これは一昨日の自作フリッカ 『フリッカ』。
キャビントップと側壁のエッジにぐるりとティークのトリミングが付けてある。ナイス・タッチ。
今日はキャビン内を覗いてみよう。
PSC製フリッカとちがい、マストがキャビントップを通ってそのままキールにステップされている。
キャビントップのキャンバー(円弧)の度合いも後のPSC製よりきつく、図面発表当時のデザインを反映している。キャビン前面にもポートライトが付けてあるのは前方の様子を見るというより、マストでキャビン内が窮屈に見えないように灯り取りの目的の方が大きいのかも知れない。ヘッドがVバースにあるオープン・レイアウト型キャビンにしてあるのもスペース感を確保するためだろう。
マストがキールにステップされているから、マストの通っている部分のアーチがPSC製ほど頑丈に補強されてはいない。
それでもフレーム一本、プラス各舷2本づつのニー(knee)でサポートされている。上の2枚目の写真で分かるように、ニーの下には当然ながら両舷ともバルクヘッドが当てられサイドデッキを支えている。
左舷ギャリーのコックピット側はアイスボックス。クォーターバースがない。当時の他の自作艇の例から言って、右舷にもないだろう。
草創期のフリッカでは両舷ともコックピット・シートの下がロッカー(ラザレット)になっており、コックピットからアクセスできる収納スペースとして使われているのが一般的。
それにしても木工の得意な人なら、フリッカのデッキ、ハウス、キャビンなど、一度は取り組んでみたいプロジェクトではないだろうか。
(写真はいずれも1973年製の自作フリッカ Flicka です。)
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