2008年10月1日水曜日

バックステイの変遷

フリッカのバックステイは4種。年代順に、(1) 1本・オフ・センター、(2) 2本・オフ・センター、(3) スプリット、(4) デュアルとなる。

1本・オフ・センター: 1978年頃までこの型。









チェインプレートはラダーの右舷側、トランサムに付けた小さなバンプキン仕立て。

尚、バックステイの変遷に連れ、スターン・プルピットの形、およびブーム・エンド式メインシート・トラヴェラーの仕様も変わって行った。この艇のプルピットは一段式。中央部のみトラヴェラー用に二段式。


2本・オフ・センター: 上の(1)の型のバリエーション。バックステイ2本の言わば初期デュアル型。左舷のステイはオプションで付けたか()。または下の(3)の型への過渡期の仕様か。この艇は1979年製。

写真では分かりづらいがプルピット中央部の二段目はない。トラヴェラーはトップレールに設定。



スプリット・ステイ: 1980年代前半の艇に多い。マストトップから艇の中心線に沿って延びた1本のステイ。コックピット上でスプリッターを使い逆Y字型に別れる。(1)(2)と大きく違うのはチェインプレイト。ハル両舷にあるシュラウド用チェインプレートと同物を使用。位置は左右対称でトランサムのかなり外側。

プルピットとトラヴェラーは(2)と同じ。





デュアル・ステイズ: 1980年代後半のいつからかこの型。左右対称のチェインプレイトは(3)と同じ。2本のステイがマストトップから左右に降りてくる。1本をレイダー・マウントに、1本をSSBアンテナに使用するなど二次的恩恵もある。

プルピットは2段式に変わった。が、トラヴェラーは変わらずトップレールに設定。




尚、ラダー取り付け用金具ピントル+ガジョン3組の一番上の組の位置にも変更が見られる。1970年代はラダー・チークの下、80年代以降はラダーチークの前。

* 後日註: ミニ・バンプキン装着のバックステイが1本か2本かは艇が船外機仕様か船内機仕様かに左右されるようだ。[こちら] を参照。

(写真はPSC製434艇中、上から番数未確認 Dawn、番数艇名未確認艇、165番目 Kari Anne、431番目 Pinqouin です。)
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