セレニティーのセイル・カバーは恐らく初代オーナーの時代から30年近くも使っている代物だ。あちこちガタが来ている。4年前は [縫製部] や [ボタン取り付け] の補修、その1年半後には [ヘッド部の皮の縁取り] を付け直した。しかしここ1~2年さらに元々の白い縫糸の劣化でカバー装着の際生地を引っ張ると糸が切れ、縫い目が解れることがまたまた多くなった。
今年の冬のプロジェクトとして再度補修を行うことにしていたが、ついつい殆ど無風の日でもドリフターでの帆走を続け、メンテを疎かにしている。それではいけない。新しい帆走シーズンが始まる前にやっておくべきことはやっておかねばならない。
という訳で1月3日土曜日、ベター・ハーフは艇に運んだミシンで作業を開始。
(↑ 先ずはセイル・カバーの前に筆者が誤って一部破いてしまっていたティラー・カバーを補修。糸はティラー・カバーを縫製した時に購入したポリエステルの青糸の残りを持ち込んだ。)
こちらはジブ・カバー。
縫製が弱くなっているところは元々の白い糸が残っている箇所も構わずその上から縫い込んだ。
クロースアップ。
青糸で縫い線をダブル・アップ、トリプル・アップして縫っている。(*)
この日補修したのは主にジブ・カバーのフォアの部分。
右舷側。
白い糸が途切れている部分は全て青糸で縫い込んである。
右舷側下部。
左舷側。
この日は青糸を使い切ってしまったのでまだジブ・カバー全体の作業は終わっていない。糸が届いたらカバーを前後に走る背縫いの部分の補強と下腹の部分の補修作業を行った後メインスル・カバーに移る。
* 註: 手元にあった青糸は白糸より細い(青糸は [V-69] 番、白糸は恐らく一段太い [V-92] 番ではないかと思う)。セイル・メーカーなどの使う工業用ミシンは別だが [家庭用ミシンで縫える] のはV-69 までとの事なのでV-69 を購入して使っていた。
今回注文して待っている糸はやはりV-69 だが、青白各一巻(各4オンス、1400ヤード)。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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