PSCが1998年にフリッカの建造をやめた後も新しいフリッカが生まれている。図面から自作している人たちのフリッカだ。中には完成したハルを売りに出している人や、艇全体を殆ど完成させながら売りに出さざるを得ない人もいる。
この艇はオーナー・ビルダーの健康上の理由で売りに出された。自作艇らしく、いろいろなアイデアが盛り込まれている。
バウ・プルピット。視覚的デザインのおもしろさもあるが、その機能性にも惹かれる。
左舷右舷にひとつづつ付けたバウ・ローラー。アンカーをバウスプリット、ボブステイ、ウィスカー・ステイに当てることなく揚げ下げできるように配置されている。
バウスプリット下の添え木(ニー knee)のパターンはプラットフォームの波型テーマに合わせてある。両舷のプラットフォーム・サポート用ステンレス製ロッドはアンカーが船体やスプリットに当たるのを防ぐ役目も担っているのかも知れない。
20フィート艇のバウに常置アンカー2本。しかしこの配置だとプラットフォーム上のスペースも確保され、ジブのテイク・ダウン時なども足場に困らない。
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プルピット: アンカー・ロード(anchor rode)を船艇に引き入れるところだからプルピット。英語の pull と pit を合わせて一語にしたもので、その時 l をひとつ落としてある (pulpit)。
日米を問わず、バウにあるものだけプルピット、スターン(コックピット後部)にあるものはプルピットに対応するものということでプッシュピットという人もいるが、それは正式名称ではない。スターンの場合はスターン・プルピットと呼ぶのが正しい。
(写真はいずれもミシガンで建造中の自作フリッカです。)
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