異種の金属が接触しているところに水があると電位劣位の金属が電蝕で劣化する。海面下だけでなく艇上でも起こる。
セイルボート上はステインレスとアルミの接触しているところが多い。
例えばSS製のベース(ターバナクル)に立っているアルミ製のマスト。
マスト底辺部が電蝕でボロボロになっていたという話はUSヤフー・フリッカ・グループでも時々聞く。上の写真、セイル・トラック下部に開けてある長方形の開口部はマスト底部に水が溜まるのを防ぐための排水口。(幸いセレニティーでは目に見える電蝕は起きていない。)
SS製ボルトがアルミ製のマストやブームを貫通するところも注意が必要。
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東京のフリッカのオーナーM氏は愛艇でこのブーム先端の黒く塗装してあるアルミ製パーツに電蝕を発見された。
グースネックの一大パーツであるこのアルミ製部品が相方であるSS製トグル/タック/リーフフック・アセンブリーにSS製スルー・ボルトで留めてある箇所が電蝕を受けているそうだ。氏のフリッカは1983年製なのでこの1984年製のセレニティーと同じくスパー(マスト、ブーム、スプレッダー等)はキニヨン社製。
キニヨンという会社は既にないがM氏はキニヨン製品が今でも [リグ・ライトという会社] で製造販売されている事を突き止められた。
そしてついにこのアルミ製部品が [K-43022] である事も割り出され、同社に見積もりを打診されている。リグ・ライト社から直接日本への発送もしてくれそうとの事、情報を戴いたM氏に感謝したい。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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