2011年6月15日水曜日

ダイビング・サービス

先月クリッパー・コウヴに錨泊してマリーナに帰着後プロペラを確認したら、シャフト・ジンクが脱落していた。ヤードで交換してもらうとネジの締めが緩いのか、いつもと言って良い程1年ちょっとで脱落する。またの早い上架をお待ちしています、と言わんばかりではないか、と勘繰りたくなる。自分で交換してネジ留めすると何年でも長持ちするからどうもジンクの消耗が原因とは思われない。

見ての通り、ジンクの姿がない。昨年1月の上架時に交換してから1年半、まだ落ちるのは早い。




いつもは予備に買ってあるジンクをドックから手を伸ばして装着するのだが、今回はポート側から嵌めこもうとしてもラダーが邪魔になってどうしても嵌らなかった。そこで2週末の間、浮遊電流対策として通常スターンから海中に吊り提げているジンク2個をプロペラに引っ掛ける形で固定して、横浜出張(6月3日~10日)から帰って来る当日(金曜)にダイヴァーを予約してSTB側から付けてもらうことに。空港とマリーナが近いので朦朧とした頭であってもとにかく帰米したその日に済ませたかった。

こっちのダイビング・サービスは1フットあたり$2.50で船底を擦って掃除してくれる。船底塗料やプロペラ、シャフト、ジンクなども同時に点検してリポートしてくれる。フリッカは喫水長が18フィート強だが20フィートで計算して$50.00。リーズナブルなサービスだ。

6月10日当日。このお兄ちゃんは福島など日本の原発のタンクにもメンテで入ってクリーニングをした経験のあるダイヴァー。



エアー・タンクとマキタ製の電動コンプレッサーを手引きトラック(台車)の上にセットしてある。






これならドックからドックへ、マリーナからマリーナへ移動しやすい。この日は他にもダイヴァー2人が同じようなセットアップを引いて同じドックで活躍中だった。南カリフォルニアは1ヶ月一度の定期クリーニングを依頼しているオーナーたちが多いが北カリフォルニアは水温のせいか、そこまでやる人は少ない。ここまで繁盛しているとは驚き。

前述のようにスターボード側からの挿入、装着を提言し、実行してもらう。







先日のポート側からのトライでは僅か1mm程のスペースが足りず、ドックから手を突っ込んでのジンク挿入はかなわず、何回も肩口近くまで濡れた右腕が水温のためしびれ、陽光で暖まったコンクリート・ドックに寝転んで暖をとるまで、その腕だけがハイポサミア(低温症)状態だった。いくら泳ぎが得意でもこっちの海に落ちたら3分で体は動かなくなる。日本の海とは大違い。

陸上でも海中でもこのようにラダーを片舷いっぱいに押して、ジンクを滑り込ませるスペースを作る。





ジンクは問題なく挿入・装着され、ただいまプロペラをウェット・サンディング中。







引き続き、船底を柔らかいブラシでスクラッブしてスライムを除去。

1回目はこのように水が濁り船底が見え難くなるので、スクラップはバウからスターンまで都合2回行う。




ジンクも付き、プロペラもボトムもラダーもきれいになった状態。一番上の写真と比較され度。





ダイヴァーの報告によれば船底塗料の状態も非常に良好。来年も上架せず、ダイヴァーにスクラッブを頼むだけにしようかな。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー・フリッカ・グループ