)をなくすのは無理のようだ。

マストのSTB側へのしなり。

セイルからの荷重でスプレッダーから上の部分がSTB側にしなっている様子。



ウェザー(風上)のシュラウドのターンバックルを締めこむ前はこの2倍くらいしなっていたとの事。

マストのキャンバー(スターン方向へのしなり)。

バックステイを締め込んだ結果のしなり。




セイルはややフラットになる。伸びきった古いセイルなのでビームリーチ~上りではこのトリムが特に有効。

追い風で走るラニングの場合は逆にセイルの膨らみを少しでも大きくするためにバックステイを緩める。

***

ちなみにセレニティーでは上り下りでバックステイのテンションをアジャストすることはしないが、やはり [スターン方向にしなっている] 。6年前の購入時にアンステップ、横にして無荷重で観察した時も同様にカーブしていた。長年(22年+)の締め込みでその形が定着してしまったようだ。

(写真はいずれもPSC製434艇中054番 Nomad です。)
フリッカのリグ