2009年4月30日木曜日

RRR ⇒ ブーイー(ブイ)の話

アメリカでのナビゲーションはやりやすい。どの海域・水路でも必ずブーイー(浮いている標識)やマーカー(浮いていない標識)が緑と赤のセットで設置されていて、船艇はその間を通れば良い。

港やマリーナに入る場合、一番外側のセットが1番(緑)2番(赤)。その次のセットが3番(緑)4番(赤)というように、すぐ入り口までずーっと並んで続いている。緑のブーイーやマーカーは全部奇数、赤は全部偶数。

ここでひとつのルールがある。「港に入って(帰って)来る時は赤を右に見ながら入る。」 これぞ、トリプルR、RRR (Red, Right, Returning) と覚えるルールだ。赤を右に(緑を左に)見ながら入って行くと浅瀬に乗り上げることもなく、無事に入港できるのだ。夜には1番+2番など主要なセットに色のついた明かりが灯り、楽に確認できる。



↑ このビデオは隣のマリーナの給油ドックに寄った後、そのマリーナの一番外側の1番(緑)+ 2番(赤)のセットの間から出て来たところ。出てくる時は、もちろん入る時とは逆で緑を右に赤を左に見て出てくる。このパワーボートも然り。



↑ これはすぐ隣の我がマリーナに帰るところ、1番(緑)+ 2番(赤)の間を入って行く。対向船がいないのでチャネルの中の好きな所を通っているが、原則右側通行。



↑ これはマリーナのすぐ外まで来たところ。7番(緑)を左に、右突堤の先に付いた8番(赤)を右に見て、さらに進むと左の突堤の先に9番(緑)が付いている。

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このシステムは港やマリーナの入り口や湾内の水路だけではなく、例えば、太平洋からサンフランシスコ湾の入り口、ゴールデンゲイトに向かうアクセス海域にもコンテナ船やタンカーなど [本船用のブーイーが並んでいる]。(海図はダブル・クリックでどんどん拡大するので大きくして緑と赤を確認されたし。)

注意: この方式は北アメリカ、カリブ海など、アメリカの影響力の強いところで(イギリス領バージン諸島なども含めて)共通。ところが、EU などヨーロッパはこの赤と緑の色の配置が全く逆になるので要注意。ヨーロッパで港に帰って来る時はGRR (Green, Right, Returning) だ。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ

註: 下のラベルは帆走(ビデオ)となっている。あしからず。