アメリカのマリーナや公園で良く見かけるローンチング・ランプ。トレイラーに載せて引っ張って来た艇を、バックで海や湖にトレイラーごと入れて、艇を浮かす。浮いた艇をさらに沖方向(通常このようにそれ専用のドックがある)に移動させ係留し、空になったトレイラーを駐車場へ引き上げる。
これはカリフォルニアとネヴァダにまたがる大きな湖レイク・タホにあるランプ。
長期間にわたる大掛かりなメンテ・改修を済ませた新オーナーが2006年初夏、初めて艇を浮かせたところ。
昔、日本の漁港は揚場以外大した岸壁はなく、周りがずっとこういうランプになっているところが多かった。(今でも小さい漁港はそうだと思う。)船艇は満潮時に上げ下げする。干満の差の大きい港や広い後背地に恵まれない所では坂がこの写真よりも急なところが多い。
幼少時、地元の漁港に大きな鯨がランプに引き揚げられ、その山のような鯨に登った大人5、6人が、二人挽きの大型鋸などを使って皮とブラバー(脂肪層)を切り剥がし、手際よく解体していく様子を見に行ったことがある。あの鯨は長さだけでもこのフリッカの4倍以上はあったと思う。
(写真はPSC製434艇中、294番目 Sally Ann です。)
⇒フリッカ・ホームページの記事 "Launching a Flicka"
(註)この記事ではトレイラーをトラックのヒッチからはずし、トラックとトレイラーに付けたトウ・ストラップを使ってできるだけトレイラーを深い所まで移動させるテクニックが書かれている。トレイラーが深い所にあれば、艇のローンチ、回収も楽だ。