2012年4月30日月曜日

キャラウェイ ドジャー 7

両舷にサイド・パネルを付ければ完成。

サイド・パネルもトップやウィンドシールド部と同様の手順で製作して装着。







まだパネル下部にボタンは付いていない。

上から見たところ。












サイド・パネルがプライマリー・ウィンチの前までコックピット・コーミングの形に沿って延びている。ドジャーの名前のとおり、スプレイやスプラッシから身を守るには有効な形だ。

キャビントップやフォアデッキに行くためコックピットからサイド・デッキに出る際はサイド・パネルを付けたままでは困難で危険だが、サイド・パネルは臨機応変に着脱できるように作ってある。

内観。


サイド・パネル上部はツイスト・ロック式(ターンバックル式)ファスナーでトップ部分に留めてある。


STB側。

こちらは下部を既に一連5個のスナップ・ボタンでコックピット・コーミングに留めてある。




サイドデッキに出る際はサイド・パネル下部だけを外し、フレイム・パイプのイン・ボード側に押し込めば良い。

ドジャーは完全に折畳める。











***

尚、キャラウェイのエンジン・ダッシボードはファクトーリ製をばらして [カスタム・ボードにまとめた] ものだが、そのカバーもドジャーの共生地を使って作成してある。














(写真はPSC製434艇中423番 Caraway です。)
Caraway Home Page

2012年4月29日日曜日

キャラウェイ ドジャー 6

フォアのウィンドシールド枠の作成。

トップ部分同様に薄紙で取ったパターンどおり生地をカットして縫製を完了。







シー・スルーのプラスティックのペインの代わりに白い紙を当ててあるのか、ペインを保護する目的の白紙を付けたままペインを縫い合わせたのかは不明だが、恐らく後者だろう。

ドライ・フィット(試着)。

















トップ部分にウィンドシールド部を合わせた後のフィット。

何処までがジッパーで何処からが縫合か、区別がつかない。


ポート・サイド。












スターボード・サイド。












トップとウィンドシールド部の完成。











縫い上がったものにファスナー(固定具、この場合ボタン)を装着し、フレイムやデッキに固定した。

ウィンドシールド部分のファスナー、クロースアップ。









シー・フッド側のボタンはドジャーをデッキに固定するボタンのひとつ。アウトボード側のものは共生地で作るウィンドシールド・カバー装着用のようだ。

(写真はPSC製434艇中423番 Caraway です。)
フリッカ・ブローシュア(14頁版)

2012年4月28日土曜日

セレニティー 4月21日土曜日の風 3 (Videos)

両セイルともフルのまま軽やかに北進を続ける。



今年の春のセイリングはなかなか面白い。



再びタックし南南西に転針、マリーナに向かう。この日は最高12~13ノット、パフ15ノットと程良い風だったのでメインを1回もリーフする必要がなくのんびりと気持ちの良いセイリングを楽しんだ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2012年4月27日金曜日

キャラウェイ ドジャー 5

写真が全てのプロセスを網羅していないのでその点ご容赦。想像で補うしかない。

ヘムは無論全て補強してある。











バック・スキン縫製。












この写真では画面上がアフト部分。










トップ母体の全ての縫製を完了し、フレイムにフィットさせたところ。







(写真はPSC製434艇中423番 Caraway です。)
フリッカのスペック

2012年4月26日木曜日

セレニティー 4月21日土曜日の風 2 (Videos)

一昨日のビデオから2~3分後、西風となったのですぐタックして北進開始。



これで風がビルドアップすれば夏のパターン。



風約10ノット、僅かに逆潮で対地艇速約4ノット。調子が上がって来た。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー・フリッカ・グループ

2012年4月25日水曜日

キャラウェイ ドジャー 4

ドジャー・トップの [アフト部分] (リンク先画面下部)に見えるパターンに合わせてカットした生地にジッパーを縫いこみ、それをトップ本体の生地に縫い込む。

ポート・サイド。

ジッパーの切れている場所はフレイムのSSパイプが入るスペース。





同STBサイド。












上2枚の写真はこの画面では下部。

ジッパーで繋ぐパートナーの生地も装着済み。




画面上のフォア部分も薄紙でパターンを取って同様に仕上げた(トップ母体への縫込みは未だ)。

そのフォア部分、ジッパーの縫い合わせ箇所のクロース・アップ。








その裏面。













(写真はPSC製434艇中423番 Caraway です。)
USヤフー・フリッカ・グループ

2012年4月24日火曜日

セレニティー 4月21日土曜日の風 1 (Videos)

