新艇をオーダーする時、とにかくフリッカを手に入れたい、と言う人には幸いだったはず。室内の造作はいつでも自分で必要に応じて作っていけば良いのだから。おそらく、1970年代後半から80年代前半にかけて1年に100艇も売れたのはそういうフレキシブルな売り方も一因ではないかと思う。
1983-84年以降ファクトリー・スペックの完成品のみを売ることになり、値段は上がり生産は減った。90年代に入ると4-5年間でやっと10艇ほどしか造られていない。

通常シンクの左には2口のオライゴ製非圧式アルコール・レンジが埋め込まれているがそれもない。そこはカウンタートップになっていて、1口のオライゴ製コンロが奥に置いてあるだけ。(コンロの上に乗っているのはクルーザーになくてはならない圧力釜)。


両舷のサイドデッキ下のスペースもティーク製の落下防止用細板の仕込みがなく、唖然とする人がいるかも知れないが、使い勝手は別にして、その開放感が不思議とオープン・レイアウトやプラスチック製大型ポートにマッチしている。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数未確認、1981年製の Roane です。)
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