PSC071番艇 『ターン』 はこれまで [3回取り上げた] (クリックすると本日の記事の下に過去の記事が掲出される)が、オーナーがまた興しろい写真を出した。
フォアデッキ上にコイルしたラインが目を引く。
左舷から常設アンカーに取った係留ラインはスプライスして作った輪っかをクリートに掛けてある。デッキ上にコイルして置いてあるラインはその輪にボーリンで一端を結びつけてあるのだ。
これは係留ラインの取り回しを楽にするため。
バウ、スターンともそれぞれ常設アンカーに係留するシステムの場合(または2アンカー・システムでバウとスターンにアンカーを打った場合)、1本取りしたバウラインが反対側(この写真では右舷側)からの横風を受けた時、ボブステイ(バウスプリットからバウ下部に伸びているステイ)を擦りやすい。ラインが擦れること自体好ましくないが、乗員が艇に居る場合、その音も気になるものだ。その時ラインを風上側に移すが、この係留ラインをバウスプリットの前を回して反対側の舷に取る作業はラインが張っているために結構思ったようには行かない。イクステンション・ラインが付いていればこの作業を安全にスムーズに行えるという訳だ。
尚、プラット・フォームに見えるのはバッグ式セイル・カバーをかけたジブ。カバー後端にハルヤードを掛け、デッキ(プラットフォーム)から吊り上げて保管。これでジブを外してロッカーに仕舞う作業は不要となる。
常設アンカー係留艇だけに、チョックはファクトリー装着の小型から特大品に換装してある。
以前書いた特製の頑丈なバウスプリットやスルーボルト用SSプレートともバランスが取れているようだ。
(写真はいずれもPSC製434艇中071番 Tern です。)
⇒フリッカ・データベース