午後1時出航。当初北風4.3~5.1ノット、艇速1.9~2.1ノットで東進後、1.4マイル・ポイントでジャイブしてほぼ西進中。



全く波の無い海上を緩風で進む何かシュール・リアルな風景。大型船の航行するメイン・チャネルのブーイーに乗って休んでいるシー・ライオン(象アザラシ)の鳴声が聞こえる。



トップのビデオから3~4分後、風が6~7ノットに上がって来た。海面に漣が立ち、ハルに当たる波音が聞こえ始める。艇速3.2~3.3ノット。2:10PMなのでそろそろ西風に変わりそうな気配だ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2012年4月23日月曜日

キャラウェイ ドジャー 3

このドジャー製作ではキャビン内が縫製工房となった。

セレニティーでも家庭用ミシンで [同様にセットアップ] したことがある。

無論このミシンはセイル・メイカー達が使っている [工業用ミシン] だ。







家庭用ミシンでは針が上下する場所周りにあるギザギザの生地送りのメカニズムが下(テーブル側)にしか付いていないが、このミシンはそれが上側にも付いているので厚い生地でも確実に送ることが出来る。

ドジャー・メイカー女史。

帽子も自家製。








上の写真ではグリーンのカティング・マットを臨時にテーブルのイクステンションとして使っているが、下の写真では合板をクランプで留めている。尚、このカティング・マットは鋭利なイグザクト・ナイフなどで上に置いた紙や生地等をカットする際の下敷き。ナイフの受けが絶妙で大変切りやすい。マットの下のものが傷付くこともない。内田洋行などからも出ているので使っている人も多いだろう。

(写真はPSC製434艇中423番 Caraway です。)
フリッカ・ニューズレターのページ 最近は写真やレポートなどを皆んなブログやフリッカのグループサイトで発表・報告するので新しい号はここ2~3年発行されていないが、アーカイヴは楽しめる。

2012年4月22日日曜日

キャラウェイ ドジャー 2

ドジャーはドックで製作。

実際にフレイムに合わせトレイシング・ペーパーらしき薄紙で取ったパターン。

画面上がフォアの部分、真ん中がトップ、下はトップ後部に付けるジッパーを縫い付ける補強部分。










パターンに合わせてトップ部分の生地をカット。両舷端、パイプの入る部分を点対称に切っている点が興味深い。



生地は[トップガン][サンブレラ] と思われる。
尚、[この頁] の下部に各生地の比較表があるので参考までに。

(写真はPSC製434艇中423番 Caraway です。)
フリッカ・データベース

2012年4月21日土曜日

キャラウェイ ドジャー 1

イギリスのキャラウェイ。艇のガナルとドックがほぼ同じ高さ。このドックは浮きドックではなく固定式で、潮に影響されるようだ。

しかし本日の話題はドックではなくドジャーだ。

今日の写真は2枚共ドジャーのフレイム(骨組み)を撮ったもの。


これからこのフレイムに装着するドジャーの製作過程を見ていこうと思う。

製作したのは地中海に数年滞在した時だったようだ。

話しは逸れるがこの位置から見るとフリッカのコックピットの長さと幅はどちらもかなりのサイズだということが分かる。

尚、後期のフリッカではエンジン・ハッチを開閉しやすくするためにこのようにハッチの前後部に格納式ハンドルが付いている。



(写真はPSC製434艇中423番 Caraway です。)
Caraway Home Page

2012年4月20日金曜日

アレッサンドラ ホールディング・タンク

アレッサンドラ・シリーズも本日でお終いだが、これは昨日見た個室ヘッド後方のスペース。

昨日の写真でポリタンクの在った場所にバケツやライン等収納用ボータブル・ボックスが置いてある。





興しろいのはその後ろのホールディング・タンクとその配管。ホールディング・タンクは通常このスペースの下のハルに造り込こまれているが、この艇ではファクトリー・タンクは無くして特製の縦型プラスティック・タンクを装着したのだろうか。

経路は未確認だが想像するにヘッド(WC)からの排水は画面右手前の白いホースを通って奥のタンクに入る。タンクを空にする時は黒いホースから出て行く。Yバルブのハンドルをこの写真の位置に向けておくと、非禁止海域でコックピットで操作する手動のビルジ・ポンプを使って艇外に排出可能、ハンドルをアウトボード側に倒すとマリーナのヴァキュームを使ってコックピット・コーミングにある孔からパンプアウトできる。

