2011年11月17日木曜日

レン オン・ザ・ハード

メリーランドからテキサスへのシングルハンドに備えて船底の点検と塗料の塗布が終わった時のレン。

マスト・シュラウド用チェインプレイト各舷3個の配置は等間隔のPSC製スループと異なる。





南アフリカのフリッカに [これに似た配置] が見られる艇もある。ちなみにPSC製ギャーフ (リンク先で Gaff タブをクリック) ではチェインプレイトが2個しかない。

航海灯は両舷とも一等前のシュラウドに装着されている。

トランサム右舷側、喫水近くにあるハルIDのインプリント。








IDは先日書いたようにRYAF20010374 (RYAはビルダー・コード = Ryan Marine、F20はフリッカ、01はハル番号、1974年3月にハル完工)。

デザインが1972年に発表されて以来自作艇も多く造られたが、ノー’スターやPSCによるファクトリー製の前に、この艇のように地元の造船所がオーナーの依頼を受けて作ったフリッカもある。

IDの頭3文字のビルダー・コードは米コースト・ガードが各ビルダーに指定配布する。バックヤード・ビルダーの場合ハル登録は自分の州で行い、州コードの後にZを付けたものがビルダー・コードになる(例CFZ)。尚、ハルIDは車のVIN同様、その艇のIDであり、例えば州の船籍登録番号(車のナンバー・プレートのようなもの、例CF1234XY)とは違い、一生変わらない。

トランサム左舷にあるスルーハルは船内機(1GM)の排気・排水用だろう。







船底のスルーハルはコックピットからの排水口と思われる。右舷側にも同じ場所に同じスルーハルがある。エンジン冷却水取水口は [右舷側のどこかにあるはず]

ボブステイにはチェインを使用。











いよいよ下架して航海へ。











余談だが、このトラヴェリフト(移動式クレーン)の中古品(最大許容荷重6万ポンド=27トン版)が現在サンフランシスコのcraigslistで売りに出ている。$4700。

(写真はいずれも Ryan Marine の1974年製フリッカ、Wren です。)
USヤフー・フリッカ・グループ