3月8日土曜日は前日の金曜日に続き晴れだったので、アワー・メーターの [レンズ内部の水] も消え失せているだろうと思いつつマリーナに着いた。
しかし、この通り。
内部の水滴は1週間前より増えている。
数字の読めないメーターはメーターに非ず。このまま放って置く訳には行かない。計画どおり電動ドリルで通風孔を開けることにした。ただしレンズの上部真ん中に1個だけ開ける。
先ず一番細いドリル・ビットを使ってみた。
黒く見える孔の影の左上がレンズ上の掘削場所。
レンズが曲面で滑りやすいということもあるが、思ったより硬くてなかなかビットの先端が食い込まない。何とこのレンズはプレキシグラス(プラスティック)ではなく、本物のガラスで出来ているのだ。本物のガラスの場合、タングステン・カーバイドかダイアモンドの付いたビットを使う必要がある。サイズは一回り大きいがタングステン・カーバイドのビットを使い、やっと足掛かりが出来た状態が上の写真。
冷却のためドリル・ビットには適時マシーン・オイル(エンジン・オイル)を塗布して掘削して行く。
力をかけ過ぎず無理をせず慎重に少しづつ少しづつ掘削。
時々レンズに付いたオイルを拭いて状況を確認。
もう少しだ。
ビット先端にオイルを塗ってまた掘削。
ここでもう少し力を抜いてもっと軽く掘削して行けば良かったのかも知れない。
アッと言う間もなく、ドリル先端がスポッと中に抜けた瞬間、次の写真の様になった。
ピンボケだが、孔の上、V字型に亀裂が走った。
V字だけならまだしも、上下に1本長い亀裂も見える。
ガラスを全部除去するしかない。
(註: ちなみに装着前のガラスの場合、片面から厚みの半分程をドリル掘削後、残りは反対側から掘削するのが亀裂を走らせないコツ。今回の様な場合、裏側からドリルする訳には行かないので一層の慎重さが必要。)
小さいプライヤーで左半分の殆どを除去し終わったところ。
殆ど全面を除去。
白い文字盤の上部にドリル・ビットの先端が当たって出来た穴が見える。
幸い未だ貫通した孔にはなっていない。またこの文字盤はアルミ板であることが分かった。
手元に掃除機が無かったので楊枝を使って微細なガラス片を除去した。残りは息で吹き払う。
グッ・ニューズはアルミ製文字盤のメーターの数列の見える窓部分には裏側からガラス(恐らくプレキシグラス)が張られている事。湿気はここからは内部には入らない(入り難い)様だ。
取り敢えず1週間アワー・メーター全体をダック・テープで覆い、家で木製カバーにプレキシグラスを仕込んで来ることにした。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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