後方の細いホースはタンク内の圧力を大気圧と同じに保つためのヴェント・ライン。

尚、1984年艇のセレニティーでは排出ライン切替用Yバルブは [コックピット・ロッカー内] (リンク先写真3枚目)にある。

(写真はPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)

2012年4月19日木曜日

アレッサンドラ シャワー

この艇の個室ヘッドにはハンド・ヘルド式のシャワーが付けてある。

もともと個室ヘッドのソール(床)にはどのフリッカでもシャワー・サンプ(排水ポンプ)に繋がる排水口を開ける場所に円形の窪みがモールドで造りこまれているが、ここを体を洗うシャワー・スペースとして使っているのなら実際にサンプ用に排水口が開けてあるはず。

この写真ではタオルかマットを置いてあるため確認できない。



尚、通常シャワーの排水はビルジに送り込まれる。

またシャワー用水が水かお湯かも気になるが、配管はアウトボード側の壁に装着されたコック、それから伸びた白いホースしか見えない。水の場合、海水か清水かも判断がつかない。

ヘッド後方のスペースにグレーの5ガロン・タンクが見えるが、もしかしたらそれが水源用かも知れない。タンクをサイドデッキに置きポートホールを開けこの白いホースで取水すれば、位置エネルギーを使ってヘッド・カバーの上に腰を下ろした状態でシャワーを浴びられる。

(写真はPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
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2012年4月18日水曜日

アレッサンドラ エンジン

ヤンマー1GMは1985年製からボア・アップされて1GM10となった。

1985年製アレッサンドラのエンジンも1GM10。

エンジン下部、冷却水ホースにT字型コネクターが取り付けられている。


これはエンジンを停止する前の5~6分、バケツに入れた水道水でエンジンの冷却水経路に付いた塩分を洗浄するためのもの。エンジンが暖かい中に(塩分が固体となってこびリ付く前に)洗い流してしまうので効果的。

エンジン下のスペースに格納してあるホースの先端を引き出し、バケツの水に突っ込み、海水取水口のスルーハル・コックを閉じればバケツの水がエンジンの冷却水経路を流れる。

この艇には付いていないようだが、Tコネクター自体にコックを付ければ水源切替えの制御がしやすい。

シーコックは既にグロウコ(Groco)製のボール・バルブ式になっている。






1984年艇ではまだウィルコックス・クリッテンデン(Wilcox-Crittenden)製のプラグ式。

(写真はPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
今フリッカ・ホームページで売りに出ているフリッカ一覧

2012年4月17日火曜日

セレニティー プロパン・コンロのサドル ドライ・フィット

昨年まで付けていた [バルクヘッドの小物入れ] をこの冬のエピファン塗布を機に外した後、コンロの差込口を代わりに何処にどうやって付けようかと、場所や方法を種々検討していた。

結局使い勝手の良さと、ドリル孔を1個も開ける必要が無いという利点からギャリー引き出しの側壁にサドルを付けることに決定。

フォア(画面右)側はシンク前に立ったり、シンク下のドアを開ける時邪魔になるので、アフトのコンパニオンウェイ側の板に仕掛ける。


ギンボル(ジンバル)式のコンロが360度どの方向にも自由に揺れるようにサドルを乗せる場所を決定し、それに従い引き出しを固定する場所にマジックて印を付けた。(フォア側の板のトップに付けてある。)

引き出し固定用にシム(楔型の薄い板切れ)を差し込む。








同時にアフト側下にもシムを差し込み、上と下のシムをバランス良く軽く打ち込んで固定。

これで引き出しはビクともしない。












さてサドルはドライ・フィット(試着)なので未だきちんと仕上げをしていないが、このような形状。

基本的には3枚の板を重ね、ボルト・ナットで留めたもの。

画面左に突き出ているのは木のキー。



コンロ差込口を装着した合板の裏にウォッシャーとナットが突き出ているのでその厚み分の木片を下部(画面左側)に接着してある。ウォッシャーとナットは板に埋め込み式にしようかとも思ったがそうすると装着部が薄く弱くなるのではと思い、この方式にした。

