今日の写真はノー'スター製のフリッカ。
同じフリッカだから、一見PSC製と非常に良く似ている。ハルは同じデザインだがクォーターにある葡萄のスクロールワークがちがう。デッキとスーパーストラクチャーもちがう。例えば、サイドデッキが広く、コックピット・コーミングはストレート、ハウス天井のアーチ(キャンバー)もPSC製より丸味がある。
フォアワード・ハッチはキャビン・トップではなく、デッキにある。
カリフォルニアのビルダー、ノー'スター(Nor'Star) は1977年までに20艇を生産・販売した。ハルはファイバーグラス製、同じ南カリフォルニアのウエスタリー(Westerly) に木造デッキを造らせ、そのままキット・ボートとして売るか、同社に内装、艤装も任せて完成品とした。
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もともとこのデザインはブルース・ビンガムの手になるもので、アメリカのニュー・イングランド地方、ロード・アイランド州、ニューポートの「ニューポート・ボート」と呼ばれる22-28フィートの一群の木造漁船のラインを基にしている。
1972年ビンガムはフリッカと名付けたそのデザインを雑誌「ラダー」のデザイン・コンテストに提出。最優秀賞に選ばれたフリッカは、1972-73年にわたり、同誌に図面と造船法が連載された。
これを基に読者の自作艇が多く造られた。加えてビンガムも図面400セット以上を一般に販売したというから自作艇の数はかなりに上ったはず。
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PSC(パシフィック・シークラフト)は1977年、ノー'スターからハル・モールドを買い取り、デッキ(スーパーストラクチャー含む)はデザインに手を加え、モールドを新作して生産開始。その後ハル・モールドも自作、さらにデッキ・モールドも改良するなどして21年間に渡り生産を続けた。全434艇。2000~2001年に復活が企画されたが実現しなかった。
(写真はいずれもNor'Star製20艇中017番目 Wishing Star です。)
⇒ Wishing Star