このフリッカはハルとデッキをPSCが造り、その他はオーナー又はオーナー指定のヤードが造ったオーナー・コンプリーション・ボート、所謂キット・ボート。
ポートライトは長方形の開閉式ブロンズ製。
どうやら全ポートが同じ大きさの様で、重厚さを感じさせる。
フォア・ハッチもメイン(スライディング)ハッチもティーク製。
手入れはなかなか良いようだ。
旧型モールドの深いコンパニオンウェイに幅広の3枚式差し板。
トップの板には2個のヴェント(通気孔)。
バルクヘッド上部に張ったティーク板がアクセントになっている。その下のコンパスその他の計器類は古さを感じさせない。近年のアップデートだろう。
コックピット後部センターにはラザレット(ロッカー)。この艇は船内機仕様なので船外機用燃料タンクの置き場ではない。
その横、シート・トップがティーク張りになっている部分は両舷ともやはりロッカー。各シート最後部、スターンの壁には円形ハッチが付いていてトランサムとの間のスペースにアクセスできる様だ。無論円盤を取り外せば通風孔にもなる。
コックピット足元の壁、左舷(画面左)側にあるのがエンジン・ダッシボード、右舷(画面左)側にあるのは手動ビルジ・ポンプのハンドル差込場所。コックピット・ソール(床)はティークのグレイティング(スノコ)でカバー。コックピットの要所がティークで引き締められており全体的に木造艇の様な重厚さがある。
(写真はPSC製434艇中、番数・艇名共に不詳、1978年製のフリッカです。)
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