フリッカはトレイラーに乗せてあちこちの海、湖、河に行ける。だがマストを起てたり倒したりする作業が必須。その度にクレーンのお世話になるのではやっかいだ。そこでマストの起倒用にいろいろなアイデアや小道具が考案、販売、使用されている。いずれもテコの原理を使って一人や二人でいかに無理なく安全に作業できるが鍵だ。
フランス語の名前の付いたニューヨーク近辺のフリッカ Sans Souci ではマスト前側にテコをつける。
基本的にはこのテコの先端をデッキまで引き下げればマストが起つ。
簡単に起った? いやいや、実際には写真2枚で終わるほど簡単ではないが、手順を踏んで注意してやれば誰にでもできるらしい。
この方式を取っているフリッカは Sans Souci だけではない。こちらはフリッカ・ホームページに出ている 『イーブンタイド』 ("Lowering the Flicka Mast" をクリック)。 このアイデアはフリッカを設計した男、ブルース・ビンガムの本 『セイラーのスケッチブック』 にも書いてある。
マストの前にテコを付けるかわりにA型(V型と呼ぶべきか)のテコを使う方法もある。両舷のスタンションを足場にしている。デモ写真は他の小型艇だが、興味のある人は [こちら] 。
テコの形状や設置場所がちがうと、テコとラインの組み合わせ方にも特徴が出る。
(写真はPSC製434艇中358番目 Sans Souci です。)
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