このフリッカは [オーシャン・ジプシー] 。オーナー・コンプリーション・ボートだ。
この艇のポート(窓)は後ろの大きいものだけが開閉式。
大きいポートが殊更突き出て見えるのはなぜだろう。前二つのポートが締め切り式でフラットだからそう見えるだけだろうか。また、なぜか大きいポートのベース周りだけブロンズの緑青がないので、その分余計にポートが誇張されて見えるのだろうか。
周知のように、船外機仕様としてオーダーされた初期艇にはキールにプロペラ用アパチャー(切り込み)がない。
船外機と言えば、機走・機帆走時、波で艇が大きくピッチングする(前後に揺れる)場合、このようなロング・シャフトでもプロペラが海上に出て空転する場合が無きにしも非ずと言う。
しかし、船内機、船外機はそれぞれ初期価格、燃費、安全性、操舵性、メンテのしやすさ、艇のトリム(バランス)などの点で長所短所あり、一概にどちらが良いとは言えない。自分に合ったものを選べば良い。USフリッカ・グループへの書き込みでもオーナーの好みは二分している。というよりそれぞれ自分の持っている艇のものが気に入っている様子。
個室ヘッド型か、オープン・レイアウト型か、などど同様、慣れればどちらでも良いことのようだ。どのフリッカでもメンテの良さがキーになる。
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後記: 奇しくもこの2日後、米時間3月18日にオーシャン・ジプシーの現オーナーからUSヤフー・グループに投稿があった。バウ・プルピット、スターン・プルピット、ダブル・ライフラインのスタンションを取り付けたいと調査し、PSCにこれらのパーツを供給していた [部品メーカーを突き止めた] という。
メーカー: Railmakers, Inc. Costa Mesa, CA.
(担当:Dave Hawley 電話:949-642-6506)
バウ・プルピット = $500、
スターン・プルピット = $600、
スタンション = 一本 $50
(高さ24インチ、ダブル・ライフライン仕様、デッキ・ロール設定アングル5度)
以上、PSCのオリジナル・スペックどおりの製品。同社にはまだ製作のための治具もそのまま残っているという。(尚、価格は1年前のもので、それぞれ単発オーダー価格。梱包費・送料別。)
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(写真はPSC製434艇中136番目 Ocean Gypsy です。)
⇒フリッカ・ホームページのデータベースにある同艇の紹介