2010年2月8日月曜日
一年に一回
マリーナにあるヨットクラブのハウス内での説明会の後、駐車場に集まった60人くらいの男女。
2月7日(日)、艇に常備していたが、未使用のまま期限切れになってしまった救難用シグナルを有効活用するための毎年恒例のトレーニング日だ。
期限切れの救難用シグナルを持ち寄って、駐車場の南端、海面に近い場所にぞろぞろ移動。
5つのグループに分かれて、これからいわば試し撃ちを行う。
それでは短いビデオを2本。
画面奥でデモ中のオレンジ色の発炎筒は昼間だったらかなり視認される可能性は大。本日はテストしなかったが、海面を染めるダイも同じように効果的かもしれない。日中は鏡を使って反射光を救助機・船に向けるのも効果があるそうだ。
手前のグループ、第一弾目、赤いピストル型ローンチャー(12ゲージ)を使ったシグナルは赤い炎を出して燃えるが、到達高度は最高500フィート(170m弱)、海面に落ちるまでたったの7秒間。実際に見ていると上がったかと思うとすぐ落ちるほどの短さ。探している方にしても、「ん?何か見えたような」としか思えないほどなので、この種類のものは一発目が海面に落ちたらすぐ二発目でフォローするのが原則になっている。昼夜兼用となっているが、昼間の視認性は低い。
7秒間は短い。しかもこのように殆どが燃え尽きる前に海面に落ちてしまう。
第二弾目、白いピストル(25mm)を使ったシグナルはパラシュート付き。高度約 300m に達したところで赤い火がつき、ふわふわとゆっくり降下しながら約30秒燃え続ける。外洋では最低このレベルのものが必要。(注:白いピストルでも赤いピストルと同じバーン・タイム7秒間のシグナルを打ち上げる場合もある。)
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しかし、打ち上げ型シグナルとしてはロケット・ローンチングのパラシュート付きのものが一番見やすかった。最低40秒燃え続ける。海面に落ちるずっと前に燃え尽きるが、これなら広い海の中でも気付いてもらえるのでは、と希望が持てるような製品だ。高価だが役に立ってこそのシグナルだ。ロケット・ローンチャーのパラシュート付きシグナルの例は [このページの一番下] を参照。
この他、写真のテーブルの上にも多数並んでいる赤い炎の出る手持ちシグナル(ピストル型やロケット型のローンチャーで打ち上げたシグナルを救難機・船が確認できた後、引き続き自分の場所の目印として燃やし続けるのが目的)のテストもあった。バーン・タイムは1本1~3分と物によってちがう。手持ちシグナルは最低でも12分間分は準備しておく必要がある。[詳しくはこちら]。
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セレニティーには打ち上げ式のものは赤いピストル型(12ゲージ)しかない。SF湾や沿岸でのセイリングには良いが、オフショアには白いピストル型(25mm)のパラシュート付きシグナルが必要になる。できればロケット型のパラシュート付きを準備したいな、などど考えながら、天気が良く風も8ノットほどあったので今年最初の帆走をすべく艇に向かった。
(写真・ビデオはいずれもシエラ・ポイント・ヨットクラブの面々。)
⇒すべてメンバーのボランティア活動で成り立っているシエラ・ポイント・ヨットクラブ。