ジュビリーのバウ・プラットフォーム先端部にはティークの板が重ねてあり、その板にはアルミ製のカスタム・プレイトが装着されている。
全体像は [こちら] 。
逆ハの字型に配置されたフィンも付いており、デッキ上のアンカー・チェインをきちっと引くとプラウ・タイプのアンカー(恐らくデルタ・アンカー)のフルークをしっかり固定することができる。
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尚、デルタと同じプラウ・タイプで、フリッカにスタンダード品の様に付いて来るCQR はその発音からSecure (セキュア) に通じるところがあり、その略だという通説があるが、正式名称はCoastal Quick Release だそうだ。クイック・リリースという名前は揚錨が簡単という意味で付けられたのかと思えばさにあらず、海に落とすだけで素早くセットできるというコンセプトから来た名前らしい。
通常、アンカーは海に落とし海底に着いてからロード(チェイン、ロープ)を引いて意図的に負荷をかけ、両方のフルークを共に海底に食い込ませる作業を行う。ところがCQR はフルークとシャンクとの接合部に [ジョイント(関節)] がありフルークが首を振るので、海底に着いたCQR は片方のフルークがアンカーの自重で横向きに沈む込む。CQR がコースタル(ショア近辺)のヘドロや泥(マッド)などソフトな海底で効果的なのはこのためだろう。(しかしサンド以上のハードなボトムでは食い込みが悪く走錨しやすい、否、引いても引いてもセットしないので要注意。)
(写真はいずれもPSC製434艇中418番 Jubilee です。)
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