日本杉とは違うがイエロー・シーダーという杉の板は芳香があって家のインテリアにも良く使われる。腐り難いので北米では [屋根葺き材] としても重宝されている。
カナダのバンクーバー・アイランドの東岸にある島、ソールトスプリング・アイランドのフリッカ、マイラの天井はファクトリーのビニールが弛んでぶら下がるようになったのでイエロー・シーダーで張り替えた。イエロー・シーダーは明るいだけでなく、ハッチを開けた時、木の香りがプーンと匂うので気分爽快だそうだ。
イエロー・シーダーはタング&グルーブ方式で組み合わせて、ロンジテューディナル(艇の前後方向)に並べ、その上にティーク板一枚をアスワートシップ(艇の左右方向)に張ってある。マストを支えるアーチの下だけはすべてアスワートシップ(艇の左右方向)に張ったティーク。ハッチ周りもティーク仕上げにしてある。
インシュレーションには水を吸い込まないイサフォーム(Ethafoam)を使ったそうだ。
話がズレるが、マイラには現在 [薪ストーブ] が付いているが、これはそれに換装する前に使っていたディーゼル(軽油)ストーブ。寒い地域の冬には室内の結露を防ぐためにも暖房装置は欠かせないという。煙突の後ろのバルクヘッドには暖かい空気を室内に循環させるファンが付けてある。
オーナーのジェイミーはバウスプリットもイエロー・シーダーを積層して自作している。詳しくは [マイラのバウスプリット 1]、[マイラのバウスプリット 2] 参照。また、メイン・ハッチ(スライディング・ハッチ)を格納する [シー・フッド(例)] もファイバーグラスで自作したそうだ。
これは PSC が、フリッカを作る前に建造していたパシフィック・シークラフト25( [同型艇の写真はこちら])。
近くのホームセンターでタング&グルーブ入りのシーダー板を計35ドルで購入した(6~7年ほど前)という。
シーダーにはティーク・オイルを塗布したそうで、落ち着いた色合いになっている。
オリジナルのビニール製ライニングはジッパーが付いていて簡単にファイバーグラスまでアクセスできるが、板張りにしてもネジを2、3本はずすだけでそれほど手間はかからないという。
いずれの艇も DIY の板張りには大変な時間と根気が必要だったそうだが、結果には大満足の様子だ。
(写真上2枚はPSC製434艇中、番数不明 Mira、下2枚は詳細不明の PSC25 です。)
⇒ www.yachtworld.com SEARCH ボタンの上の欄に Flicka と入力して検索すると、今売りに出ているフリッカがリストアップされます。Pacific Seacraft でも検索してみて下さい。