ベイキング・ソーダは本来料理に使うものだが、臭いを吸収してしまう消臭剤としても有効。(例えば家庭では冷蔵庫の中に置いたりする。)セレニティーでは中身は同じだが最初から箱の両面に不織布を張った窓の付いている特別な箱に入り、消臭用として販売されている1ポンド入り小箱を艇の方々に置いている。
箱には3ヶ月毎に取り替えるように書いてあるが、いつもズボラをして半年に一度取り替えていた。しかしこの1年何処へ行っても消臭用の箱に入ったものが入手できなかったこともあり、放ったらかしにしていた。(普通の箱に入ったものは空気に触れさせるため箱の上部など一片を切り取らなければならず、セイリングには向いていない。)
しかし1年も経って効果の無くなったものはとにかく交換しなければならない。
ということでベター・ハーフがコストコで13.5ポンド入りの袋を購入。小箱の古いパウダーを捨て、空にした箱の中へ新しいパウダーを各々1ポンド小分けすることにした。
箱の上部を剥がしてパウダーを入れ替え、また蓋をする。輪ゴムやテープで蓋を留め、適当に配置して行く。
例えば個室ヘッドにはセイル・バッグや係留用のリグなど色々なものを置いているので通常2個配置。
シーラントその他のサプライやエンジンのパーツ等、メンテに必要な品物を収納しているスターボード・セッティー下には計3個。
(右上角に少し見えるが、ここにはタンクからエンジンへの燃料供給ライン、およびエンジンからタンクへの未使用燃料リターン・ラインも走っている。)
Vバース各舷の棚やチェイン・ロッカーに続く収納スペース等にも配置。
艇内に配置した小箱は計10個。これでマリーナに着いてコンパニオンウェイを開けた時のキャビン内の空気が相当ちがう。
ちなみに小箱1個1~1.5ドル。大袋は約6ドルだから箱の再利用で経費を約半分節約できた計算。
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尚、SFベイエリアの冬は日本の梅雨のような長雨のシーズン(いや、梅雨はひと月で終わるがこの長雨は数ヶ月続く)。クッション等も湿っぽくなる。室内を少しでも乾燥させるために週末にはこの様に陸電で温風機を回している。陸電は便利だ。Vバース上の収納内、ベイキング・ソーダの箱が乗っているのは陸電で使う電子レンジ。
注意:言うまでも無く、消臭剤として使用済みのベイキング・ソーダは料理、または歯磨きなど、人の口に入る事には使用不可。吸い込んだディーゼルなどの臭いが充満している。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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