パシフィック・シークラフト(PSC)のフリッカ・ブローシュア3種類の中、最初のもの。フロリダのディーラーに保存されていた。
まだフリッカの実物写真がなかったため、ビンガム提供のこの画像を使用した。PSCフリッカ1号艇(正確にはPSC製モールドによるPSCフリッカ1号艇)は1978年4月にニューポート・ビーチで [進水、初帆走] を行った。
このブローシュアの作成時期は1号艇の進水に先立つ1977年と思われる。表紙に新型のモデルA(A型)発表とあり、ギャーフ(ガーフ)リグがフィーチャーされている。
1977~78年当初はマルコーニ・リグだけで、その少し後、モデルAとしてギャーフ・リグを追加したのであれば、1980年前後作成のブローシュアと考えられなくもないが、モデルA = フリッカで、1977年印刷のものと考えた方が自然ではないだろうか。
見開きの左上にもギャーフ・リグ。しかし、中央にはマルコーニ・リグの大きな絵。
別ページのテキストにはモダンなスタンダード・リグのマルコーニ、トラディショナルなギャーフ(ガーフ)、どちらか選択できるとある。
サンタ・アナに30,000平方フィート(約28アール)の工場兼オフィスを開いて間もなく印刷されたものだろう。
(このフリッカ最初のブローシュア全体は [ヤフー・フリッカ・グループ] のブリーフケースに収録する。興味のある人はそちらで。)
これは1981年に生産が開始されたオライオン27のブローシュアに掲載された、当時のPSC製全艇のラインナップ。(絵はクリックして拡大。)
上からパシフィック・シーククラフト25・マークII、マリア・マークII、フリッカ、オライオン27 のプロファイル。
尚、PSCは1975年自宅ガレージで開業。その後小さな場所に移り、そこがすぐ手狭になったので本格的なサンタ・アナの工場に引っ越した。12~13年後(1990年代初頭)にフラートンにさらに大きな工場を作って移動し、同所で2007年まで営業。しかし同年、経営が行き詰まり、破産手続きを経て、東海岸ノース・カロライナ州に移動、現在に至っている。(フリッカ最後の艇は1998年製、またデイナは2007年以降シアトルのシークラフト・ヨットが生産を引き継いでいる。)
(絵上3枚はいずれも1977年頃のPSCフリッカ・ブローシュア、下1枚は1980年代初頭のオライオンのリーフレット裏面から。)
⇒ フリッカ・ホームページ