2015年3月6日金曜日

バイヨ・リッチオ 個室ヘッドのドア

昨日1990年代フリッカの外観や艤装の特徴について書いたが、今日の写真はPSC製全434艇中433番、97年製のバイヨ・リッチオ。当ブログに何回も登場した艇だが、これまで個室ヘッドのドアがはっきり見える写真が無かった。

PSC製フリッカでは個室ヘッドのドアに通風口が無い。外気はコックピット・ラザレット(ロッカー)の蓋周辺部から入ってヘッド後部ウェット・ロッカーのバルクヘッド・アウトボード側上部にある空きスペースを通してヘッドに入って来るのでヘッドのドアに通気口があればヘッド内は無論、キャビン内の換気も改善される。

この写真を見てPSCは90年代になってこの様なルーヴァー付き大型通気口をスタンダードで付ける様になったのかと思った。


しかしさに非ず。96年製リサンダでは [ルーヴァーの無い縦型の大型通気口] が見える。PSCはついぞドアに通気口を標準装備することはなかった様だ。

通常のヨットでは乗っている時より係留や上架をしている時間の方が圧倒的に多い。キャビンを閉め切りがちだ。フリッカでは右舷側セッティー(シート)の下や背後にある収納スペースなど、全く換気されずカバーを開けるとムッとする悪臭の漂う場所もある。オーナーは自分で各所の通気を点検し、必要に応じて孔を開けたり、ソーラー・ヴェントを仕込んだりする事が肝要だ。家も同じだが、換気をしないと傷みが早い。

(写真はいずれもPSC製434艇中、433番目 Ballo Liscio です。)
フリッカのスペック