セイルのリーチに沿ったジグザグ縫製やセイル面のダブル・スティッチのジグザグ・ラインに使われている細い方の糸が劣化して切れている。
テューブに針3本、糸3リール、及びセイル・クロースが入っている。
セイル・クロースは裏側に接着剤が付いており、セイルがスタンディング・リギングに擦れて薄くなって出来た裂け目や孔などに貼り付けることも可能。
その方が以前からある孔に通す場合でも新規に差し込む場合でも通りが良い。
この後はベター・ハーフのコーチを受けながら主に筆者がチャレンジ。
リーチのクロースのファイバーがフィラメント状になっていたところを補修した部分(上から4枚目の写真)にはさらに補修用セイル・クロースを重ね貼りして縫い付けた。
このセイルは [2009年に新調] した。今年の8月で早くも満5年になる。
新調してからの出航日数145、帆走日数は134。ジブを揚げて走った日は131日。もう決してニューとは言えない。[初回帆走時] に比べ随分伸びて来た。同ペースで帆走を続けるとしてあと5年は持って欲しい。
糸が切れやすくなるのも無理はない。ベター・ハーフがこれを見て家にあるキャンバス生地でこの部分のカバーを作ってくれることになった。(いつもありがとう。)
それにしても今回点検してみて良かった。毎週の様に揚げ下げして来たがセイルを畳んでカバーを被せたりする作業などにだけ気を取られていた。
古い糸は解け始めると強いストレスがかかった時にアッと言う間に抜けて、帆走中のセイルが裂ける様にリップして分解してしまい兼ねない。そうなったら修復は大変だ。 One stitch in time saves nine. 今後は出航前にカバーを外す時此処も入念にチェックするようにしたい。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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