ナットと板の間にはスプリング・ウォッシャーを入れた。3枚合わせの部分にはフラット・ウォッシャーも入れてある。

サドル底辺。

引き出しの中に入る合板にはサドルが両舷方向に滑るのを防ぐためにキー穴を掘った。



キーは引き出しの内側に接着する。

サドルはこのキーを中心にして上から乗せる。




サドルを乗せたところ。

引き出しもサドルも差込口もビクともしない。






当初、引き出しの側壁にドリルで孔を開け、コンロ差込口だけを直接装着することも考えたが、その場合、着脱の度にツールを使ってボルト・ナットを締めたり外したりしなければならない。サドル式の場合、引き出しを引いてシムを挟み、引き出しの中に置いてあるサドルを乗せるだけ。取り外しも簡単。(尚、シムも手で簡単に外せる。)

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ブローシュア(14頁版)

2012年4月16日月曜日

セレニティー 4月14日土曜日の風 (Video)

正午にマリーナを出たところで北北西8~9ノットの風があったがその後どんどん落ちて、約1マイル地点で無風となった。暫く待って東3~5ノットの風となり、のんびり北上。



3マイル地点で転針。波が無かったので艇速約2ノットでもすんなりタックして南下した。ところが今度は2.8マイル地点で無風となり、その後北西の風に変わる。時計を見るとちょうど2:00PM過ぎ。ひょっとしたらとの期待どおり、見る見る13~15ノットの西風となり、メインをシングル、ダブルと連続リーフして快走。

色々な風に巡り合えて面白い一日だった。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2012年4月15日日曜日

アレッサンドラ ギャリーとクォーター

左舷側を見てみよう。

この写真では光の具合でティーク表面のメンテが遅れていることが判る。







昨日も書いたオールド・ボート・スメル(年代艇特有の臭い)もあるはず。この艇の次のオーナーはどのようにインテリアをリフレッシュするだろうか。

オライゴ製非圧式アルコール・レンジ。新艇時のファクトリー装着品。

これはまだまだ使えそう。




ギャリー上のポートライト。
 










昨日までの写真では外からの光がまぶしくて分からなかったが、この艇のポートライトのレンズ(ガラス)も周辺部からかなり曇って来ている。

最後部の大型ポートにも同様の曇りが見える。ポート全6個まとめてレンズとパッキンを交換する時期だろう。




(レンズとパッキン交換に興味のある人は当ブログ左上の白い検索フィールドに オープニング・ポートライトのレンズ交換 と入れてサーチし、1年半前に行ったセレニティーのレンズ交換のシリーズを参照され度。)

(写真はPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
フリッカのスペック

2012年4月14日土曜日

アレッサンドラ Vバース

フォアワード・バースはV字型をしているので通常Vバースと呼ぶ。

手前のスペースをフィラー・クッションで埋めたところ。









フィラーを外して奥に仕舞ったところ。










居心地の良いベッドに仕立てたところ。










パイオニア・ブランドのステレオ・スピーカー。










シーリング(天井)カバーの程度は良好。










***

ところで写真では臭いは伝わらないが、この艇のインテリアはオイル仕上げなので恐らく古いボート独特の臭いがしているのではないかと思う。ひどい時はマリーナに着いてハッチを開けるとディーゼル(軽油)のような臭いがツンとする。軽い時は家に帰って着ていたものに鼻を近づけると臭う程度。

セレニティーもついこのオフ・シーズンに室内のオイルを落とし、オイルの代わりにエピファン仕上げにするまではそうだった。今は艇のコンパニオンウェイ・ハッチを開けた時に嫌な臭いは何もない。家に帰った時も着衣に何の臭いも付いていない。

従って艇の居住性は格段に向上した。いつも快適なボートライフが楽しめるようになった。時間が経ってまた臭いがし始めるかも知れないがその時はまた室内にエピファンを1コート塗ろうと思っている。

***

(写真はPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
日本のヤフー・フリッカ・グループ

2012年4月13日金曜日

アレッサンドラ インテリア

室内は1980年代中頃の典型的なファクトリー仕上げのフリッカ。

1年前の1984年製のセレニティーと比べ違っているのは2箇所。








個室ヘッド・ドアのノブはステンレスではなく、ブラス。読書灯の取り付け位置はサイドデッキ下のバルクヘッドからハウス側壁に移っている。

逆方向からの撮影。

通常はクッションにシーツのようなカバーを被せ、ソール(床)にはマットを置いて保護しているようだ。

それらを取り除いたところ。

ソールは目立つ染みや汚れもなく、まだ明るくきれいだ。












(写真はPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
USヤフー・フリッカ・グループ