2010年3月7日日曜日

アメリカン・パイのエンジン

アメリカン・パイは1979年製だから、ファクトリー装着のエンジンは [ヤンマーYS8] だったにちがいない。

しかし、換装後のエンジンは同じヤンマーの1GM10ではなく、この赤いエンジン。

赤いから一見してクボタをベースにしたベータ・マリーンの [Beta 10] (2気筒10馬力)かと思ったがそうではない。



正体はウェスタービークの [12C Two] (2気筒12馬力)だ。

フリッカの単気筒ヤンマーを2気筒エンジンに換装するためのディーゼル・エンジンにはこの他、ベータ・マリーンと同じくクボタをベースにしたナンニの [N2.10] がある。

この艇ではエンジン底部のオイル・パンをフィットさせるために、エンジン・パンをカット・アウトしている。1983年後期~1984年以降のフリッカではエンジン・パンが [新デザイン] になっているが、それでもまだカット・アウトが必要かは測定しないと分からない。

いずれにしろ、エンジン換装には3D(縦・横・高さ)の寸法はもちろん、フレキシブル・マウント(足)の位置、シャフト・アラインメントの問題、排気・排水システムの位置など、精査・検討すべき事項が多く、プロのインプットが必要だろうが、プロがそれらをどのように解決していくのか、直接見て勉強したいものだ。

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尚、アメリカン・パイのインテリアはヘッドがVバースにあるオープン・レイアウト型。

1978年~80年代初頭の艇によく見られるレイアウトだ。








手摺りとしてのポスト(柱)もないタイプで、20フィート艇とは思えない広さの室内がいっそう広く感じられる。

珍しい反射鏡付きの灯油ランプ。ネット検索しても出てこなかった。

スイッチ・パネルに並んで付けたボックスは後付け。


(写真はいずれもPSC製434艇中 066番、 1979年製の American Pie です。)
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