2005年5月から6月にかけ、ニューヨークの隣りニュージャージーから大西洋のバミューダまでシングルハンドで往復したフリッカ、ギャミン。
オートパイロット(ST2000)を友にバミューダへ航行中。片道約700マイル。
オーナー本人の弁「オートパイロットをコックピット・ロッカーのあるスターボード側に付けたのはマチガイ。オートパイロット使用中はロッカーの開閉が制限される。」
バミューダの入国管理港、セイント・ジョージの夕焼け。
コータジー・フラッグのバミューダ旗をマストに掲げるギャミン。
"Biggest little boat in the harbor."
本人がこの航海で得た経験。
(1) 航海のために新調したストーム・セイル(赤/オレンジ色のセイル)は役に立たなかった。そもそもストーム・セイルは嵐の中でヒーヴ・トゥーするためのものだが、マストを超える波高の嵐の中、このセイル1本でヒーブ・トゥーしようとしたができなかった。これはヘッスルをすべて降ろしていてもフリッカのバウが高いためそこに当たる風にバウを押されるからだ。フリッカでヒーヴ・トゥーするにはダブル・リーフしたメイン1本がちょうど良い。
このストーム・セイルの使い道があるとすれば、シー・アンカーを使ってラインガハルでストームを乗り切ろうとする場合だろう。
(2) 同じく新調したストーム・ジブ(写真に見える白いセイル)は上りでは役に立たなかった。作った目的はヘッスル2枚(ジェノア+ストーム・ジブ)のカター仕立てにして、パワーアップすることだった。フリッカでは上りの場合、メインを含んだセイル全体の面積の中心(CE)ができるだけフォアに行くようにする必要があるが、ヘッスルを2枚にすると上れなくなってしまう。無論ジェノアを畳んでヘッスルをストーム・ジブ1枚にしても上れない。上りではジェノアを使うしかない。
カター仕立てはビーム・リーチ(アビーム)や下りでは問題なく使える。
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今年2010年はフリッカ3~4艇が東海岸からほぼ同時期にバミューダ往復を計画している。
(写真はいずれもPSC製434艇中284番目 Gamine です。)
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