右舷側キャビントップを走る3本のライン。
これはいずれもハルヤード(メインスル、ジブ、ステイスル用)らしい。
と言うのも [左舷側キャビントップ] に引かれたラインは皆無で、[マスト] にもウィンチが装着されている様子が無いからだ。
3日前にこの艇は1989年製で90年代の艇と諸ディテールのスペックが殆ど同一と書いたが、90年代艇では両舷共にラインを引ける様にデッキ・オーガナイザー、ウィンチ、クリート等が標準装備されているのでこの点明らかに異なる。
ウィンチ後方にクリートは無く、前方の3連ライン・クラッチを使用。これも初代オーナーのオプションだろう。
しかしコーミング・トップにあるデッキ・フィルのキャップは此処もさすがに時代を反映してウィンチ・ハンドルを使うタイプ。
一方90年代艇のダッシボードは周知の様にリセス(窪み)式装着でファクトリー製カバーも付いており、エンジン・アワー・メーターもキャビン内の配電盤横にある ([こちら] 下2枚の写真参照)のでその点古さを感じる。
ただ [昨年9月] にも触れたが、この様にエンジン・ストッパーが外にあるとロッカーの蓋を開けなくても良いので操作が楽。
手動ビルジ・パンプの横にはオートパイロット用電源。
カバーを開ける。
一等奥、左のビルジ排水用スルー・ハルにコックが付いている。
84年艇セレニティーでは此処にコックは付いていない。コックが付いていれば追波の時トランサムから水が逆流して来るのを確実に防止できる訳だ。
(写真はPSC製434艇中387番目 Zanzibar です。)
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