ICW は [Intracoastal Waterway] の略。 レンはICWを通り、チェサピーク湾からテキサスまで3,900マイルを機帆走した。
河川、湖沼にはこのような泊地が方々にある。
運河にかかる橋。船舶航行時には左手にあるアームで引っ張り上げ、左岸に立ててしまう。
これは二分割して両側に立てる典型的なドロー・ブリッジ。
(隅田川の [勝鬨橋] 参照。)
前方に見える橋は橋桁が大型船舶航行にも支障の無い高さ。
レンはギャーフ・リグ・カッターでクラブ(ブーム)付きイナー・ジブ、メインのフットをブームに固定するライン・レイシング、キャビン・トップのマッシュルーム型ヴェント、シュラウドに渡した [ビレイング・ピン] 用ブリッジなど、艤装も味わい深い。
ICWは場所によっては大型船も通る。この写真は喫水の浅い貨物用バージ(台船)を押しながら行き交う2杯のタグボート。
レンはウェイク(曳き波)を避けるためタグの真後ろを機走中。
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シングルハンドしたレンのオーナーはレンをメリーランドで購入。購入価格は$5,800。しかし9月末テキサスに到着してすぐネット・オークションに出し、約10日後には全くの同価格で新しいオーナーに引き渡している。3ヶ月の船旅を最小限の出費で楽しめた訳だ。
仮にメリーランドからテキサスまでフリッカを陸送したら$3,500はかかる。テキサスの新オーナーにとっても手元に舞い込んだ幸運だった。ウィン・ウィン・シテュエイション。先日触れたように新オーナーはメキシコの南、カリブ海に面した国ベリーズへ航海するという。1974年製、そろそろ38歳ながら今でも幸せを運んでいる。
(写真はいずれも Ryan Marine の1974年製フリッカ、Wren です。)
⇒ 日本のヤフー・フリッカ・グループ