昨日掲載のニュー・イングランドのフリッカ 「スカウト」 のクォーター・バースにはまだ清水タンク(容量17ガロン)が見られるが、現在Vバース下、ならびに右舷セッティー下に清水タンクを作りこんでいる最中。
真ん中のスペースが工事中の清水タンク(13ガロン)。ハルと壁はフード・グレードのエポキシの層を塗り、タンクにする。
そもそもこの場所にはアルミ製の燃料タンクが存ったのだが、スカウトではそれを取り外し、新たに右舷コックピット・シート下のコックピット・ロッカーに特製タンクを設置した。
ここにハルを利用した清水タンクを作るということは、アンカー・ロードを収容する前方のチェイン・ロッカーからビルジへの排水路を塞いでしまうということで、オーナーはチェイン・ロッカーにスポンジを置いて適宣溜まった水を吸い取るのだそうだ。
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手前に見えるバッテリー2個の置かれたスペースは通常収納スペースで、ファクトリー仕様では艇の中心線に沿って真ん中にファイバーグラス製の橋があり、右舷、左舷それぞれに蓋を置き、どちらからでもアクセスできるようになっていたのだがこのオーナーは見ての通りそのブリッジを切り取ってしまった。
(尚、ファクトリー仕様ではバッテリー2個は右舷コックピット・シート下のコックピット・ロッカーの中。昨日も触れたが、この艇ではバッテリーはもちろん、コックピット・ロッカー中にあった手動ビルジ・ポンプも、エンジンのリモート・コントロールやストッパーも、燃料タンク用のスペースを作るため全て他の場所に移した。)
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右舷セッティー下の収納スペースも清水タンク(14ガロン)に改造中。Vバースと合わせて容量27ガロン。この他5ガロン・ポリタンクにも清水を入れ、ウェット・ロッカー内に収容。長期クルーズ時にはポリタンクをデッキ置きしなくても約32ガロンの水が確保できる計算。
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クォーター・バース下の現タンクは切り取って収納スペースにするそうだ。タンクを形成しているファイバーグラスの内張りを除去するのでスペースがフルに使えるという。
セッティー下の清水タンク、ヘッド後方の5ガロン・ポリタンク、といずれも右舷側にあり、一方でクォーター・バースの清水タンクを無くすのだから、左舷側が軽くなり過ぎないかと心配になる。左舷に食糧その他重いものを詰め込み、水もどのタンクのものを使うか、良く考えて消費していかないと艇が前後左右にオフ・トリム(オフ・バランス)になりやすいので要注意だろう。
(写真はいずれもPSC製434艇中366番目 Scout です。)
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