ニューイングランドはニューハンプシャー州のシグネット。
1981年製フリッカだが、バウスプリットは無垢のマホガニー、その両側のプラットフォームはティークで、共に近年新調したもの。
トウ・レイルはステンレス・スチール製に張り替え、両舷ともその上に装着した頑丈なオーバー・サイズのSS製チョックが目を引く。
ハッチもルーマー製の新品。その上のソーラー・ヴェント、さらにマストステップ・オーガナイザー上のブロック(滑車)もニューだ。
この他、2007~2009年にかけて新品に交換済みのものには、全スタンディング・リギング、全ラニング・リギング、排気ホース、ウォーターロック、カトラス・ベアリング、スタッフィング・ボックス(パッキング・グランド)、シャフト・カプラー、燃料ライン、燃料フィルター全体、バッテリー、バッテリー関連配線、ティーク製ハンドレイル、全ポート(プラスチック製からブロンズ製に換装)、キャビン内クッション、デプス・ファインダー、スピード・メーター、コンパス、航海灯、マスト内配線、据置型VHF、VHF用アンテナと配線、ラダー・チーク、一番下のピントル&ガジョンのセット、スルー・ハルなどが含まれる。
交換の必要のなかったものでも、燃料タンクの取り外し・洗浄・再装着、シーコックのオーバーホール、全デッキ・ハードウェアの取り外し・点検・再装着等を行っている。もちろん船底のケアー等、定期メンテも怠ってはいない。
やらなかったものと言えば、キャビン内の天井のヘッドライナーの張替え。しかし、既に新しい素材は手元に届いているとのこと。
沖合いのムーアリング・ボールに係留のため、簡単に水洗いというわけにはいかないようだが、喫水線近くの汚れは簡単に落ちる。
今年冒頭にも書いたが、パシフィック・シークラフト製フリッカは一番新しい434番艇でも1998年製の12歳。新しいオーナーが艇を選ぶファクターとしては既にメンテの良し悪しが造船年よりも大切になっていると言えよう。
(写真はいずれもPSC製434艇中196番、1981年製の Cygnet です。)
⇒ Cygnet のページ。